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2020年7月16日更新

[続・働き方ラボ]在宅勤務の難しさと可能性|100パーセントでなくていい

文・比嘉華奈江[13]
 外出自粛要請によって、みなさんの生活はどう変わっただろうか? それによって得られた新しい可能性や価値観はあっただろうか?

100パーセントでなくていい
 

私自身は、2012年に会社を創業してから、これまでも在宅勤務やテレワークを実施してきたが、今回、初めての経験となったのが「約2カ月弱、家族全員が家に居てのテレワーク」だった。今回、子どもや家族と一緒の在宅勤務が、初めてのテレワーク経験になった方もいたのではないだろうか。

 
社会・企業にもメリット



テレワークとは「時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」のことである。テレワークの目的は、育児や介護などと仕事の両立、渋滞を避けて時間を有効活用し生産性を上げる、など。その他、総合的に見ると、社会・企業・就業者それぞれにメリットがあるのだ=図参照。在宅勤務もテレワークの一つだが、すべてではない。だから、今回、家族と一緒の在宅勤務で、なかなか思うように仕事がはかどらなくて、「テレワークなんて、私には(自社には)合っていない!」と思った人がいたとしたら、方法は多様だということを知ってほしい。

今回、私は、家族と一緒の在宅勤務の難しさを経験した。休校中の子どもたちのことが気になるし、あれやこれやと話しかけられたり、朝ごはんが終わったと思ったら、昼ごはんの準備が始まってと、なかなか集中できなかった。明らかに、家族全員がストレスを感じている時期もあった。これはいけない! と、朝、家族で「朝の会」をして、「今日はみんなどんな事をする~?」「子どもたちがお昼ごはん作ってくれたら助かるな~」など話し合って、なんとか各自が一日、自律的に過ごせるように工夫をした。

それでも、やりたい仕事の50パーセントできれば良い方だった。そんな時、会社のメンバーとのオンライン会議で、在宅勤務3年目になるスタッフが「これまでの在宅勤務とはまったく違う」と言葉にしてくれたことで思った。「今の状態を受け入れて、何が最優先かを再定義しよう」と。


働くこと、休むことを楽しむ

「今は普段の仕事の50パーセントしかできなくてもいい。まずは会社の動きを止めないこと。働き方改革を推進するためにも、自分たちが今しかできない経験、感じられることを味わい、トライすることが大事」だと捉え直した時に、9時~17時のように時間で区切る必要性は無いと痛感し、スタッフ間で共有した。仕事ではお客さまとオンラインを活用してやりとりをトライする中で、リアルとオンラインのそれぞれの価値を発見できた。

そんな風に試行錯誤しているうちにふと忘れていたビジョンを思い出した。今後、1カ月休暇を取りながら、世界中のどこに居ても仕事ができるワーケーション(リゾート地や地方などで、働きながら休暇を取る仕組み)が本当に実現できるんじゃないか、と。グッと自分ごととして近くなった。観光地である沖縄に住む私たちは、もっとこの場所・環境を楽しめると良いのではないか。沖縄を満喫する働き方が進むとすてきだ。

心理学者のウィリアム・ジェームスの言葉に、「良いことも悪いことも存在しない。どのようにそれを考えたかが、それらを創り出すのだ」という言葉がある。捉え方・考え方によって、これからの未来や戦略を変えることができる可能性があるのなら、どんな時も一瞬立ち止まって、自分の考え方とは違う面を検証してみると新しい発見があるかもしれない。    



ひが・かなえ
(株)Life is Love代表。日本教育推進財団認定コミュニケーション・トレーナー。2児の母。客室乗務員を14年務め2012年起業。経営戦略や働き方改革・チームビルディングなどの組織活性から人事評価制度や賃金制度構築までコンサルティング。

http://www.lifeis-love.com/

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『週刊ほ〜むぷらざ』続・働き方ラボ[13]
第1715号 2020年6月17日掲載

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比嘉華奈江

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株式会社Life is Love代表
日本教育推進財団 認定コミュニケーション・トレーナー
14年間の客室乗務員経験を経て、2012年起業。
経営戦略構築・働き方改革・チームビルディングなどの組織活性化コンサルティングから
人事評価制度や賃金制度を構築していく労務コンサルティングまでを
ワンストップサービスで提供。また、元客室乗務員メンバーから成るチーム「PLUS+」の総括も担当。
”価値をプラスする印象づくり”をテーマに、印象戦略支援や沖縄観光の価値の向上をお手伝い。

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