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2022年6月30日更新

[沖縄・レシピ]夏の暑さにはゴーヤー|うちなーむんでクスイムン①

[文・写真/宮國由紀江]
ゴーヤーやトウガン、マグロなど、うちなーむんでクスイムン(医食同源)! 初回のテーマは夏対策。本格的な夏が始まる前に、ゴーヤーやトウガンを使った料理で、夏バテを防ぎましょう。



熱を冷ます効果が高い

 喉の渇きを潤すトウガン 

夏には「暑邪」という邪気があり、次のような影響があると考えられています。

気温の上昇によって、気血の巡りが活発になり、五臓の「心」(心臓)に負担がかかりやすくなります。「心」は、血液の循環や精神を管理しています。負担がかかると、汗をかきやすく、汗とともに気(体力)が奪われ、夏バテしやすくなります。また、精神的に不安になり寝つきが悪くなることも。

さらに、暑さによって脾に湿(余分な水)がたまりやすく、体が重だるくなる、食欲が減退する、皮膚が化膿しやすくなる、冷たい物の取り過ぎで胃腸の調子を崩しやすくなる、といった症状が出やすい季節でもあります。


夏野菜で体を潤す

そんな夏に、積極的に取りたいうちなーむんが「ゴーヤー」と「トウガン」です。

ゴーヤーは、体を冷やす効果が高く、夏の暑さに一押しの食材です。気温が上がり始めた今の時季、体の中にこもった熱を出すのにオススメ。体内の余分な水も取り除きます。ただし、おなかが弱い人やお年寄りには効果が強過ぎるので、おなかを温めるスパイスやみそなどの調味料、食材を組み合わせるといいでしょう。

トウガンは、喉の渇きを潤し、熱や余分な水を取り除きます。喉が渇いたときに、ぜひ取り入れてください。特に胃腸が強くない子どもやお年寄りは、水を飲み過ぎると食欲が落ちたり、尿が多くなって必要なミネラルまで排出されたりするので、夏野菜で体を潤すといいですよ。熱中症や脱水の予防にもつながります。昔から食べられてきた食材は、土地に合っているのだと実感します。
 


心を丈夫に、体力つけて

ほかに、夏に積極的に食べたい食材を紹介します。喉の渇きを止め、体内の余分な水を吐き出す食材として、豆腐・豆乳・オクラ・キュウリ・シロウリ・ズッキーニ・トマト・緑豆・モヤシ・レンコン・ココナツ・スイカ・レモン・シークヮーサーがあります。

心に負担がかかりやすいので、心を丈夫にする食材もオススメです。小麦・黄ニラ・ココナツ・カカオ・ヒジキ・豚の心臓・ウーロン茶・コーヒー・春菊・クワの実・イワシ・牡蠣・ホタテ・ワインなどです。

体に熱がこもりやすいので熱を吐き出す食材として、小豆・タピオカ・インゲン・緑豆・モズク・昆布・馬肉・牛タン・アサリ・シジミなどがあります。

過剰に汗をかくと体力を消耗し夏バテの原因になります。体力をつける食材は、穀類・ヤマイモ・イモ類・大豆・カボチャ・枝豆・えんどう豆・アボカド・鶏肉・豚肉です。


気持ちを楽に怒らない

生活の養生としては、夏は日の入りが遅くなるのに合わせて少し遅めに眠って、早く起きるといいですよ。体内の熱を発散させて、気持ちを楽にして、怒ってはならない、ともされています。また、「冬病夏治(とうびょうかち)」と言って、冬の病気は夏に養生するといいと言います。冬にかかりやすいぜんそく・リウマチなどは、夏場体内にたまった水が冬に冷えて悪くなると言われており、夏のうちに余分な水を取り除くことが大事です。




喉の渇きを防ぎ、夏バテも防止
 島野菜のトマトカレー 

島野菜のトマトカレー

●材料(2人分)
トウガン…………80g
ゴーヤー…………60g
枝豆(ゆでる)…30g
鶏もも肉………200g
トマト……………中1個
カボチャ………100g
みそ……………大さじ1
ショウガ…………1かけ
ホールトマト缶……1缶
塩………………小さじ1
カレー粉………大さじ1
サラダ油………大さじ1

●作り方
1.トウガン、ゴーヤー、カボチャ、鶏もも肉、トマトを一口大にカットする
2.鍋に油を熱し、みじん切りにしたショウガ、鶏肉を炒める
3.2にトウガン、ゴーヤー、トマト、カボチャ、枝豆を入れて炒める
4.3の鍋にホールトマトを加えて煮込む。
5.具材に火が通ったら、みそ、カレー粉を入れて煮込む。
6.味がなじんできたら、塩で味を調える。


レシピのポイント!

「子どもが喉が乾いたと、水を半端じゃない量飲む」という相談が最近多くて、喉を潤すレシピを考えました。夏バテにも効果的です。

喉の渇きを潤すには、体内の熱を取り除き、潤す必要があります。また、余分な水がたまると重だるくなり、夏バテの原因になるため、余分な水を取り除くことも大切です。

ゴーヤー、トウガンは体内の熱を取り除き、潤します。枝豆、インゲンは、余分な水を吐き出します。熱がこもると体力を消耗するので、体力をつける鶏肉、カボチャを組み合わせました。

トマトは、全身の熱さ、中でも「心」の熱を取ると言われています。夏はぜひ、トマト料理やケチャップを食卓に取り入れてみてください。




不安を和らげ、寝付きを良くする
 海鮮豆乳スープ 

海鮮豆乳スープ

●材料(2人分)
ホタテ…………100g
牡蠣(カキ)…100g
殻付きアサリ…200g
トウガン………200g
インゲン…………20g
もやし……………30g
豆乳…………400ml
ニンニク…………1かけ
塩………………小さじ1
ローリエ……………2枚
無塩バター………20g

●作り方
1.トウガンは一口大にカットする
2.インゲンは1cmにカットする
3.鍋を熱してバターを入れ、みじん切りしたニンニクを炒める。
4.3にトウガンを入れ、トウガンがひたる程度水を入れ煮込む。水を多く入れ過ぎないように注意する。
5.トウガンに火が通ったら、豆乳、ローリエを入れて加熱する。
6.5に牡蠣、ホタテ・アサリを入れて7分程度加熱する
7.6にインゲン、もやしを加え、火が通ったら、塩を入れる。


レシピのポイント!

「眠れない」「朝になるとむくんで体が重だるい」という年配の方にオススメのレシピです。

トウガンは、余分な熱を取りむくみを予防します。ホタテや牡蠣、アサリなどの2枚貝には、不安を取り除いて精神を安定させ、心を強くする効果があります。中でも牡蠣は、殻が漢方薬として使われるほど、効果が高いです。

豆乳は喉の渇きを潤し、もやしはむくみを予防します。





宮國由紀江。琉球薬膳料理研究家。国際中医薬膳師。栄養士。薬膳琉花代表


毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1821号 2022年6月30日紙面から掲載」

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