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2017年1月14日更新

技が支える受け継ぐ喜び|十文字屋呉服店

もうすぐ成人式。若者の振り袖姿が各地で見られるが、振り袖は成人式に限ったものではなく、着る機会は多い。どんな時に着るのか、また手入れ・保管方法について、那覇市松尾の十文字屋呉服店の5代目中西久治社長に聞いた。

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着る機会が多い振り袖

振り袖には初々しさがあり、若者の着物姿には清楚な美しさがある。ただ、「振り袖は成人式ぐらいしか着ないから」との声を聞くことがあるが、中西社長は「卒業式、謝恩会、生年祝い、結婚式、結納、親戚の集まりなど、着る機会は実際には多い」と話す。
柄や色には流行もあるが、やはり古典的な柄には華やかさや趣があり、子や孫へ引き継ぐこともできる。


母から受け継いだ着物を娘へ。3代にわたり、大切に着る(十文字屋呉服店提供)
 

お手入れのポイント

では、長く着るためにはどんな手入れや保管方法が必要なのだろうか。中西社長はいくつかのポイントを挙げる。
「まずは、汚れをしっかり落とすこと」。着物を着た年は、丸洗いをしたり、襟元や袖は汚れやすく、必要があればシミ抜きを行うという。
二つ目は、キレイな状態で湿気を避けて保管すること。最近は一着用の桐箱があり、着物用のたんすが無くても心強い。「湿気取りを添えて、棚の上の方へ収納すれば、湿気から守ることができる。1年に1回は陰干しを」とのアドバイスも。
長年着ていたり、汚れが多い場合には、縫い糸を全て解き、反物の状態に戻して水洗いする「洗い張り」という技術もあり、職人の手仕事により再生する。「状態に合わせた手入れの技術があるのも着物の魅力の一つ」と、いいものを大切に長く着るという先人の知恵を紹介した。


着物のシミ抜きを専門にする職人により、本来の美しさがよみがえる


十文字屋呉服店
沖縄県那覇市松尾2丁目8-6(地図
098-867-3392
http://jumonjiya.jp/

営業時間:10:00〜19:00
定休日:毎週水曜日
 


SeniorWave 2017年1月7日発行

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