毎日レシピ
2022年11月3日更新
【沖縄】へとへとな時のおたすけ飯③|料理は引き算 素材生かし
「料理は引き算。へとへとな時こそ、素材を生かすシンプルな調理法がオススメ。さらに、便利グッズや手間の省ける食材を使えば、ゆとりが生まれる」と「お料理教室かなえ」のなかそねかなえさん。シンプル調理のレシピやオススメのグッズ、食材を紹介する。
だし要らずのほっとく調理
「放っておける煮物や炊き込みご飯は、ぜひ食卓に取り入れて。素材のうまみを生かせば、だし要らずで十分おいしい」と、なかそねかなえさん。時短調理に役立つツールや食材も紹介する。
なかそねかなえさん。お料理教室かなえ主宰。☎090(2858)2810
時短ツール、食材をフル活用
タイマー使って失敗防ぐ
かなえさんが一押しするのが「煮込み料理」と「炊き込みご飯」。「どちらもだし要らずで放っておけるので楽です」と勧める。
「無水肉じゃが」は、砂糖やしょうゆを最初に入れて、浸透圧で出てくる野菜の水分を生かす。「ふたをして、音がクツクツと聞こえるくらいの火加減で煮込みます。焦げ付かないよう厚めの鍋がオススメ。厚めの鍋が無い場合はテフロン加工のフライパンがいいと思います」。ポイントは、タイマーを使うこと。「調理に頭を使わず他の家事ができて、失敗も避けられる」
「キノコの炊き込みご飯」は、カットしたキノコと調味料を入れれば炊飯器にお任せでOK。「キノコのうまみが味わえます」
どちらもシンプルで覚えやすいレシピ。材料を変えると幅が広がる。「肉じゃが」は豚肉を鶏肉や手羽先・手羽元に、野菜はトウガンやサツマイモ、大根に変更できる。調味料を塩こうじに変えると、あっさりした煮物に。「炊き込みご飯」は、さいの目切りにした生のサツマイモや、生のサケ、焼いたサンマを加えてもおいしい。鶏もも肉1枚を加えて薄口しょうゆをナンプラーに変えて炊飯し、ゴマ油をたらすとアジア飯に変わる。「シンプルなレシピを繰り返し作ってマスターして、アレンジするとわが家のレシピが増えます」
冷凍食品もストック
他に、調理をグッと楽にするのが便利なツールや食材だ。「時短になるしテンションも上がる!研究された便利なものはどんどん取り入れて。疲れた時のために、原材料を見て気になるものが入っていない冷凍食品をストックしておくと心強いですよ」
「家事だけで一日仕事。さらに仕事や子育てもして、毎食料理を作るのはとても労力が要る。不要な手間は引き算して、料理は楽しく作っておいしく食べて、自分の時間も持ってほしい」
使えるワザ「ツールで時短」
内側の目盛りに傾斜がついていて、一目で分量が分かる「計量カップ」=写真①=や、みそを量ってすくって溶かせる「みそマドラー」=②、タイマー、片手でふたが開けられる容器など、便利ツールは時短の味方!
かなえさんは「例えば計量カップは大さじ、小さじで何度もすくうのが1回ですむ。毎日のことなので、小さな積み重ねで料理のストレスがグッと減ります。お気に入りのグッズを使うと、テンションも上がりますよ!」と話す。
お菓子作りやパン作りに使用する「スケッパー」=③=は、まな板の上で切った物を鍋に移すときに一気に移せて便利だという。
使えるワザ「薬味はストック」
料理がグッとおいしくなるショウガやニンニクだが、毎回すりおろすのは手間がかかる。まとめて保存しておけば、「10倍使うようになる」とかなえさん。
ショウガやニンニクはみじん切りにして(あればフードプロセッサーを使うと楽)、油に漬ければ1カ月ほど冷蔵保存可能※油からショウガやニンニクが出ないように。オリーブオイルを使う際は固まらないようほかの油を混ぜる。
みじん切り以外でショウガを使いたい場合は、丸ごと水に漬けておくと1カ月冷蔵保存可能(使うたびに水を交換する)=写真右。
使えるワザ「包丁使わずみそ汁」
「朝食はみそ汁、ご飯、卵料理が定番。朝は包丁を使いたくないので、みそ汁の具材は準備しておきます」とかなえさん。
あらかじめカットしておいたキノコ類やネギ、ニラを冷凍庫にストックしている。「キノコ類は、冷凍するとうま味が増え、保存期間も伸びます。そのまま炊き込みご飯に入れてもOK」
切り干し大根や高野豆腐などの乾物も使い勝手がいいという。かなえさんのオススメは、カットされた乾物。「切る手間が省けて、そのままみそ汁に入れられるので便利です」
前日にかつおぶしと昆布を冷蔵庫に入れておけば、だしを煮出す手間も省ける。
食物繊維たっぷり「キノコの炊き込みご飯」
炊飯器にお任せ!
材料(2人分)
米…2合(洗って浸水させておく)
シメジ…1/2パック
エノキ…1/2~1/4パック
マイタケ…1/2パック
(※エリンギやシイタケを入れても良い)
ショウガ…1かけ(チューブでもOK)
薄口しょうゆ(またはしょうゆ)…大さじ1
酒…大さじ1
みりん…大さじ1
塩…小さじ1/2
水…適量
作り方
①キノコ類は手でほぐす。エノキは3~4㌢に切る。ショウガは千切りにする。
②炊飯器に浸水させて水を切った米、調味料、2合の目盛りまでの水、①を入れて、通常炊飯する。
※好みで食べる煮干しを加えてもおいしい。
ほっとく「無水肉じゃが」
だし、水要らず!
材料(2人分)
豚肉…200g(あれば豚バラ薄切り)
ジャガイモ…2~3個
ニンジン…小1本
玉ネギ…1個
好みでしらたき…小1袋(熱湯をかけて臭みを取る)
しょうゆ…大さじ3
砂糖…大さじ3
酒…大さじ2
※焦げ付きが気になる場合は水大さじ2~3を入れても良い
作り方
①ニンジン、ジャガイモは乱切り、肉は約5㌢、玉ネギはくし切りにする。
②鍋に①と好みでしらたき、調味料を入れる。
③調味料が煮立ったら、火を弱めて10分タイマーをかける。
④野菜に串を刺す。火が通っていなければ、さらに加熱する。火が通っていれば、ざっくり混ぜ合わせてできあがり。
『週刊ほ~むぷらざ』へとへとな時のおたすけ飯
第1839号 2022年11月3日掲載