企業紹介
2025年10月30日更新
独自の特許技術で植物の成長促す 廃ガラスを再資源化した「シリカソイル」ー開発会社の社長に聞いた|沖縄の魅力
沖縄の魅力を発信する企業を紹介。vol.440

廃ガラスで農業を変える
シリカソイルで循環型ビジネス株式会社アクトシリカ
代表取締役社長 新城寛也 さん
廃ガラスを再資源化し、独自の特許技術で植物の成長を促す「シリカソイル」を開発した(株)アクトシリカ。代表取締役社長の新城寛也さんは「環境に優しく、農業や畜産の生産性向上にもつながるこの資材は、地域経済の循環を生み出せる」と熱く語る。
Q シリカソイルとは?
A 廃ガラスをリサイクルして作った軽石のような素材です。環境負荷が低く、水や土壌を浄化するほか、植物の成長を活性化させます。ガラスに含まれるケイ素が水に溶け出し、植物の根に吸収される仕組みが特徴で、当社の特許技術です。
ケイ素は植物を丈夫にし、病害虫や高温・乾燥にも強くなります。オリオンビール株式会社、沖縄工業高等専門学校と共同で行った実験では、稲の収穫量が1.5倍、小麦は1.7倍に増えました。
私が育てるオリーブも、通常5年かかる実の収穫を3年にすることができました。野菜も成長が早く、収穫が追いつかないほどです。
シリカソイルは通気性と保水性に優れ、長期的にケイ素を供給します。アルカリ性のため、酸性土壌を中和し、微生物の働きを助ける働きもある。ガラス由来なので劣化せず、半永久的に使えるのも強み。コストを抑えながら、環境に配慮した農業が実現できます。
気候変動による高温障害や豪雨、肥料高騰など課題が多い今の農業において、ケイ素はそれらの課題を解決するカギを握っています。沖縄の稲作は二期作ができるので、収量が増えれば収入アップになる。化学肥料や農薬に頼らない農業の推進にも役立ちます。

Q 畜産でも注目されているそうですね。
A 牧場ではふん尿の臭気対策に期待が寄せられています。シリカソイルは無数の穴があり、悪臭のもととなる成分を吸着するんです。今後は、餌に混ぜて整腸作用を促す実験も進めたい。便が適度に固まれば清掃の手間や水の使用量が減り、作業負担が軽減されます。また、排せつ物を肥料にすれば、畜産と農業の循環も可能になります。
Q その他の活用は?
A 壁面緑化やハイドロカルチャー(水耕栽培)にも使えます。軽くて清潔な素材なので、介護施設や保育園でも安心。植物を育てる楽しみはリハビリや情操教育にもつながります。
Q 今後の目標は?
A シリカソイルを通し、地域の農家と飲食店が連携する循環の仕組みを広げていきたいです。そのモデルが、当社が八重瀬町で営む薬膳料理を提供するカフェ「Kitchen&Garden ハービス八重瀬店」。それを沖縄全域へと広げられたら。地産地消を進め、沖縄の食文化や長寿の知恵を、次世代へつなぎ、農家も消費者も笑顔になれる循環の輪を沖縄から全国へと広げたいです。
シリカソイルを読者プレゼント

同社から、ほ~むぷらざの読者へ、特許技術で生まれた環境資材「シリカソイル」(1リットル入り)=写真=を先着20人にプレゼント! 応募は下記のアクトシリカ連絡先まで。商品は薬膳カフェ「ハービス八重瀬店」(八重瀬町字後原477)で受け取り。
株式会社アクトシリカ
那覇市宇栄原1-26-23
電話=098(858)8682
↓画像をクリックすると、「Kitchen&Garden ハービス八重瀬店」インスタグラムに移動します!
『週刊ほ〜むぷらざ』発信!沖縄の魅力ー未来をつくる企業ー<440>
第1994号 2025年10月30日掲載













