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2023年7月6日更新

NISAの開始、来年まで待つべき?|賢く生きる!マネー術 ④

文・岡田有里(ファイナンシャルプランナー)

Q.   NISAの開始、来年まで待つべき?

A.   今年から始めた方がお得

つみたてNISA(少額投資非課税制度)は、2024年から新NISAに変わります。現行制度が23年12月末で終了になるのに伴い、24年まで待って新制度で始めるべきか?という質問が増えています。筆者の考えを紹介します。

 

  現行制度は今後も運用可  

 

18年に開始したつみたてNISAは、個人投資家の長期・積み立て・分散投資を支援するための非課税制度です。年間40万円以内で一定の投資信託を購入でき、最大20年間非課税で保有できます。この制度は42年まで続く予定でしたが、前述の通り今年12月末に終了になります。

新しい制度に変更されるため、すべて廃止になると思う方がいるようですが、23年の投資分は現行制度終了後も42年まで非課税運用が可能です。ただし、非課税期間終了後に新しいNISA制度への移管(ロールオーバー)ができません。

新NISAではどのようなメリットがあるのでしょうか? 年間積立枠が40万円から120万円へと増額される、非課税期間が恒久化(無期限)される、投資の上限枠が増える(1800万円)、など改善点が多く、現行の制度よりも幅広い用途で柔軟に資産運用をすることが可能になります=詳細は図表参照。



  1年待つ必要はない  

Q 24年まで待った方がいいのか?
A 23年からスタートする方がお得

18年の制度開始から23年12月までの6年間、つみたてNISAで購入した最大240万円分の投資信託は新NISA制度の非課税保有額である1800万円に含まれません。別枠で保有できるので、2023年の1年分でも非課税枠を使う方がお得です。そして、年内にスタートすると、来年は手続き不要で新NISA口座に切り替わって同じ設定で積み立て投資が継続されます。


  20年分の複利効果は大きい  

今年から始めても、来年からでも、大した差は出ないと思うかもしれません。しかし、長期投資の複利効果は見逃すには惜しい大きさです。

例えば、2023年以内に40万円分の積み立て投資をして20年間、平均利回り5%で2042年まで運用できた場合の結果は108.5万円です。たった1年の差で20年後に100万円以上の差が予想されるなら早く行動をした方が良いと言えるでしょう。

新NISAの方がお得だし、旧制度で1年だけ投資するのは中途半端だから2024年まで資金を確保して待とうと考えるよりは、1日でも早く始めて長期の複利効果を高め、1年分でも多くの非課税保有枠を確保する方が、多くのメリットを将来の自分自身に与えることになりますね。運用にはリスクがありますが、損失を恐れるあまり投資運用がもたらす将来の利益を見逃すのではなく、マネーリテラシーを上げる学びと人生の希望や目的に合わせた資産形成計画を立てて備えることが大切だと筆者は考えます。


おかだ・ゆり
おかだ・ゆり/ファイナンシャルアライアンス(株)沖縄支店所属。外資系企業を経て沖縄へ。女性のマネー知識の底上げをライフワークに活動



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『週刊ほ〜むぷらざ』賢く生きる!マネー術④
第1874号 2023年7月6日掲載

この記事のキュレーター

キュレーター
岡田有里

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ファイナンシャルプランナー。ファイナンシャルアライアンス(株)沖縄支店所属。外資系企業に就職し海外勤務を経験し、2000年に沖縄へ。「私の未来に安心を!」をテーマに、女性のマネー知識の底上げをライフワークに活動。

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