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2019年9月26日更新

比べなくなり気持ちがラクに|マイライフ(子育て編)

広汎性発達障がいの娘あーさん(8)の子育てを明るく描くブログが人気のSAKURAさん(35)。「他の子と比べなくなり、気持ちはラクになりました。大人になった時に自立することが目標。それまでに追いつけばいい」と話す。

発達障がいでも子育ては楽しい
SAKURAさん一家は、夫(35)、あーさん、弟のきーさん(2)の4人家族。SAKURAさんは「2年前に息子が生まれて、娘はちょっとした時に弟のことを気にかけるように。成長しているんだなと感じます」と話す。イラスト:SAKURAさん
ブログ http://koseinokatamari.blog.jp/

 

2歳半、母子相談で「2語出ないのはちょっと…」と発育カウンセリングを勧められ、発達遅れと診断されました。それまでは成長がゆっくりだけど、そういう子もいるよねと思っていたんです。


診断でどん底に

診断を受けて、どん底に。もう終わった、何で私だけ、と嘆いて。ほかの子と比べて、娘をかわいいと思えなくなってしまった。表情が無く、言葉が通じない。かんしゃくを起こしても、言葉でなだめられない。恥ずかしくて外に連れて行きたくなくて家で2人きり。無言でずっとテレビを見て、娘との間には距離があって。そんな自分に自己嫌悪。
 
それが、1、2週間くらいかな。そのうち嘆くことがなくなって、悲劇の自分にも飽きてくる。徐々に上がって、「この子をどうにかしよう」と夫と握手しました。

夫は同志。娘に関して、前向きなことしか言わないんです。何かあると相談をするし、自分ごととして考えてくれる。仕事で帰宅が遅い時期も、その日あったことは全部伝えていました。とにかく娘がかわいくて仕方が無いんですよね。今もベタベタです(笑)。

診断を受けて言語訓練に通い始めて、家でも見よう見まねで練習するように。娘は言葉にならない声しか出せなかったので、「いーぬー、言ってごらん」って、何回繰り返したかなぁ。最初に言えた時は拍手拍手。感動しました。

次は、犬の絵を描いたカードを作って、言葉と絵を一致させる。娘は聴覚より視覚優先なので、トイレトレーニングも作文も、絵を描いて一緒に取り組んで一つずつクリアしました。どうしたら娘ができるようになるか、が一番。娘を育てるうちに、発想が広がりました。

最初からうまくはいかない。500、1000回やってダメなら嘆こう、と思っていました。1年後に言えたらいいかと思うと気がラクになる。

それでも、常に葛藤はありましたよ。隣の子と比べて何でって思ってしまう。でも、この子はかわいい、それだけで十分だって、一生懸命揺れる思いを抑えた。

それが、幼稚園ぐらいからかな、他の子と比べなくなったんです。目標は「大人になった時に仕事をして生活ができる」こと。まぁ、そこまでに追いつけばいいよと。これまでの娘の成長を見て、きっとできると確信しています。 今は、ゆっくりしゃべったり、絵を描こうとすると、「そんなにしなくて大丈夫」と娘に言われます。私が、娘の成長に追いつけていない(笑)。


だれでも苦手はある

小学校に入学した時は通常学級だったのですが、授業についていけなくなったり、友だちとトラブルを起こしてしまったことがあって。2年生からは支援学級へ通っています。今は友だちも多く、楽しそうに学校に通っています。

娘にはずっと、言葉が苦手なことは悪いことじゃない、人には苦手なことも得意なこともあると伝えてきました。だから、娘は自信満々に「言葉が苦手なの」と言うんです。それが、すごく誇らしい。

ブログは育児記録にと始めました。笑えるように意識しているので、自然と発想もそうなっています。何より、発達障がいでも子育て楽しい、うちの子めっちゃ面白いって自慢したいんです。


発達障がい それぞれの障がいの特性

厚生労働省「発達障害の理解のために」より
 

編集/栄野川里奈子
『週刊ほ〜むぷらざ』マイライフ(子育て編)
第1678号 2019年9月26日掲載

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おいしいものに目がないガチマヤー(くいしんぼう)。2016年に国際中医薬膳師の資格をとりました。おいしく健康に!が日々のテーマ。

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