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2017年8月24日更新

【食文化を大切にする心で】タマンアクアパッツァ仕立て アーサとアサリ、シークヮーサー風味

【ヒルトン沖縄 北谷リゾート1階 イタリアンレストラン・コレンテ】098-901-1130(直通)
手塚シェフのコレンテ琉イタリアンvol.4

北谷町にあるヒルトン沖縄北谷リゾート内のイタリアンレストラン「コレンテ」の手塚真規シェフが、沖縄食材を使ったイタリアンをシリーズで提案します。プロの技、おいしく仕上げるコツなどを紹介。期間限定でレストランでも味わえます。
 

魚介のうま味しっかり凝縮

タマンアクアパッツァ仕立て アーサとアサリ、シークヮーサー風味

<材料>(4人前)

  • タマン/80g x 4切れ
  • 白ワイン/200ml
  • 水/150ml
  • アサリ/20粒
  • プチトマト/10粒
  • アーサ/10g
  • シークヮーサー/2個
  • ケッパー/10粒
  • オリーブ/10粒
  • エクストラバージンオリーブオイル/30ml


<作り方>

  1. 魚(今回はタマン)をフライパンで皮目を焼く。
  2. アサリ、ケッパーを加え、少し火を入れて白ワインを注ぎ、アルコールが飛んだら水を加える。
  3. アサリが開いたら、プチトマト、オリーブを入れ、少し煮詰める。途中でアサリを鍋から取り出して、煮汁を煮詰める。
  4. 少々煮つまったらアーサを加え、シークヮーサーを仕上げにしぼり、エクストラバージンオリーブオイルをかける。

※タマンのほかに、ミーバイやイラブチャー、旬のグルクンもおすすめ。イラブチャーは皮を焼くと、皮と身の間がプルプルとした食感に。
※切り身を使ったが、魚を丸ごと1匹にするとさらにうま味が増す。
※白ワインは飲む用にすると味わい深くなる。
※アルコール分を飛ばす場合、イタリアでは「オイルが焦げる」と言って、炎が立たないように火加減を調整する。
※オリーブやケッパーからの塩気が強い場合は水を足す。
 

食文化を大切にする心で

沖縄に来て食べた料理に「マース煮」があります。魚を丸ごと塩で煮る料理は本土ではあまり聞いたことはありませんが、シンプルな調理法でとてもおいしかったです。イタリア料理にもマース煮に似た「アクアパッツァ」があります。

イタリアで勤務していたころ、北イタリアのジェノバにあるお宅に招かれ、「料理を作って」とリクエストされた時のこと。南イタリアの料理・アクアパッツァを作ったら「これ何?」って言われました。

オーソドックスな料理だと思っていたのに、同じ国で知らないことが衝撃的でした。イタリアは各州によって郷土料理が異なっており、地元の伝統料理にプライドを持ちながら大切に守っています。そのため、地元以外の州の料理を知らないこともあります。

沖縄もイタリアと似て、郷土愛が強く、地元の料理を大切に守っていると感じます。その思いに共感し、沖縄の食材を取り入れることでイタリアンをより身近に感じてもらえるとうれしいです。

イタリアではかんきつ類のオレンジやレモン、ライムを料理に使いますが、特にレモンはお酢の代わりに魚介類と合わせて使います。

今回、魚はタマンを使い、シークヮーサーの風味をアクセントにしました。そこにアーサの磯の香りを引き立たせつつ、エクストラバージンオリーブオイルとアサリのだしを使ってうま味を凝縮しています。イタリア料理と沖縄食材のコラボレーション「タマンのアクアパッツァ」をご紹介します。



調理のポイントは魚の皮を焼いて=上、特有のにおいを取り除くことと、アルコール分を飛ばす時の火加減(レシピ参照)。おいしく出来上がって、最後のポイントは器や盛り付け。師匠に「色彩感覚を磨け」と言われ続けたこともあり、常に意識しています。皆さんもいつもの料理に少し彩を添えると食卓が華やかになりますよ。試してみてください。



【タマンアクアパッツァ仕立て アーサとアサリ、シークヮーサー風味】

期間/2017年8月24日(木)~9月10日(日)(ランチのみ)
場所/ヒルトン沖縄 北谷リゾート1階 イタリアンレストラン「コレンテ」
料金/1200円(税・サ別)
098-901-1130(直通)




手塚真規(てづか・まさのり)
イタリアで料理を学び、ヒルトン沖縄北谷リゾートの開業と同時に料理長として赴任。繊細な味と個性豊かで芸術的な盛り付けが評判。


『週刊ほーむぷらざ』第1571号 2017年8月24日掲載

この記事のキュレーター

キュレーター
ちぃちゃん

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元企画・編集プランナー
身の回りの「はてな?」や「なるほど!」を追い求めながら、好奇心のアンテナを張り巡らせて日々、取材中。何でもやるからには「徹底的」に。そのための息抜きも大切に。メリハリのある暮らしと、メリハリのある仕事のこなし方ができるよう心がけています。

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