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COLUMN

金城真知子

2020年8月11日更新

県内でGoTo? 新しい観光の形に向けて|金城真知子のコラム

3人の子育てワーキングママ金城真知子が綴る「ホッとする沖縄時間」を綴ります。

県内でGoTo?  新しい観光の形に向けて


〜〜 楽しみな夏休みのハズが 〜〜

連日、新型コロナウイルスの感染拡大のニュース。
せっかくの夏休みが始まったというのに、沖縄でも予想をはるかに超える感染者数に、不安が募ってくるばかり。

そんな中、今も大きな話題にあがっているのが政府のGoToキャンペーンである。
スタートしたばかりの頃(今ほど拡大傾向じゃなかった時)に「今年の夏休みは県内で楽しもうね!」と本部町にある一棟貸し切りのペンションを予約していた。

そして8月に入ると、すぐに沖縄県知事からの緊急事態宣言…夏休み期間はずっと自粛なんて…正直、落ち込んだ。
そして、すぐに夫婦会議を開いた。ちゅら海水族館も休館。

このタイミングで旅行に行ってもいいのか、キャンセルすべきなのか…
ギリギリまで、すごくすごく迷った。

そして、今回私たちは「行くこと」を選んだのだ(賛否両論あると思うが勇気を出して、コラムをつづってみる事にした)

行くと決めた理由は二つ
・安全対策がしっかりした1棟貸し切りペンションだった事
・県内観光を 少しでも応援したかった事

そして、密を避けた大自然の中で子供たちと夏休みを楽しみたかった。

旅行の初日、(少しの不安を抱えながらも)除菌シートや替えマスクなど、可能な限りの感染対策を準備して、北部のプチ旅行へと出発した。



〜〜 比地大滝のトレッキング 〜〜

1日目は比地大滝へ!
子供だった頃、毎年のように連れてきてもらって家族で川遊びを楽しんだ思い出の場所…30年たち、今度は自分が親の立場で来られるのが、なんだか感慨深い。

当時は、まだ遊歩道が整備されていなかったから、子供の頃とはだいぶ風景が違っている感じ。舗装された道を4歳の末娘も一緒になって滝つぼまでグングン歩く。
熱帯らしい風景の中、橋を渡り滝つぼを目指す。

一番下の末娘を気にかけてお姉ちゃんが引き返して手を差し出してくれる。
お兄ちゃんが「ここ滑りやすいから気をつけてよ〜」と声をかけてくれる。

家族がひとつにまとまっていく感じ…
身体のきつさとは裏腹に、心はじんわり温かくなるのを感じる。

そして、ゴールの後は、穏やかな水辺で川遊び! 澄んだ涼やかな水が汗だくの火照った体を一気に冷やしてくれた。
小鳥のさえずりとカエルの鳴き声、青いとんぼや優雅なチョウチョがが飛び交っている。ゆったりまったり、穏やかな時間がたまらなく心地よい。

川辺の心地よさにぼーっとしていると、ふと「あっ、この川のくぼみって30年前に家族で遊んだ、あの場所かもしれない!」と気づいた。昔父親が撮影したホームビデオ。家族で時折見返していた記憶映像とリンクする。
早速 母親に写真を送ってみると「あの場所、今も変わらないんだね〜」の反応! やっぱり母も覚えていたんだ〜。
来られなかった両親も一緒にタイムスリップした瞬間だった。



〜〜 ペンションに到着 〜〜

たくさん遊んだあとは、楽しみにしていたペンションへ!
家族5人になってからというもの、旅行の悩みのタネが「宿泊部屋」問題だった。
乳幼児の頃は「家族4人扱い」で選べるお部屋も多かったのだが、5人部屋となると、いきなりお値段が跳ね上がる!
5人旅行の最初の関門は、部屋選びなのだ。

今回はペンション貸し切りという事もあって、1階に広いリビング。庭にはハンモックにBBQができるウッドデッキ。満天の星空の下、やんばるの恵みをたくさん味わう事ができた。その後は、広いリビングで「人狼ゲーム」やトランプをしながら、夜遅くまでたっぷり没頭。夜ふかしできるのも、旅行の楽しみである。

そして2階には、大きな大きなベッド。
久しぶりに家族5人が「川の字」になって眠る事ができたのもうれしかった。
上のお兄ちゃんは小6だから、一緒に眠るなんて最後かもしれない…なんて思い浮かべながら、眠りにつく瞬間まで、幸せな家族時間だった。



〜〜 コロナ禍で「緊張している体」〜〜

早朝、ハンモックに揺られ、ぼーっと空を見つめながらゆっくり、体が緩んでいくのを感じた。と同時に、ホッとしている自分にも気がついた。

「なんだ…私も休みたかったんだ…」

見えないウイルスから「子供たちを守らなきゃ」
スーパーでは「お互い感染させないように体も守らなきゃ」
自宅では「子供が周りに迷惑をかけないように、静かに過ごさなきゃ」
不安な中でも、みんな明るく元気に! って、日々を乗り越えるために頑張っている。

今回の県内プチ旅行を通して大きな声で笑い、たくさん走り回っている子供たちの姿を見ていたら、
これが本来の自然な姿だよねって、なんだか安心感さえ覚えたのだ。



〜〜 新しい観光の形 〜〜

「感染しない・させない」は大前提に置きながら、
今は「どう生きていくか」そして「どう生きていきたいのか」を考える時期なのかもしれない。

コロナ禍で、観光業に携わる方々の悲痛の声が聞こえてくる。
どこもギリギリの状態でなんとか踏ん張っている。
来年、再来年…もし「家族でお泊まり」できる所が消えてしまっていたら…思い出を作る場所が無くなってしまっていたら、言葉にできない寂しさがこみ上げてくるだろう…

北部の大自然の中で、深い優しさに包まれて体が緩んでいった。
行く先々で、観光に携わる方々のたくさんの配慮と工夫を目の当たりにした。
そして、子供たちのとびきりの笑顔を見て、硬くなった心がホッと柔らかくなった。

命を大切にしながら 心が深呼吸できる場所へ!

沖縄の大地と、観光地で働く方々に深く感謝しながら、これからも家族が笑顔になれる思い出の場所を、たくさんたくさん作っていきたい。



金城真知子さんのコラム[カテゴリー:子育て 大人女子を応援]
 

この記事のキュレーター

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金城真知子

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フリーパーソナリティー
沖縄県南城市出身。琉球大学卒業。
ラジオパーソナリティー・ウェディング司会者・スマイルトレーナー®
FM沖縄『ちゅら玉・浪漫紀行』ではライター兼ナレーターを担当。
沖縄の自然や習慣・格言などを題材にウチナーグチを交えて紹介。
本コラムでは、沖縄で暮らす3児のワーキングママとして、家族の日常を綴っていく。

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