清明祭にお供え 手作りの重詰め料理|作ってみよう 行事料理[1]|fun okinawa~ほーむぷらざ~

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2020年4月2日更新

清明祭にお供え 手作りの重詰め料理|作ってみよう 行事料理[1]

松本嘉代子さんによる行事料理のレシピを紹介するコーナーがスタート。1回目は、清明祭(祖先供養の行事で2020年は4月4日から)で墓前に供える重詰め料理です。レシピや重箱への詰め方、お供えする時の注意点などを取り上げます。

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供える時は昆布を墓に近くなるように置く。お祝い事に用いる「結び昆布」や「赤カマボコ」を入れる



餅は白餅だけでなく、あん餅、フーチ(よもぎ)餅、黒糖入り、トーナチン(きび)餅など、好きなものを入れても良い


清明祭には、4段重箱の2段に餅、2段に「御三味」と言われる料理を詰めて供えます。2段ずつ供えるのが基本ですが、略式で1段ずつでも構いません。料理の品数は必ず奇数にします。清明祭では墓前側に昆布、自分たちの側に肉がくるように供えます。

三枚肉・昆布・ゴボウ・コンニャクなど、日持ちする煮物は前日に作ると良いでしょう。煮物は冷えるときに味が染み込むので、冷蔵庫で休ませることでより味がなじみます。揚げ豆腐や魚の天ぷら、田芋のから揚げなどの揚げ物は当日に作ります。
 
重箱に合わせて型紙を作り、それに沿って具材を切りそろえると、きれいに仕上がりますよ。

最近は便利になり、自宅で重詰め料理を作ることは減ってきていますが、手作りはひと味違います。気の向く一品から、挑戦してみませんか。
 
重箱の縦横の長さを測り、9等分して型紙を作る。型紙に合わせて具材を切りそろえると、収まりがいい


 豚三枚肉 


●材料 2箱分
 豚三枚肉1kg、かつおだし2カップ、泡盛(30度以上)3/4カップ、砂糖1/2カップ、しょうゆ
 1/2カップ

●作り方
【三枚肉をゆでる】
 鍋にたっぷりの水と塊のままの三枚肉を入れ、1度ゆでこぼす。再びたっぷりの湯に三枚肉の皮を上にして入れる。最初は強火にし、アクが出たら取る。アクがある程度出てきたら中火に落とす。肉が浮いてきたら30分ほど煮る。裏返して20~30分ほど煮る。※臭いがこもらないよう、ふたはしない。冷ますときはゆで汁につけたまま冷ます。

 型紙より少し長く切りそろえ、約1cm厚さに切る。※肉はゆでたり、煮付けることで縮むので大きめに切っておく。

 鍋に分量のかつおだしと泡盛、2を入れて煮る=下写真。次に砂糖を加えて、しばらく煮た後、しょうゆを加え、さらに中火でつやが出るまで煮る。

泡盛は30度以上のものを使う

 
県内書店で発売中の「沖縄の行事と食~伝統のならわし・重詰め料理~」(松本嘉代子著)で、重詰め料理を始め、行事料理のレシピを詳しく紹介している。2000円(税抜き)。問い合わせは、タイムス住宅新聞社098-862-1155へ。



まつもと・かよこ/松本料理学院学院長。新聞やメディアで琉球料理の継承について広く発信。県「琉球料理伝承人 琉球料理担い手育成講座」の指導に携わる。
2019年、沖縄タイムス賞受賞
 
『週刊ほ〜むぷらざ』作ってみよう行事料理
第1705号 2020年4月2日掲載

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この記事のキュレーター

スタッフ
栄野川里奈子

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編集者
おいしいものに目がないガチマヤー(くいしんぼう)。2016年に国際中医薬膳師の資格をとりました。おいしく健康に!が日々のテーマ。

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