ビューティー
2016年9月22日更新
ニーズ広がる陰部・顔・白髪の「絶縁針脱毛」|教えて!ドクター当山<184>
脱毛は女性のエチケット。脇や手足だけでなく、ビキニラインや陰部、肛門周辺などのいわゆる「VIOゾーン」の依頼も多く、美容はもちろん、介護やスポーツの分野にまでニーズが広がっているという。そんなVIOゾーンを含むデリケートゾーンの「絶縁針脱毛」について紹介。当山美容形成外科の當山護院長と脱毛専任看護師の兼島マサミさんに聞きました。
VIOゾーンは針脱毛で安心
絶縁針で毛乳頭だけを破壊 安全で確実な永久脱毛
―VIOゾーンは、なぜ針脱毛なのでしょうか?当山 脱毛と言えば昨今はレーザーが主流ですが、レーザーではできない部分がある。その一つが肌に色素沈着がある乳輪や、ビキニライン、陰部、肛門周辺などのVIOゾーンと言われるところです。
レーザー脱毛は黒い色素に反応する特徴を利用するため、肌が黒ずんでいると、やけどなどの原因になってしまいます。その点、当院で行っている針脱毛は、皮膚に熱が伝わらないよう開発された絶縁針数種を使い分け、毛の成長を促す毛乳頭だけを破壊しますから、安全で確実=図1。そのためVIOゾーンはじめ、女性のまぶたや男性のヒゲといった顔の脱毛、軟毛や白髪も永久脱毛が可能です。生まれつき局所的にアザがあり、そこに毛が生えてくる遅発性扁平母斑の脱毛にも向いています。
またレーザー脱毛は軟毛が硬毛化し濃く目立ってしまう可能性があり、多くのクリニックから悩みが寄せられているのも確か。つまりレーザー脱毛も針脱毛も、利点欠点を理解した上で使い分けることが重要になるわけです。
麻酔の回数や痛みも激減 施術はドクター常駐医院で
―どのようなニーズが多いですか?
兼島 美容的な観点から脱毛を希望する30~40代を中心に、ご自分が介護される時のことを考え衛生的にも脱毛しておきたいとおっしゃる50代の女性や、息子さんに介護をお願いする時のことを考える70代のお母さまといった介護面のニーズ、また自転車やジョギングなどのスポーツで、すれて痛いからという男性もいらっしゃいます。
―痛みはありませんか?
兼島 例えば女性のビキニライン片側なら、以前は鋭針を使い20カ所に麻酔を打っていましたが、現在は先が丸く細い鈍針を使い放射状に痛み止めを注入しますので、1カ所で済むように=図2。痛みもほとんどありません。
―1回の所要時間や脱毛し終えるまでの期間は?
兼島 所要時間は部位や毛の本数、毛の状態によっても個人差がありますが、例えばIラインと言われる女性の陰部なら、右半分で平均800本を4時間かけて脱毛します。いったん脱毛してしまえば、後は2~3カ月置きに通っていただき、1年~1年半で終了です。
針脱毛はカウンセリングから施術まで完全予約制。施術回数は一回あたりの所要時間や、予算に応じて決めることが可能です。
―針脱毛を考える読者にアドバイスをお願いします。
当山 脱毛は医療行為。ドクターが常駐するクリニックで施術を受けることが、トラブルを未然に防ぐことにつながります。さらに針脱毛は、毛穴一つ一つに絶縁針を入れ、毛乳頭だけに通電させる技術が求められるもの。当院にはこの道25年余の脱毛専任看護師がいますので、安心してご相談ください。
當山 護 氏
当山美容形成外科 院長
東京医科大学卒業後、東京警察病院形成外科に国内留学。その後、日本形成外科学会評議員や日本美容外科学会会長を歴任している。当時最新の形成外科、美容外科の知識を持って帰沖、当山美容形成外科院長に就任。以来、常に新しい技術を導入し、顔のシワ取り、脂肪吸引、脱毛、植毛などに積極的に取り組み、現在もわが国の美容外科のリーダー的存在である。日本美容外科学会専門医(JSAPS)、日本臨床形成外科医会元会長・理事。第24回日本美容外科学会会長。日本形成外科学会専門医・日本美容医療協会認定医・日本医学脱毛学会認定専門医・国際美容形成外科学会正会員(ISAPS)・那覇市医師会元会長。沖縄県医師会元副会長。第37回日本医学脱毛学会会頭、皮膚腫瘍外科指導専門医(形成外科)。2012年秋の叙勲「旭日雙光章」受章。2013年5月国際美容医療研究会会長。2014年日本美容外科学会名誉会員。2015年11月「日本医師会最高優功賞」受賞。
■この記事に関する問い合わせ先 医療法人形成会 当山美容形成外科 098(867)2093
http://www.touyama.com Eメール info@touyama.com
次回は「ヒアルロンサン注入の当山美容形成外科の特徴」です。
<過去記事一覧>
『週刊ほーむぷらざ』 教えて!ドクター当山<184>・第1523号 2016年9月22日掲載