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2022年9月29日更新

[沖縄・レシピ]乾燥する秋は潤う食材を|ヘチマ、卵がオススメ|うちなーむんでクスイムン②

[文・写真/宮國由紀江]
暑さが残る秋の前半にはヘチマや卵、寒くなってくる晩秋にはうりずん豆を食べて、体を潤し、胃腸から元気に! 秋を快適に過ごしましょう。


 うりずん豆で胃腸を元気に 

秋は乾燥により肺に負荷がかかりやすく、クシャミや鼻水、鼻詰まり、鼻のかゆみといった症状が出やすい季節。肺は大腸に関連するため、乾燥性の便秘にも悩まされやすい季節です。また、体がだるい、食欲がない、といった「秋バテ」になることも。

そんな秋にオススメのうちなーむんは、「ヘチマ」「卵」「うりずん豆」です。


秋前半にヘチマ、卵

まだ暑さが残り、乾燥している今の時季(10月半ばごろまで)に食べていただきたいのが、ヘチマや卵。ヘチマは夏に体にためこんだ熱を取り除き、乾燥を潤します。祖母から、ぜんそくや空ぜきが出る人にヘチマの汁を飲ませたよ、と聞いたことがあります。薬膳的にも潤す効果が高いとされています。

体内にためこんだ熱をほうっておくと、液体(血液や胃液など)がドロドロになって血や水の巡りが悪くなり、むくみや片頭痛、月経痛といった症状につながることがあります。夏の熱を取り除いておくことは、とても大事です。

卵はどの季節にもいいのですが、潤う作用があるため秋にもぜひ食べましょう。体に熱がこもると、精神的に不安定になりやすいのですが、卵には精神を落ち着かせる効果があります。

ほかにオススメの食材に、アスパラ、オクラ、白きくらげ、シロウリ、トウガン、レンコン、ハヤトウリ、レモン、シークヮーサー、豆乳、ゴーヤー、ニガナ、セロリ、白菜、ラードがあります。
 


後半にうりずん豆

秋が深まり、気温が下がって空気が乾燥するころ(10月後半から11月ごろ)にオススメなのが「うりずん豆」です。

うりずん豆には、胃腸を元気にし、体力や気力を補う効果があります。食欲の秋、というイメージがありますが、夏バテで食欲が落ち、秋になっても胃腸の調子を崩している…という人は意外と多いものです。

というのも、沖縄は胃腸を崩しやすい環境です。胃腸は湿邪(しつじゃ)(余分な湿気)の影響を受けやすい、とされているのですが、海に囲まれて湿度が高い沖縄はそもそも体に余分な水がたまりやすく、さらに、油の多い食事が負荷をかけます。

胃腸が元気になると、栄養の吸収が良くなり、体力がつきます。冬に備えて体力をつけるために、胃腸を元気にし、体力を補う食材を積極的に取りましょう。

ほかに、オススメの食材として、米、ヤマイモ、サツマイモ、ジャガイモ、キノコ類、キクラゲ、クレソン、百合根、ラッカセイ、ナシ、クリ、鶏肉、チーズ、イワシ、サバ、マグロなどがあります。


楽しいことをする

秋には、「早く眠って鶏が鳴く頃に起きる(早寝早起き)」という養生方法があります。また、この時季はやりたい事や楽しいことをするといいと言われます。旅行やピクニック、キャンプ、おいしい物を食べる、など普段とは違うプチぜいたくを楽しみましょう。秋にストレスを解消しておくことが、冬の精神的な安定につながります。

動物は冬眠を迎える前に、栄養を蓄えます。人間も同じく、質の良い食材を食べて冬に備えましょう。




\まだ暑い初秋にオススメ/
 ヘチマと卵のスープ 



●材料
ヘチマ……………300g
トウガン…………100g
卵…………………2個
かつおだし………400ml
塩…………………小さじ1
レモン汁…………大さじ1

●作り方
1.ヘチマの皮をむき2~3cmの輪切りにする。
2.トウガンは3cm幅にスライスする。
3.卵を溶きほぐす。
4.鍋に濃いめのかつおだしを入れる。
5.4に1、2を入れ加熱する。
6.野菜に火が通ったら、溶き卵を回し入れ、ゆっくり混ぜる。
7.塩で味を調え、レモン汁を入れて出来上がり。


●レシピのポイント!

潤す食材である卵、ヘチマをスープにしました。乾燥する季節は、ンブシーや煮物、スープなど、水分の多いメニューを取り入れるといいですよ。ヘチマには血流を良くする作用があり、乾燥させて「シカラク」という漢方薬としても用いられています。母乳の出が悪い時にも良いと言われています。




\夏の疲れを癒やし体を潤す/
 うりずん豆たっぷり炊き込みご飯 



●材料(2人分)
米…………………2合
マグロ……………100g
干しシイタケ……2枚
キクラゲ…………15g
栗(ゆで)………100g
黒ゴマ……………大さじ1
うりずん豆………5本
水…………………2合
しょうゆ…………大さじ1
塩…………………小さじ1
ラード……………大さじ1

●作り方
1.米を洗い水をきる。
2.乾燥シイタケ、キクラゲを水に戻す。
3.2を細めの千切りにする。
4.うりずん豆はさっとゆでて千切りにする。
5.炊飯器の釜に1の米としょうゆ、塩、水を入れ混ぜて、3と栗、マグロを入れて炊飯。
6.炊き上がったら、4と黒ゴマ、ラードを入れて混ぜる。


●レシピのポイント!

薬膳では食材の効能だけでなく、組み合わせが大事です。夏の暑さで体力を奪われ、秋バテ気味の体を元気に! をテーマにレシピを考えました。米、シイタケ、栗はエネルギーを補います。近い食材を組み合わせることで、効果がパワーアップします。また、秋は皮膚や髪の乾燥に悩まされやすいので、体を潤す黒ゴマやラード、キクラゲを組み合わせました。マグロは血を補い血を巡らす働きがあり、肌のくすみやしわ予防にも良いです。




宮國由紀江。琉球薬膳料理研究家。国際中医薬膳師。栄養士。薬膳琉花代表講師


毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1834号 2022年9月29日紙面から掲載」

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