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2023年5月18日更新
つらさ和らげる減量法|健康チャレンジ!(38)
医師の安谷屋徳章さんが、ダイエット中の基本について話します。
執筆:安谷屋徳章さん
つらさ和らげる減量法
いつ頃からか、「ダイエットは簡単」「おなかいっぱい食べても大丈夫」というようなタイトルの本や広告を見かけるようになりましたが、本当に簡単でしょうか? 私は簡単ではないと思います。その本を読んでみると、簡単という割には続けるのが難しいことが書かれていたりします。実践できる簡単な範囲でやってみると、数キロなら体重は落ちるのですが、大きく落とすことはできないようです。体質を改善したり、糖尿病や高血圧症の人が薬を減らしたりできるほどのダイエットには、どうしても努力や我慢が必要です。例えば、クラブ活動で毎日厳しい練習をしている子たちは、練習をツライと感じているでしょうか。厳しい練習に耐えるという努力をし、遊ぶ時間を我慢して練習をしています。どんなにツライと感じても、いいプレーができるようになればうれしいですよね。ただし、そうした結果は1日や2日では手に入れられませんし、いい練習法を取らなければ成果は小さいです。ダイエットも同じで、好きなものを食べないようにする我慢やおなかいっぱい食べないようにする努力が必要です。1日や2日では希望の体重や体形は手に入りませんし、正しいダイエット法を取らないといい結果に結びつきません。
ダイエットは単純に言うと、口にする食べ物の量を減らすことで成功しますが、人によっては大きな努力や我慢が必要です。努力や我慢を少し和らげてくれる方法としてオススメなのが糖質制限ダイエットです。糖質には空腹感や食欲を強くする作用がありますし、ダイエットが必要な人の多くが糖質依存になっていることでしょうから、とても理にかなったダイエット法なのです。糖質依存の場合、糖質からの離脱が重要なのですが、幸いなことに、糖質摂取量をゼロにしなくても離脱することができます。体質を改善したり、糖尿病や高血圧症の薬を減らしたりできるように、成果がきちんと出るダイエット方法を選んで下さい。
あだにや・のりあき。糖尿病や生活習慣病の改善を専門とするゆいゆい内科クリニック院長。自身も糖質コントロールで20キロ痩せた。著書に「沖縄の医師が教える糖質コントロール健康法」など
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「第1867号 2023年5月18日紙面から掲載」