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2015年5月14日更新

[彩職賢美]グローバルビレッジ 代表 桑幡絵里子さん|国超えて集う場違い生かし学ぶ

宜野湾市普天間の「グローバルビレッジ」は、語学教室にとどまらず、県内在住の外国人が講師となり、自国の文化を紹介する講座などを展開。桑幡絵里子代表は、沖縄で暮らす外国人の抱える「孤独感」に触れたことがきっかけで、起業を決意。「国際交流や文化発信できる、国境を超えて共に学ぶ場」の提供を目指し、生徒に寄り添いながら歩みを進める。


 

生活者目線でリアルに交流

語学教室と国際交流の場を提供
グローバルビレッジ 代表

桑幡 絵里子さん


桑幡さんが、国際交流に興味を持ったのは、17年前。出身地の神奈川県で同じ茶道教室に通うカナダ人女性との出会いがきっかけだ。彼女から日本の暮らしで困っていることを聞き、手伝う中で、「外国人のサポートがしたい」と考えるようになった。
そのころ、「日本語教師」の仕事を知った桑幡さんは、「これだ」と直感。持ち前の積極性を生かし、行動。資格を取得した。
その後、オーストラリアで日本語教師として勤務。「オーストラリアで暮らし、異なる文化に触れたことで、日本語や日本のことがもっと客観的に見えるようになった」と、視野の広がりを実感した。「日本と海外との懸け橋になりたい」との思いが芽生え始めたのもこのころだ。
帰国後の2005年、沖縄に移住。初めての土地だったが、積極的に人と関わる中でつながりもでき始めた。そんなとき、「日本語を学びたい」という県内在住の外国人の要望を受け、日本語教室をスタートした。



オフィスの一角で、スタッフと談笑する桑幡さん(右から2人目)。英語と日本語を混ぜながら、和気あいあいと会話が弾んでいく


教室を通し、言葉や生活の違いから、沖縄になじめず、孤独を感じている外国人や失意の中で帰国する人がいることも知った。「そんな悲しいことが起きないようにしたい。日本語教師は生徒に寄り添うのが仕事。生徒の声に耳を傾け、何ができるかを考えた」と桑幡さん。
「外国人は私たちには無い視点や感性を持っている。それを生かし、国籍を超えた交流の場を作りたい」と起業を決意。07年、那覇市で「グローバルビレッジ」の活動を開始した。
同教室の取り組みは日本語、英語、中国語などの外国語習得を目指すクラスと、海外や沖縄の文化、料理などを紹介するカルチャークラスの2つの柱が軸。幼児から高齢者まで、国籍問わず多くの生徒たちが集う。
特徴的なのが「専門家でない、一般の外国人が講師になる」という講座のスタイル。個々の特技を生かし、母国の文化や料理などを教える。「例えば、主婦が料理の講師を務めれば、料理を通した言葉や文化だけでなく、調味料や段取りなど、その国の台所事情も垣間見ることができる」と説明する。
これらの講座は講師と生徒とが、気軽に交流でき、お国柄も見えるとあり評判。「生活者目線でのリアルな情報発信」を目指す。講師の外国人らも「沖縄の人と関われることがうれしい。役に立てていることが喜び」との声を聞いた。
これまでに講師として関わってきた外国人は200人以上。「コミュニケーションの取り方、仕事への姿勢や価値観など、個人はもとより国によっても異なる」と難しさを覚えたことも。そんな中、トラブルにならないよう徹底するのは「日本人が求めていることを伝える」こと。「日本と海外との違い」「日本人の考え方」「仕事とサービス」など、丁寧に説明。同時に相手の話もよく聞く。「大切なのは互いの違いを理解すること。根気良く、向き合っています」とはにかむ。
桑幡さんは「ここに国境は無い。国際交流をキーワードに日本人も外国人も学びを深めていければ」と願う。

 

桑幡さんのハッピーの種

Q.オーストラリアでは、どんな仕事をしていましたか?
現地のインターナショナルスクールで、幼稚園児から高校生までの幅広い年代に、日本語や日本の文化を教えていました。
お茶やお花を習っていた経験も生かし、簡単ですが子どもたちにレクチャーもしました。このとき、番傘を広げて和の雰囲気を演出したらとても喜んでくれましたよ。


Q.沖縄で好きな場所は?
知念岬はとても良い場所ですね。眺めが良く、海も空もとても美しく見えて、感動しました。
それと、名護市にあるリゾートホテル。自然も豊かで、夕方にはトランペットの音色も聞こえて、とてもリラックスできました。
「暮らしの中にリゾートがある」。そんな生活が実現するところも気に入っています。



グローバルビレッジ
沖縄県宜野湾市普天間2-2-3(地図
098-896-1577
月~金/11時~21時、土/9時~21時日
祝日定休
http://gvokinawa.com/​



PROFILE
桑幡絵里子(くわはた・えりこ)1974年、神奈川県出身。会社員などを経て、日本語教師の資格を取得、海外などで日本語教師として勤務。帰国後、2005年より沖縄に移住。07年、グローバルビレッジを立ち上げ、代表に。09年、現在の場所に移転。語学教室と国際交流などを目的としたスクールとして取り組みを続ける。全米外国語教育協会公認口頭運用能力テスター。


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撮影/比嘉秀明・編集/相馬直子
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1168>
第1452号 2015年5月14日掲載

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編集者
横浜市出身、沖縄で好きな場所は那覇市平和通り商店街周辺と名護から東村に向かう途中のやんばる。ブロッコリーのもこもこした森にはいつも癒されています。「週刊ほ〜むぷらざ」元担当。時々、防災の記事なども書かせていただいております。被災した人に寄り添い現状を伝えること、沖縄の防災力UPにつながること、その2点を記事で書いていければいいです!

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