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2019年6月6日更新
AEDって、どう使う?|使い方はAEDが指示
あなたの声に応えます![6]
街中で見かけることの多い「AED」。どんな時に、どうやって使うのだろうか。災害に強いまち・ひとを作る会の与儀真也代表に教えてもらった。
AED。パッドやバッテリーが入っている。開けると自動で電源が入るタイプと、電源ボタンがあるタイプがある
AED設置場所を示すマーク
Q.AEDって、どう使う?
A.使い方はAEDが指示
助かる割合1分で10%減
人が倒れて意識がない、普段通りの呼吸がない。そんな時に必要になるのがAED(自動体外式除細動器)。Automated External Defibrillatorの頭文字だ。AEDは、心臓がけいれんし血液を流すポンプ機能を失った状態(心室細動)になった時に、電気ショックで心臓の異常なリズムをリセットするための医療機器。
与儀さんは、「救急車が現場に到着するまでに平均8.6分かかると言われているが、心臓が停止していると1分ごとに助かる割合は約10%低下する。近くにいる人が、素早く対処することが大事なんです。必要になったときには勇気を持って使ってほしい」と呼びかける。
いざという時に備えて、AEDの使い方を知っておこう。電源さえ入れれば、AEDがやり方を音声で教えてくれる。パッドを体に貼ったり、ボタンを押すだけなので、難しくはない。電気ショックが必要かどうかはAEDが判断するため、健康な人には電気ショックは実行されない。
知っておきたいのは、AEDは胸骨圧迫(心臓マッサージ)と一緒に行う必要があること。脳は血流障害に弱く、AEDが到着するまでの間、胸骨圧迫で血液を脳に送る必要があるからだ。胸骨圧迫には力とコツが要るため、各地で行われている救急講習の受講がオススメ。「1時間以内で受けられる講習もありますよ。心臓突然死は、自宅でも多く起きています。救命方法を学ぶことは他人のためと考えがちですが、家族を守ることにもつながります」と与儀さん。いざという時に備えて、AEDが自宅や会社の近くにあるか、チェックしてみよう。ウェブで「日本救急医療財団全国AEDマップ」で検索すると、確認できる。
「いつどこで、だれが倒れるかは分からない。子どもも含めて、多くの人に知ってほしい」。与儀さんは、AEDや胸骨圧迫を学べる絵本や救急キットを製作し、知識の普及に努めている。
キットではAEDの操作と胸骨圧迫のやり方を学び練習できる
与儀真也さんと子どもたち
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編集/栄野川里奈子
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第1662号 2019年6月6日掲載