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2019年7月18日更新

[続・働き方ラボ]チーム力を上げる環境作り

文・比嘉華奈江[3]
2015年ニューヨーク。マンハッタンのど真ん中にあるオフィスで、衝撃的な光景を見てワクワクした。

アメリカのオフィスから
 
2015年ニューヨーク。マンハッタンのど真ん中にあるオフィスで、衝撃的な光景を見てワクワクした。

 卓球台、ビリヤード台、バスケットゴール。カフェスペースにスナックバー、いたる所にすてきなソファがあり、シャワールームまで。さらにはビールを片手に、会社案内をしていただいた。そして授乳室ならぬ搾乳室と冷凍庫。アメリカは、日本ほど社会保障制度が整っていないので、仕事復帰は産後3カ月ということも多い。そのため、仕事をしながら女性は搾乳をして冷凍するのだ。

その後、2018年にはシアトルに視察へ。AmazonでAmazonGo(レジの無い無人コンビニ)に行って変革の発信源となっている空気感を肌で感じ、スターバックス本社で人事制度などのお話を直接聞くことができた。一番ビックリしたのは、あれだけの世界的な企業でも、「会社は従業員との『対話』をとにかく大事にしている」という言葉だった。

ニューヨークにある会社の社員と。ビールを片手に会社案内​

アマゾン本社横にある球体の会議室
 
ニューヨークのIT企業のコミュニケーションスペース
 
対話から新ビジネス

今でこそ、ここ沖縄でも働く場所や環境を柔軟に、という働き方が少しずつ実現されつつあるが、アメリカで見てきたものとの大きな違いは、「意識と風土」だ。一つは、会社で付加価値を生み出す自分になること、家庭では男女で仕事と家事・育児を担うことだ。

すてきなオフィス環境を生かすのは「人」。

オフィス環境を大切にしているのは、いつものデスクから離れ、リラックスした環境の中で、新しいビジネスを生み出せるようにだ。

実際に、人々は活発に意見交換を行う。一人一人が新しく貴重な情報を収集するアンテナを持っていて、それを他人に伝え、聞き合う。多様な意見から新しいものを生み出すコミュニケーション力を持っている。

そして、とにかく時間内で仕事を終えるために努力する。就業後は、少しでも能力がアップするように学ぶ。翌日は新しい情報を一人一人が持ち寄れるように会社以外の人との情報交換の時間を大切にしている。日本のように会社の人たちと飲みに行くことは、ほとんどないそうだ。確かに付加価値経営を視野に入れるならば、納得できる考え方ではないだろうか。


家庭も会社もチームで

アメリカでは、夫婦で共に育児も家事も担いながら、仕事をするための潤滑油が、フレックスタイムや在宅勤務だ。決して育児中の女性だけが制度を活用するわけではない。合理的に生きていくために、必要な制度を活用しているだけだ。会社でも家庭でも「個々人が努力をし、チームで協力をして成果を出す」意識が共通認識として風土化されている。

今年、働き方改革関連法が施行され、コミュニケーションの質を高めるための研修依頼が格段と増えた。飲みニケーションから脱却した付加価値。もう一歩先を行くことが必要だと、誰もが思い始めているのではないか。

職場も家庭も、チーム力の発揮は、コミュニケーションのあり方に大きく左右される。なぜ、私たちは働き方改革を進めるのか? フレックスタイムの導入や在宅勤務制度を何のために導入するのか? そして、付加価値を高めるために、個々人は何をしたら良いのか。対話を重ねながら、最高のチーム力へとつなげていってはどうだろうか。



ひが・かなえ
(株)Life is Love代表。日本教育推進財団認定コミュニケーション・トレーナー。2児の母。客室乗務員を14年務め2012年起業。経営戦略や働き方改革・チームビルディングなどの組織活性から人事評価制度や賃金制度構築までコンサルティング。

http://www.lifeis-love.com/

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『週刊ほ〜むぷらざ』続・働き方ラボ[3]
第1668号 2019年7月18日掲載

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比嘉華奈江

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株式会社Life is Love代表
日本教育推進財団 認定コミュニケーション・トレーナー
14年間の客室乗務員経験を経て、2012年起業。
経営戦略構築・働き方改革・チームビルディングなどの組織活性化コンサルティングから
人事評価制度や賃金制度を構築していく労務コンサルティングまでを
ワンストップサービスで提供。また、元客室乗務員メンバーから成るチーム「PLUS+」の総括も担当。
”価値をプラスする印象づくり”をテーマに、印象戦略支援や沖縄観光の価値の向上をお手伝い。

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