金城真知子
2022年5月9日更新
子供の意見を聞かずに「初体験」を計画する訳|金城真知子のコラム
3人の子育てワーキングママ金城真知子が「ホッとする沖縄時間vol.80」を綴ります。
例年より少し早めに梅雨入りした沖縄。
今年の梅雨はジメジメというよりも、ひんやり感の方が強く感じられて、ここ数日は、薄手の長袖姿。寒暖差を調整できるように、バッグの中には羽織物やストールも入れている。
前回のコラムでは「新年度」4月の節目をテーマに書いたにもかかわらず、
クローゼットの中は、まだ「昨年度」の冬を引きずっているギャップもなんだか面白い。
きちんと節目を作ったつもりでいても、さまざまな環境で曖昧になる「境界線」。
今日はそんな話も紡ぎながら、わが家の「初体験」をつづっていこうと思う。
幼稚園より朝が早いので「遅刻しないよう朝しっかり起きる」がわが家の大きな目標である。(早起きが目標って、笑われちゃいそうだが)
娘は時間ギリギリに小さな体を起こし、ささやき声で「学校いきたくなーい」と訴える。その言葉を遮るように「大丈夫よー、学校行ったら楽しいから!はーい、まずは起きてー」と、一喝するのも多々。
強引に登校させた日は、良かったのか悪かったのか、、、グレーな心模様になってしまって、いつも帰宅時の表情が気になってしまう。
まだ1カ月、幼稚園気分が抜けないのも仕方がない。
あの手この手もいろいろ使いながら、なんとか毎日登校する事ができた事、「今日も楽しかったよ」「友達できたよ」の声に、小さく胸をなで下ろす。とりあえず、よかった。。。
新しい仕事も軌道に乗り始めて、少しだけ時間とお金に余裕が生まれた今、
「やった事ない事も、みんなでやってみよー」が大きなテーマ!
長男が中学2年だから、家族全員で出かけられる時間こそ貴重だと思えるからだ。
ずっと使えなかった彩発見キャンペーンで中部のリゾートホテルを予約して、
家族みんなで楽しめそうな場所を探してみる。
だが、中学男子と、小6女子、小1女子・・・
3人がやりたい!!と声を弾ませて言ってくれる場所もイベントも、全然決まらない。
あれこれ提案しても、却下されてばかり。しょうがないので夫婦2人で(半ば強引に)子供たちの意見も聞かず「経験させたい事」を優先に予約することにしたのが、こちら
① ガイドを頼んで、海のイノー(浅瀬)体験
② フルコースの料理でテーブルマナーを体験
とりあえず、この二つを軸に、1泊2日の県内旅行へGOしたのだ。

「だから俺、海は嫌ってばー」
匂いや肌触りに敏感な長男は、海風の匂いや足に砂がまとわりつく様子を極端に嫌がる。
なので普段は海に誘っても来てくれないのだが、今回は「海体験の専門家」の友人にガイドを依頼して、海の生き物等の観察や釣り体験を企画した。
最初はしぶしぶ顔の長男も、海の危険な生物や、かくれんぼ上手な生き物の話、海を舞台にどんどん話に引き込まれていく。
さすがプロ!!「いつもの海」なのに、どんどん解像度が上がって見えてくる!普段どれだけ「ぼーーー」っと見て「観ていなかった」のかに気付かされる。
中学生も小学生も、大人の私たち夫婦も、海の豊かさに感激しっぱなしで「知る」ってやっぱり楽しい!を体感した時間だった。
ナマコやヒトデ、貝、カニ、タコ、シャコ、、、浅瀬の生き物たちに実際に触れ、まったく違いがわからなかったナマコも「これは黒ナマコで、これはニセ黒ナマコでしょー」と、得意げな子供たち。
引き潮で、小プールのような岩場で釣り体験では、魚がツンツン突ついている様子が見えるほどの透明度。家族全員が、夢中になって楽しんだ。実際やってみるって格別である!

海でたくさん楽しんだ後は、ホテルのディナーへ!幼い事を理由に、これまではホテルでもブッフェ形式ばかり選んできたから、やっぱりテーブルマナーも経験させておきたかった。
案の定、末娘には、少し早すぎたようで、
3種盛りの前菜は全て残し(笑)ロブスターは兄にゆずる始末。
口直しのソルベやメインの肉料理はガッツリ食べるという偏食ぶりを発揮したが、、、
それでも、カトラリーの順番やサービスしてもらう事など、家では経験させてあげられない事を伝えられてよかった。

子供の意見を聞かずに「経験させたい事」を軸にプランを組んだことがよかったのか、
GW期間中も、誘うと「じゃー行くよー」と参加してくれるようになった子供たち。
・久しぶりのボルタリング
・親戚のおばちゃんの畑でトマト収穫
・未経験の4DX(体感型の映画館)

司会という仕事柄、カレンダー通りのお休みというわけではないのだが、
半日だけでも子供たちと一緒に遊べる時間は、やっぱり楽しい!
「子供がやりたい事をさせてあげる」
親として、それも大切な事だと思うのだが、
時には「経験させたい事に、親がひっぱり込む」のも必要だ。
断られたり、嫌がられたりする度、子供のためなのか、親のエゴなのか、、、
はっきりとした境界線があるわけじゃないから、正解も不正解もよく分からなくて悩むけど、
きっと、情報や知識だけでは伝わらない、リアルな体験や経験の分だけ、
本人が将来選び取るための「選択肢が増えていく」はずだから。


金城真知子さんのコラム[カテゴリー:子育て 大人女子を応援]
今年の梅雨はジメジメというよりも、ひんやり感の方が強く感じられて、ここ数日は、薄手の長袖姿。寒暖差を調整できるように、バッグの中には羽織物やストールも入れている。
前回のコラムでは「新年度」4月の節目をテーマに書いたにもかかわらず、
クローゼットの中は、まだ「昨年度」の冬を引きずっているギャップもなんだか面白い。
きちんと節目を作ったつもりでいても、さまざまな環境で曖昧になる「境界線」。
今日はそんな話も紡ぎながら、わが家の「初体験」をつづっていこうと思う。

小学校生活がスタート
わが家の末娘も、小学校生活がスタート。幼稚園より朝が早いので「遅刻しないよう朝しっかり起きる」がわが家の大きな目標である。(早起きが目標って、笑われちゃいそうだが)
娘は時間ギリギリに小さな体を起こし、ささやき声で「学校いきたくなーい」と訴える。その言葉を遮るように「大丈夫よー、学校行ったら楽しいから!はーい、まずは起きてー」と、一喝するのも多々。
強引に登校させた日は、良かったのか悪かったのか、、、グレーな心模様になってしまって、いつも帰宅時の表情が気になってしまう。
まだ1カ月、幼稚園気分が抜けないのも仕方がない。
あの手この手もいろいろ使いながら、なんとか毎日登校する事ができた事、「今日も楽しかったよ」「友達できたよ」の声に、小さく胸をなで下ろす。とりあえず、よかった。。。
中学男子と小1の壁
新しい仕事も軌道に乗り始めて、少しだけ時間とお金に余裕が生まれた今、
「やった事ない事も、みんなでやってみよー」が大きなテーマ!
長男が中学2年だから、家族全員で出かけられる時間こそ貴重だと思えるからだ。
ずっと使えなかった彩発見キャンペーンで中部のリゾートホテルを予約して、
家族みんなで楽しめそうな場所を探してみる。
だが、中学男子と、小6女子、小1女子・・・
3人がやりたい!!と声を弾ませて言ってくれる場所もイベントも、全然決まらない。
あれこれ提案しても、却下されてばかり。しょうがないので夫婦2人で(半ば強引に)子供たちの意見も聞かず「経験させたい事」を優先に予約することにしたのが、こちら
① ガイドを頼んで、海のイノー(浅瀬)体験
② フルコースの料理でテーブルマナーを体験
とりあえず、この二つを軸に、1泊2日の県内旅行へGOしたのだ。

知らなかった海の世界
「だから俺、海は嫌ってばー」
匂いや肌触りに敏感な長男は、海風の匂いや足に砂がまとわりつく様子を極端に嫌がる。
なので普段は海に誘っても来てくれないのだが、今回は「海体験の専門家」の友人にガイドを依頼して、海の生き物等の観察や釣り体験を企画した。
最初はしぶしぶ顔の長男も、海の危険な生物や、かくれんぼ上手な生き物の話、海を舞台にどんどん話に引き込まれていく。
さすがプロ!!「いつもの海」なのに、どんどん解像度が上がって見えてくる!普段どれだけ「ぼーーー」っと見て「観ていなかった」のかに気付かされる。
中学生も小学生も、大人の私たち夫婦も、海の豊かさに感激しっぱなしで「知る」ってやっぱり楽しい!を体感した時間だった。
ナマコやヒトデ、貝、カニ、タコ、シャコ、、、浅瀬の生き物たちに実際に触れ、まったく違いがわからなかったナマコも「これは黒ナマコで、これはニセ黒ナマコでしょー」と、得意げな子供たち。
引き潮で、小プールのような岩場で釣り体験では、魚がツンツン突ついている様子が見えるほどの透明度。家族全員が、夢中になって楽しんだ。実際やってみるって格別である!

海でたくさん楽しんだ後は、ホテルのディナーへ!幼い事を理由に、これまではホテルでもブッフェ形式ばかり選んできたから、やっぱりテーブルマナーも経験させておきたかった。
案の定、末娘には、少し早すぎたようで、
3種盛りの前菜は全て残し(笑)ロブスターは兄にゆずる始末。
口直しのソルベやメインの肉料理はガッツリ食べるという偏食ぶりを発揮したが、、、
それでも、カトラリーの順番やサービスしてもらう事など、家では経験させてあげられない事を伝えられてよかった。

GW期間中も家族で一緒に
子供の意見を聞かずに「経験させたい事」を軸にプランを組んだことがよかったのか、
GW期間中も、誘うと「じゃー行くよー」と参加してくれるようになった子供たち。
・久しぶりのボルタリング
・親戚のおばちゃんの畑でトマト収穫
・未経験の4DX(体感型の映画館)

司会という仕事柄、カレンダー通りのお休みというわけではないのだが、
半日だけでも子供たちと一緒に遊べる時間は、やっぱり楽しい!
「子供がやりたい事をさせてあげる」
親として、それも大切な事だと思うのだが、
時には「経験させたい事に、親がひっぱり込む」のも必要だ。
断られたり、嫌がられたりする度、子供のためなのか、親のエゴなのか、、、
はっきりとした境界線があるわけじゃないから、正解も不正解もよく分からなくて悩むけど、
きっと、情報や知識だけでは伝わらない、リアルな体験や経験の分だけ、
本人が将来選び取るための「選択肢が増えていく」はずだから。


金城真知子さんのコラム[カテゴリー:子育て 大人女子を応援]
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フリーパーソナリティー
沖縄県南城市出身。琉球大学卒業。
ラジオパーソナリティー・ウェディング司会者・スマイルトレーナー®
FM沖縄『ちゅら玉・浪漫紀行』ではライター兼ナレーターを担当。
沖縄の自然や習慣・格言などを題材にウチナーグチを交えて紹介。
本コラムでは、沖縄で暮らす3児のワーキングママとして、家族の日常を綴っていく。