[彩職賢美]カフェ「グリーンママ」の平良祥子さん|障がいのある息子と働く日を夢見て|fun okinawa~ほーむぷらざ~

沖縄で暮らす・食べる
遊ぶ・キレイになる。
fun okinawa 〜ほーむぷらざ〜

彩職賢美|沖縄の輝く女性にインタビュー

わたしらしく

彩職賢美

2018年5月24日更新

[彩職賢美]カフェ「グリーンママ」の平良祥子さん|障がいのある息子と働く日を夢見て

多肉植物やサボテンがいっぱいの癒やしのカフェ「プランツ喫茶グリーンママ」。オーナーの平良祥子さん(37)はシングルマザーで、双子の息子のうち一人に重度の知的障がいと発達障がいがある。「いつか、息子と一緒に働けるお店に」と、4年前にカフェをオープン。「ハンディキャップを持つ子への理解を広げ、親が集う場を作りたい」と夢は尽きない。

彩職賢美|プランツ喫茶グリーンママオーナーの平良祥子さん
 

息子と働ける日を夢見て

プランツ喫茶グリーンママオーナー
平良祥子 さん

「成長が遅いかな」と気にしていた双子の一人に障がいがある、と診断されたのは3歳のころ。「なんでうちの子だけ」とパニックになった。二人同じようにランドセルを背負って、同じ学校に行く、と思っていた未来が崩れた。「良くなる」と言われたことはすべて試したが、小学校入学時に「普通校に行くことは無理だ」と悟った。

一瞬でも目を離すと行方不明になる息子を探し回り、大騒ぎになったこともしばしば。息子には重度の知的障がいと発達障がいがあり、口にする言葉は、オウム返しのみ。「分かり合える日が来るのか。将来どうなるのか」。今も不安は尽きない。

それでも、というより、だからこそ、「たくさん気付きをもらった。息子がいるから、今の私がいる」。

学生時代から漠然とあこがれていたカフェをオープンしたのは、息子の将来を考えてのこと。32歳、「今ならもし失敗しても、やり直しがきく」と調理師免許を取得し、事業計画を作成。翌年、理想の場所が見つかり、オープンにこぎつけた。その2年前に離婚。息子たちは小学生でまだ手がかかる時期だったが、「一人親だからとか、息子に障がいがあるからと、あきらめるのは違う」と奮起した。

自身も変わった。「昔はとにかく目立ちたくなくて、自分に蓋をしていた。障がい者のことを考えたこともなかったし、自己中だった」。息子を育てる中で、「私が行動しないと、この子の世界が広がらない」と、人と関わるようになり、強くなった。「人の目を気にするのはばからしい。自分らしく生きればいい」と、価値観は180度転換。さらに、家族や友人、ブログやSNSで知り合った人たちに支えられ、人の温かさを知った。「今の自分が心地いい」と笑う。

カフェには、「リセットして、元気になれる場所に」という平良さんの思いが詰まっている。庭いっぱいにサボテンや多肉植物を並べ、店内はアンティーク調の雑貨や家具でくつろげる空間にした。友人らの手も借り、すべて手作りだ。「手を動かしていると、無になれる」。

オープンして4年。子育ての悩みや喜びをストレートにつづったブログやSNSを通して、カフェには度々障がい児の親が訪れる。アドバイスをもらったり、相談に乗ったり。「私自身、親の会に行くまで誰にも打ち明けられず、一人で抱え込んで苦しかった。同じような人の手助けができればうれしい」。

印象的だった出会いは、高校生くらいのダウン症の子と親御さんだ。「親子でカフェをするのが夢。実現できるんだ」と言われ、励まされる思いがした。

「ハンディキャップを持つ子どもたちへの理解が広がれば」とカレンダーを作成し、収益金の一部はうるま市の親の会に寄付。カフェには、さり気なく障がいについての本や冊子を置いている。「みんなに少し気にかけてもらえるだけで、きっといい社会になる」。

カフェを営む傍ら、鉢に絵付けをしたり、多肉植物を仕入れて販売したり。平良さんは、生き生きと動き回る。「目標があるから、それに向かっていける」。息子と一緒に働きたい。気軽に、障がい児の親が集える場所を作りたい。明るい未来に向かって、一歩ずつ進む。


息抜きはガーデニング|平良さんの息抜きはガーデニング。「サボテンが大好き」と、カフェの庭でたくさんのサボテンや多肉植物を育てている。「ゴツゴツして生きているかどうかわからない見た目だけど、花はとってもキレイ。サボテンは宇宙とつながっているらしくて(笑)、落ち込んでいる時には、エネルギーがもらえますよ」。「今日もありがとう、みんなのおかげだよー」と声を掛けるのが日課=左写真。サボテンを買いに東京へ行くほどの、惚れ込みっぷり。

息抜きはガーデニング
平良さんの息抜きはガーデニング。「サボテンが大好き」と、カフェの庭でたくさんのサボテンや多肉植物を育てている。「ゴツゴツして生きているかどうかわからない見た目だけど、花はとってもキレイ。サボテンは宇宙とつながっているらしくて(笑)、落ち込んでいる時には、エネルギーがもらえますよ」。「今日もありがとう、みんなのおかげだよー」と声を掛けるのが日課=左写真。サボテンを買いに東京へ行くほどの、惚れ込みっぷり。

多肉植物をアレンジした作品を撮影して、オリジナルカレンダーを作成している。今年分は完売​
多肉植物をアレンジした作品を撮影して、オリジナルカレンダーを作成している。今年分は完売​

ランチには、旬の県産の野菜や、体に優しい調味料を使用している。サボテンを描いたプレートや木のカトラリーが可愛い​
ランチには、旬の県産の野菜や、体に優しい調味料を使用している。サボテンを描いたプレートや木のカトラリーが可愛い​


プランツ喫茶グリーンママ
098-923-0571
沖縄県うるま市天願1681(地図



平良さんのハッピーの種

平良さんのハッピーの種

Q.子どもたちは、どんな存在ですか?
双子の息子たちは15歳=写真。母親としてまだまだ半人前で、長男とは些細なことでのけんかも多々ありますが、彼が時折見せてくれるやさしさや心づかいに癒やされます。次男はできないことが多くて大変ですが、できなかったことができるようになったり、小さな成長が、大きな喜びを与えてくれます。二人とも、私にとってかけがえのない存在です。


PROFILE|たいら・しょうこ|1980年うるま市出身。1999年県立前原高等学校卒業。調理師。結婚後、2003年に双子を出産。事務職をしながら、2009年から多肉植物のアレンジ作品を作成し、販売を始める。2013年からカフェのオープンに向けて準備を始め、2014年「plants喫茶greenmama」オープン。
PROFILE
たいら・しょうこ
1980年うるま市出身。1999年県立前原高等学校卒業。調理師。結婚後、2003年に双子を出産。事務職をしながら、2009年から多肉植物のアレンジ作品を作成し、販売を始める。2013年からカフェのオープンに向けて準備を始め、2014年「plants喫茶greenmama」オープン。



週刊ほーむぷらざ「彩職賢美」|輝く女性を応援!
今までの彩職賢美 一覧


撮影/比嘉秀明・編集/栄野川里奈子
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1301>
第1609号 2018年5月24日掲載

彩職賢美

タグから記事を探す

この記事のキュレーター

スタッフ
栄野川里奈子

これまでに書いた記事:199

編集者
おいしいものに目がないガチマヤー(くいしんぼう)。2016年に国際中医薬膳師の資格をとりました。おいしく健康に!が日々のテーマ。

funokinawacolumswitch2016

TOPへ戻る