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彩職賢美|沖縄の輝く女性にインタビュー

COLUMN

地域と暮らし

2018年6月28日更新

よく診てみること|美容外科医のないしょ話

文/当山護(当山美容形成外科会長)

孫からのお土産の菓子だ!

「おいしそう」。和菓子の箱を開けのぞき込んだ瞬間、私は生つばを飲み込んだ。当然、次の行動は四角いお菓子を指に挟み口に運ぶ動作になった。その瞬間、うちのカミさんが声をあげた。「これは和菓子ですよ!」。分かりきったことを私に告げた。

「知っていますよ、日本独自のケーキの一種でしょう」。食べる寸前に遮るような声をあげたカミさんにやや不満げに、ぶっきらぼうに応答し、和菓子に再度指を出した。

カミさんは続けた。「孫が東京から買って来たものですよ!」

くどいような発言である。そんなこと、百も承知だ。私は心の中で叫んでいた。かわいい孫からわれわれ夫婦へのお土産ではないか? それ故に甘いお菓子、ありがたい気持ちでいただこうとしているのではないか? ひょっとしたら自分から先に食べたいのではないかなぁ、など…少しおもんぱかって出した手を引っ込めた。「お先にどうぞ、おいしそうなものから食べてください」。私はお菓子ひとつで少々絡みつくカミさんに譲歩した。

そのような私に彼女はやや説教気味に話し始めた。「和菓子というものは甘くておいしいのはお分かりでしょう」。誰しもが分かっている当たり前のことを再度続け「いろいろな型をしているでしょう。紅葉や果物、季節感があふれているのが和菓子の特徴ですよ。まず、手作りお菓子を見て楽しみ、季節感を味わい、心を豊かにする時間を持ってください」と。

それに…彼女のお話はまだ続いていた。「私たちの孫が私たちのためにアレコレ迷いながら買い求めたお土産ですよ。さっさとつまんで食べるものではありません」。お土産の和菓子ひとつにこれだけのうんちくを傾けられるのは、さすがうちのカミさんと、感じ入った。

翌日の診療日、患者さんの大きなホクロ、あー眺め、こー診て、何となく気になったので、皮膚科の先生にも診てもらった。「これは多少悪性変化のあるホクロです。よく気がつきましたネ」。皮膚科の先生に褒められた。


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『週刊ほーむぷらざ』
第1614号 2018年6月28日掲載

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文・当山護(当山美容形成外科会長)

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