本村ひろみ
2025年5月26日更新
やさしい雨ならいいな|本村ひろみさんコラム
フリーパーソナリティーの本村ひろみさんが、暮らしを楽しむアンテナを巡らせて日々の沖縄・風景をレポートします。fun okinawaコラム「おきなわ暮らし散歩 Vol.125」

「梅雨入りはいつかな?」と県民がGWあたりから空を眺め続け、5月22日に待ちに待ったというのも何ですが、やっと梅雨入りが発表された。
平年より12日遅く昨年より1日遅い雨のシーズン。到来すると「アーァ」って感じですが、やって来ないと落ち着かないという不思議な季節の便り。

これからはしばらく、洗濯物の部屋干しのニオイ対策とドライヤーで髪の毛を乾かすにも時間がかかる日々。湿度が高いと雨の粒子が身体にまとわりつくような、水の重力とも言いたくなるような不思議な空気感がありますよね。気圧の低下。

太古の昔に生きていた人たちは、このジメッとした日々をどんなふうに過ごしていたんでしょうか。生産的なことがしにくい天気の時のための仕事があったのかもしれませんね。
それにしてもここ数年、台風の動きも少しズレてるし梅雨入りの時期も少しずつズレている。梅雨明けは平年通りになるのか気になるところ。

どうか龍神様には荒ぶらず、やさしい雨をお願いしたいです。
◇ ◇ ◇
友人が社交ダンスを習い始めた。彼女の住んでいる中部のレッスン場には思った以上に通っている人が多いそうだ。もともとヒップホップやフラダンス、ベリーダンスと踊ることが好きな友人なので、「すぐに踊れるようになったでしょ?」って聞くと、ステップを覚えるのがなかなか難しくて苦戦しているとのこと。そのうえ男性がリードして踊るなんて初めてで新鮮なのよーと笑っていた。彼女は父親よりも年上の男性とペアで踊っているらしい。
私も大学時代、体育の時間にルンバやジルバ、チャチャチャを習ったことがある。懐かしいなぁと彼女に言ったら「一緒に通いませんか?」って誘ってくれた。今はなかなか腰が重いけど、ワルツは踊ってみたい。優雅に映画音楽の“白い恋人達”や“ムーン・リバー”、“いつか王子様が”に合わせて軽やかにステップを踏む(妄想タイム)。
ウットリ。ワルツはロマンティックな曲ばかり。
◇ ◇ ◇
昨年の5月に母が倒れてから姿が見えなくなっていた茶トラの猫が、一年経ったその日にひょっこりと戻ってきた。大きな声で鳴きながら帰宅。
とても臆病なその子は、いつの間にか右耳がカットされ地域猫になっていた。できることなら彼がどんな風にこの一年を過ごしていたのか聞いてみたい。驚いている私と家族を尻目にご飯をいっぱい食べて、しばらく庭で毛づくろいをしたあと、またどこかに行ってしまった。

今でも庭掃除をしていると、時おり顔を出しては餌を食べてニャーニャー言っている。
バァちゃんはどこに行ったの?って聞いている気がする。
そんな不思議な5月の出来事でした。
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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。