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2023年11月9日更新

[11月11日は介護の日①]在宅勤務とサービスを併用

(株)レキオスで働く真栄城賢さん(57)は現在母親の介護中。「会社の理解があって在宅勤務ができた。配食サービスや見守り用のカメラにも助けられている。介護中の人は仕事との両立を諦めず、まずは誰かに相談してほしい」と話す。


真栄城 賢さん
(株)レキオス 
グループ統括室 電算チーム主任

まえしろ・けん/2015年に(株)レキオスに入社。以来、同社が手掛けるレキオスモバイルの顧客管理業務を担当している

父の介護が必要になったのは2015年。当時東京で暮らしていた私は「長男だし、親を支えなくては」と沖縄に帰ることを決めました。2カ月ほど在宅で父を介護した後は介護施設にお世話になり、父は2年前に亡くなりました。

現在は84歳の母の介護中。父が亡くなった後に母はうつのような症状が出始め、食事やトイレなど身の回りのことができなくなりました。介護施設に入所したこともありますが「家に帰りたい」という母の思いを尊重して1年ほどで退所。私の自宅で母と同居することも提案しましたが、住み慣れた土地を離れるのが寂しかったようで母に断られました。結局、私は弟と交代で母の家に寝泊まりすることに。母の家から出社する日も増えました。

妻や家族との時間も必要で、自宅から離れた母の家へ日々行き来する生活は負担が大きく、「仕事を辞めるべきか」と考えたこともあります。しかし、弊社は育児など家庭の事情を相談しやすい雰囲気があったので、まずは上司に相談してみることに。そこで上司が提案してくれたのが在宅勤務です。業務内容的に可能だったこともあり、週3日は母の家で世話をしながら仕事をして、残り2日は出社するというスタイルに落ち着きました。最初は同僚に迷惑をかけるのではと不安でしたが、出社時はこまめに声をかけてコミュニケーションを取ることを心がけました。最近は、家族の介護を控えている同僚から相談を受けることもあるんですよ。


介護や看護を理由に離職した人の数

参考:総務省令和4年、平成29年「就業構造基本調査」


産業ケアマネとの面談も

その後、母は徐々に回復。現在は訪問介護サービスを利用しており、ヘルパーさんが平日の世話をしてくれています。週2回は訪問リハビリも受け、民間の配食サービスは1日2食利用しています。また、市販の見守り用カメラの導入も介護の負担軽減につながっています。母がよく過ごす部屋が映るように設置し、母が動くと私のスマートフォンに通知が届く仕組みです。離れていても母の様子が分かり、安心して仕事ができます。

今年、弊社が提携する産業ケアマネの大城五月さんと面談する機会がありました。さまざまな介護サービスを紹介してくださり、「一人で背負い過ぎないで」と声をかけてもらえたことで心が軽くなりました。

私は会社の理解があり、働き方を工夫しながら複数のサービスを組み合わせて仕事と両立することができています。働き方を変えることが難しい人もいると思いますが、両立を諦める前にまずは誰かに相談してみませんか。地域の包括支援センターなどで話を聞いてみるのもいいと思います。一人でも多くの人が仕事を辞めずに介護ができるといいですね。


真栄城さん=右=と談笑する、(株)レキオスホールディングスの宜保文雄代表取締役社長兼CEO=中央=と産業ケアマネの大城五月さん





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聞き手・比嘉知可乃
『週刊ほ〜むぷらざ』11月11日は介護の日・ストップ!介護離職
第1892号 2023年11月9日掲載

この記事のキュレーター

スタッフ
比嘉知可乃

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新人プランナー(企画・編集)
1990年生まれ、うるま市出身。365日ダイエット中。
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