特集
2023年10月12日更新
2023.10|考えよう臓器移植|当事者の思い朗読で発信
10月は「臓器移植普及推進月間」。FMよみたんでは3日に、臓器を提供した人の家族の手記や、移植を受けた人がドナーへの感謝の思いなどをつづったサンクスレターを朗読した動画3編をユーチューブに配信した。企画したのは同局でパーソナリティーを務める金城礼子さん。そのきっかけや思いを聞いた。
金城礼子さん
FMよみたん 業務課長
ふるさと納税 パーソナリティー
日本臓器移植ネットワークでは、臓器を提供した人の家族の手記やサンクスレターをまとめた冊子を定期的に発行しています。とてもいい内容で、臓器移植に関わった人たちの生の声を知ることで、移植について考えるいいきっかけなると思いました。でも、その冊子は大きな図書館などに置かれているくらいで普段なかなか一般の人の目に触れる機会がありません。私は仕事柄、宮崎県の日本講演新聞で朗読のお仕事をさせていただいている経験から、臓器移植に関わった人たちの思いを自分にできることで伝えたいと考えました。
昨年から臓器移植の普及啓発イベントに関わっていますが、それ以前は臓器移植について聞いたことはあっても、どんなものなのか詳しくは知りませんでした。イベントを通じて臓器移植に関わる医療現場の人たちや移植を受けた方と接することで、臓器移植についてもっと知りたい、伝えたいという思いを強くしました。まずは知ること。そこから臓器移植への関心が高まり、普段の生活の中でも知る機会や考える時間が増えると思います。
手記やサンクスレターを朗読して動画配信することは、全国でも初めての試みだそうです。収録の際は、老若男女問わず多くの人の心に届くようにと、感情を込めてゆっくり語ることを心掛けてました。朗読に登場するご家族はどんな方たちか、その時の情景などを想像しながら自分なりに表現しました。
ユーチューブで紹介した手記やサンクスレターは3編のみなので、それをまとめた冊子もたくさんの人に読んでもらいたいです。FMよみたんでは拠点である読谷村の学校や図書館に冊子を寄贈したいと考えています。読み聞かせなどに活用してもらえたらと思います。
10月16日は、家族や大切な人と「移植」のこと、「いのち」のことを話し合い、お互いの臓器提供に関する意思を確認する「グリーンリボンデー」。この日を中心に、移植医療のシンボルカラーであるグリーンにライトアップすることを通じて、臓器移植医療への理解が広がることを願う取り組みが全国的に行われている。FMよみたんでは、10月末までライトアップを行っている=写真。
朗読はユーチューブで視聴可
金城さんの朗読は、こちらまたは下のURLから視聴できる。臓器を提供した人の家族の手記やサンクスレターを3編収録。また、FMよみたんが企画した臓器移植に関する放送も視聴できるので合わせてチェックしてみて。
https://m.youtube.com/playlist?list=PL5bVdYx_Jnsd68IV2auSuXsKFzfLnwAxo
『週刊ほ〜むぷらざ』考えよう!臓器移植
第1888号 2023年10月12日掲載