毎日のレシピ
2020年1月30日更新
島ニンジン、大根の常備菜|作りおきでラクごはん[4]
執筆:長嶺由香(管理栄養士、国際中医薬膳師、沖縄県栄養士会会員)
今が旬の大根と島ニンジンの常備菜(3~4日冷蔵保存可)と、味付けして冷凍する肉や魚(1カ月冷凍保存可)のレシピを紹介します。
今回の常備菜は、4品中2品にだし汁で煮込む作業があります。鶏のだし、かつおのだしをあらかじめとっておきましょう。顆粒タイプの調味料も楽ですが、プラス5分手間をかけることで体が喜ぶうまみの詰まったおかずに仕上がります。鶏だしは、意外と時間がかかりません。冷凍もできるので、空いた時間にまとめて取り、小分けして保存しておきましょう。
残りの2品はとっても簡単! 今回の作り置きおかず4品は調味料もシンプルで、野菜の下ごしらえもラクラク。1時間ほどあれば、4品仕上がります。時間がある時に常備菜を作っておくと、便利ですよ。
島ニンジン、大根の栄養
島ニンジン 皮膚や粘膜の健康維持に役立つカロテンが豊富。ビタミンCは普通のニンジンよりも豊富。(約3倍はある)。カロテンは脂溶性ビタミンなので、油と一緒に取るとよい。
大根 カリウムが豊富。辛味成分には抗菌作用や発がん抑制作用があるといわれている。
ご飯とスープ、豚肉の黒ごま蒸し、島にんじんの味噌炒め、菜果なます。1食あたり660kcal、たんぱく質20g、塩分2.4g
島にんじんの味噌(みそ)炒め
1人前 約69kcal、塩分0.3g
【材料5人分】
島ニンジン200g、玉ネギ100g、ピーマン100g、油大さじ1、砂糖小さじ4(12g)、みそ大さじ1と小さじ1(24g)
【作り方】
①島ニンジンは皮をむいて千切りにする。ピーマン、玉ネギも千切りにする。
②フライパンに油をひいて、①の野菜を炒める。
③野菜がしんなりしてきたら、砂糖とみそで味付けする。
野菜は火が通りやすいように細くカットする。
島にんじんとニンニク葉の炒め物
1人前 60kcal、塩分0.7g
【材料 5人分】
島ニンジン300g、豚肉(細切れ)100g、ニンニクの葉30g、油小さじ2、かつおだし300ml、しょうゆ小さじ1、塩1.5g
【作り方】
①ニンジンは皮をむき、斜めに薄くスライスする。ニンニクの葉は食べやすい長さにカットする。
②フライパンに油をひいて熱し、豚肉を炒める。
③②にニンジンを加え全体に油がまわるように炒める。
④だし汁を数回に分けて加え、炒め煮る。
⑤ニンジンがしんなりしてきたらニンニクの葉を加え、ニンニクの葉がしんなりしてきたら、塩としょうゆで味付けする。
豚肉の黒ごま蒸し
1人前 277kcal、タンパク質13.8g、塩分0.8g
【材料4人分】
豚肉こま切れ300g、A(練りごま黒40g、すりごま黒25g、料理酒小さじ2、みりん小さじ2、砂糖小さじ2、しょうゆ大さじ1/2、塩こうじ20g)
【作り方】
①Aをあわせておく。
②ボウルに豚肉と①を入れ、豚肉にまんべんなく味が絡むように混ぜ合わせる(箸などを使って)。
③小さめの専用袋5枚に②を5等分して入れ、空気を抜いて封をする。
*蒸す*
①解凍したら、蒸し器で10分程度蒸す。火が通りやすいように、肉をばらばらにして蒸す。
肉が真っ黒で火が通っているか確認しづらいので、しっかり蒸すこと。
黒米ご飯と味噌汁、魚の山椒焼、島にんじんの味噌炒め、大根のナンプラー炒め煮。1食440kcal、たんぱく質23g、塩分2.7g
大根のナンプラー炒め煮
1人前 41kcal、塩分0.6g
大根300g、キャベツ100g(約1/8玉)、しらたき100g、干しエビ1袋(15g)、ごま油大さじ1、ナンプラー(又はしょうゆ)小さじ3、鶏のだし汁200~300ml
【作り方】
①大根は皮をむき、薄めのいちょう切りにする。キャベツは大根の大きさに合わせてカットする。しらたきは食べやすい大きさにカットする。
②干しエビは身が浸るぐらいのお湯を入れて戻しておく。
③フライパンに油をひいて、大根とキャベツを炒める
④全体に油がまわったら、戻しておいた干しえびを汁ごと鍋に入れる。
⑤鶏のだし汁をお玉1杯程度加え、炒め煮る。水分がなくなってきたらだし汁をお玉1杯程度加え、炒め煮る。それを何度か繰り返す。
⑥大根が軟らかくなったら、しらたきとナンプラーを加えさらに炒め、水分が少し残る程度まで炒めたらできあがり。
鶏だしの取り方
鍋に鶏ガラを入れ、浸るぐらいのお水を加える。火にかけて沸騰してきたら、アクをとる。沸騰して5~7分ぐらいで火を止め、鶏ガラを捨てる。
何時間も煮出す必要がなく、手軽にだしを取れる。
鶏ガラからとっただし汁と干しエビのエキスでうまみたっぷり。ナンプラーは煮込むことで独特なにおいが消え、うまみに変わる。
菜果なます
1人前 28kcal、塩分0.2g
【材料 10人分】
大根500g(約1/3本)、リンゴ1/4個、大葉5枚、穀物酢大さじ5、砂糖大さじ4
【作り方】
①酢と砂糖を混ぜ合わせておく。
②大根、リンゴ、大葉は千切りする。
③大きめのボウルに水、塩(大さじ1~2)を入れ、その中に千切りした大根を入れてしばらくつけておく。
④千切りしたリンゴの色が変わらないように、①にすぐ浸ける。
⑤④に③の大根を絞って加え、大葉も加えて、丁寧に混ぜ合わせる。
千切りした大根を塩水につけておくと、大根全体にムラなく塩分がつき、味がしまる。
魚の山椒(さんしょう)焼
1人前 76kcal、タンパク質13g、塩分1.0g
【材料4人分】
白身魚4切れ、A〔しょうゆ小さじ4、砂糖大さじ1弱、みりん大さじ1弱、さんしょう(小瓶)4振りぐらい(お好みで)〕
【作り方】
①Aをすべてあわせておく。
②密封袋に魚とAを入れ全体にAが絡むようにし、空気を抜きながら封をしたら冷凍する。
*フライパンで焼く*
①フライパンに専用ホイルを敷き、魚をおいてふたをする。
②5~10分程度蒸し焼きにし、器に盛りつける。
作りおきは菌対策を十分に
作りおきでは、菌をつけない、増やさない、殺すが三原則。以下のことに気を付けよう。
①食材を十分に洗い、菌を水で洗い流す。
②使う容器や器具は清潔なものを! 熱湯消毒やアルコール消毒をして使う。
③よく加熱すること。サッとゆでたり、サッと炒めるだけでは殺菌には不十分。
④野菜を加熱後、素手では触らない。加熱で殺菌しても、手で触ると菌がつく。
長嶺由香(ながみね・ゆか)。管理栄養士。国際中医薬膳師。沖縄県栄養士会会員。
今回の常備菜は、4品中2品にだし汁で煮込む作業があります。鶏のだし、かつおのだしをあらかじめとっておきましょう。顆粒タイプの調味料も楽ですが、プラス5分手間をかけることで体が喜ぶうまみの詰まったおかずに仕上がります。鶏だしは、意外と時間がかかりません。冷凍もできるので、空いた時間にまとめて取り、小分けして保存しておきましょう。
残りの2品はとっても簡単! 今回の作り置きおかず4品は調味料もシンプルで、野菜の下ごしらえもラクラク。1時間ほどあれば、4品仕上がります。時間がある時に常備菜を作っておくと、便利ですよ。
島ニンジン、大根の栄養
島ニンジン 皮膚や粘膜の健康維持に役立つカロテンが豊富。ビタミンCは普通のニンジンよりも豊富。(約3倍はある)。カロテンは脂溶性ビタミンなので、油と一緒に取るとよい。
大根 カリウムが豊富。辛味成分には抗菌作用や発がん抑制作用があるといわれている。
ご飯とスープ、豚肉の黒ごま蒸し、島にんじんの味噌炒め、菜果なます。1食あたり660kcal、たんぱく質20g、塩分2.4g
島にんじんの味噌(みそ)炒め
1人前 約69kcal、塩分0.3g
【材料5人分】
島ニンジン200g、玉ネギ100g、ピーマン100g、油大さじ1、砂糖小さじ4(12g)、みそ大さじ1と小さじ1(24g)
【作り方】
①島ニンジンは皮をむいて千切りにする。ピーマン、玉ネギも千切りにする。
②フライパンに油をひいて、①の野菜を炒める。
③野菜がしんなりしてきたら、砂糖とみそで味付けする。
野菜は火が通りやすいように細くカットする。
島にんじんとニンニク葉の炒め物
1人前 60kcal、塩分0.7g
【材料 5人分】
島ニンジン300g、豚肉(細切れ)100g、ニンニクの葉30g、油小さじ2、かつおだし300ml、しょうゆ小さじ1、塩1.5g
【作り方】
①ニンジンは皮をむき、斜めに薄くスライスする。ニンニクの葉は食べやすい長さにカットする。
②フライパンに油をひいて熱し、豚肉を炒める。
③②にニンジンを加え全体に油がまわるように炒める。
④だし汁を数回に分けて加え、炒め煮る。
⑤ニンジンがしんなりしてきたらニンニクの葉を加え、ニンニクの葉がしんなりしてきたら、塩としょうゆで味付けする。
豚肉の黒ごま蒸し
1人前 277kcal、タンパク質13.8g、塩分0.8g
【材料4人分】
豚肉こま切れ300g、A(練りごま黒40g、すりごま黒25g、料理酒小さじ2、みりん小さじ2、砂糖小さじ2、しょうゆ大さじ1/2、塩こうじ20g)
【作り方】
①Aをあわせておく。
②ボウルに豚肉と①を入れ、豚肉にまんべんなく味が絡むように混ぜ合わせる(箸などを使って)。
③小さめの専用袋5枚に②を5等分して入れ、空気を抜いて封をする。
*蒸す*
①解凍したら、蒸し器で10分程度蒸す。火が通りやすいように、肉をばらばらにして蒸す。
肉が真っ黒で火が通っているか確認しづらいので、しっかり蒸すこと。
黒米ご飯と味噌汁、魚の山椒焼、島にんじんの味噌炒め、大根のナンプラー炒め煮。1食440kcal、たんぱく質23g、塩分2.7g
大根のナンプラー炒め煮
1人前 41kcal、塩分0.6g
大根300g、キャベツ100g(約1/8玉)、しらたき100g、干しエビ1袋(15g)、ごま油大さじ1、ナンプラー(又はしょうゆ)小さじ3、鶏のだし汁200~300ml
【作り方】
①大根は皮をむき、薄めのいちょう切りにする。キャベツは大根の大きさに合わせてカットする。しらたきは食べやすい大きさにカットする。
②干しエビは身が浸るぐらいのお湯を入れて戻しておく。
③フライパンに油をひいて、大根とキャベツを炒める
④全体に油がまわったら、戻しておいた干しえびを汁ごと鍋に入れる。
⑤鶏のだし汁をお玉1杯程度加え、炒め煮る。水分がなくなってきたらだし汁をお玉1杯程度加え、炒め煮る。それを何度か繰り返す。
⑥大根が軟らかくなったら、しらたきとナンプラーを加えさらに炒め、水分が少し残る程度まで炒めたらできあがり。
鶏だしの取り方
鍋に鶏ガラを入れ、浸るぐらいのお水を加える。火にかけて沸騰してきたら、アクをとる。沸騰して5~7分ぐらいで火を止め、鶏ガラを捨てる。
何時間も煮出す必要がなく、手軽にだしを取れる。
鶏ガラからとっただし汁と干しエビのエキスでうまみたっぷり。ナンプラーは煮込むことで独特なにおいが消え、うまみに変わる。
菜果なます
1人前 28kcal、塩分0.2g
【材料 10人分】
大根500g(約1/3本)、リンゴ1/4個、大葉5枚、穀物酢大さじ5、砂糖大さじ4
【作り方】
①酢と砂糖を混ぜ合わせておく。
②大根、リンゴ、大葉は千切りする。
③大きめのボウルに水、塩(大さじ1~2)を入れ、その中に千切りした大根を入れてしばらくつけておく。
④千切りしたリンゴの色が変わらないように、①にすぐ浸ける。
⑤④に③の大根を絞って加え、大葉も加えて、丁寧に混ぜ合わせる。
千切りした大根を塩水につけておくと、大根全体にムラなく塩分がつき、味がしまる。
魚の山椒(さんしょう)焼
1人前 76kcal、タンパク質13g、塩分1.0g
【材料4人分】
白身魚4切れ、A〔しょうゆ小さじ4、砂糖大さじ1弱、みりん大さじ1弱、さんしょう(小瓶)4振りぐらい(お好みで)〕
【作り方】
①Aをすべてあわせておく。
②密封袋に魚とAを入れ全体にAが絡むようにし、空気を抜きながら封をしたら冷凍する。
*フライパンで焼く*
①フライパンに専用ホイルを敷き、魚をおいてふたをする。
②5~10分程度蒸し焼きにし、器に盛りつける。
作りおきは菌対策を十分に
作りおきでは、菌をつけない、増やさない、殺すが三原則。以下のことに気を付けよう。
①食材を十分に洗い、菌を水で洗い流す。
②使う容器や器具は清潔なものを! 熱湯消毒やアルコール消毒をして使う。
③よく加熱すること。サッとゆでたり、サッと炒めるだけでは殺菌には不十分。
④野菜を加熱後、素手では触らない。加熱で殺菌しても、手で触ると菌がつく。
長嶺由香(ながみね・ゆか)。管理栄養士。国際中医薬膳師。沖縄県栄養士会会員。
『週刊ほ〜むぷらざ』 作りおきでラクごはん〔4〕
第1696号 2020年1月30日掲載