彩職賢美
2015年11月26日更新
[彩職賢美](株)ディメンションポケッツ 広報部・イベント事業部総括 またよし ひさねさん|レストラン、ホテルの運営に携わる
沖縄県今帰仁村古宇利島のホテル「ワン スイート」と、今月初めにオープンしたばかりのレストラン「エル・ロタ」。またよしひさねさん(46)は、2カ所を運営する(株)ディメンションポケッツの広報とイベント事業部を統括する。「これまでは観光客中心だったが、県内での認知度を高め、多くの人に足を運んでもらいたい」と、島を舞台にもてなしの心を発信している。
古宇利島舞台にもてなす心届け
(株)ディメンションポケッツ 広報部・イベント事業部総括
またよし ひさねさん
オリジナル性にこだわり
オープンして一カ月足らずのレストラン「エル・ロタ」。窓の外には古宇利大橋が見渡せる。料理は島で採れた食材を中心に、フレンチをベースにした「アイランドキュイジーヌ」という独自のスタイル。「ようやく多くの皆さまに利用してもらえる場所が完成した」とまたよしさんから笑みがこぼれる。
関連会社のホテルが同じ島内にある。島の奥にあり、コテージタイプでプライベートな空間として口コミで人気を集めている。「国内はもちろん、海外からのお客さまが来て、リピーターも多い」という。ことし1月に発表された楽天トラベルアワードではリトル・スター賞を受賞。「小規模施設で親しみある温かいサービスに優れた実績がある」と評価された。
「プライベート空間として現実の世界から離れながらも、まるで自宅にいるようにくつろげる場所にしたい」と、もてなしの心を込める。そのプロデュースも仕事の一つでもある。
さらに、本領を発揮しているのがウエディングのプロデュース業務だ。本土の大手ウエディングプロデュース会社に勤務し、実力を付け、個人でも事業展開を図ってきた。その時に知り合ったのが現在の会社のオーナー。持ち前のバイタリティーと発想力をかわれ、広報とイベント事業部を統括するようになった。
オリジナルウエディングにこだわり無事、結婚式が執り行われ、新郎新婦との一体感に笑顔がこぼれるまたよしさん(写真左から4人目)
ホテルやレストラン、ウエディングでこだわっているのが「オリジナル性」。特に結婚式は十人十色の希望があり、人生において大切なセレモニー。通常の観光ルートにはない会場などを提案し、二人だけの思い出づくりをサポートする。
「新郎新婦が『こんなことできるのかな』と思う内容をいかに実現するかがポイント。自分の想像力を膨らませて提案していくと、お二人からも思わぬ提案が出てくる。それがオリジナルの形として実現した時の喜びの顔を見ることが私にとって最大の喜び」と表情が輝く。
ホテルを会場にしたミニコンサートでは、「真っ暗な中で星空を眺めながら演奏を楽しむ」という斬新な試みが好評を博したという。「日常的に街中でできることでも、この島の空気感とともに新たな感覚で受け入れてもらえるのでは」と、企画立案にも力が入る。
時間に追われる中で、癒やしの存在は小学4年生の娘と今帰仁村観光協会に勤務する夫。「子育てに協力的な夫がいて、隣近所の皆さんも娘の面倒を何かと見てくれる」。ただ、仕事ばかりしているという「罪悪感」は払拭できないようだ。
その解消法として意識的にしているのが「話す」こと。「娘には、ちゃんとあなたを見ているよ、という思いを伝え、夫ともよく夜中まで話をする」と、会話でコミュニケーションを深める努力は怠らない。
「母から言われた『努力に勝る天才なし』の言葉の通り、努力していくだけ」。仕事も家庭も全力で取り組み、前進していく姿は、古宇利島の澄んだ空気に負けないぐらいピュアな輝きを放っている。
またよしさんのハッピーの種
Q.結婚のきっかけは?
実は高校の同級生で、高校時代にお付き合いもしていたんです。互いに社会人になってそれぞれ結婚しましたが、バツイチになって再会し、結婚となりました(笑)。自分でもびっくりの結婚です。
Q.自分の性格を分析すると?
実はあまり表には出たくないタイプで、何もなければ引きこもってしまいますし、面倒くさがり屋かな(笑)。でも人と会話するのが好きで、新しい物にも興味があり、好奇心旺盛です。ホームページの制作にも興味があったので、独学で勉強し、自分なりに好みのホームページを作っていたこともありましたよ。
(株)ディメンションポケッツ・レストラン「エル・ロタ」
沖縄県今帰仁村古宇利466-1(地図)
0980-51-5031
http://onesuite.okinawa/
営業時間
ランチ (11時~14時30分)
カフェ (15時~17時)
ディナー(18時~22時)2015年12月開始予定
PROFILE
またよし・ひさね 1969年那覇市生まれ。県内の専門学校を卒業後、県内のホテルに勤務。その後、東京や京都のウエディングプロデュース会社で新規事業を立ち上げる業務に就く。30代後半で帰沖後、県の外郭団体に勤務、CMや映画プロデュースアシスタントを経て、2012年に個人事業としてウエディングプロデュース会社を立ち上げ。14年から現職。
[今までの彩職賢美 一覧]
撮影/比嘉秀明・編集/高江州千里
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1194>
第1480号 2015年11月26日掲載
この記事のキュレーター
- キュレーター
- ちぃちゃん
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元企画・編集プランナー
身の回りの「はてな?」や「なるほど!」を追い求めながら、好奇心のアンテナを張り巡らせて日々、取材中。何でもやるからには「徹底的」に。そのための息抜きも大切に。メリハリのある暮らしと、メリハリのある仕事のこなし方ができるよう心がけています。