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琉球料理

2025年8月28日更新

ウークイは伝統の重詰め料理で|ごちそうレシピ

今回は、9月4〜6日の旧盆に向けた重詰め料理「御三味(うさんみ)」を紹介。
松本料理学院 学院長:松本嘉代子

琉球料理

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今年は9月の4日(木)から6日(土)の3日間が旧盆です。初日のウンケー(精霊迎え)は、果物や生け花、提灯(ちょうちん)などをしつらえます。また、「ウンケージューシー(ショウガジューシー)」を供えて、先祖をお迎えします。最終日のウークイ(精霊送り)の夜は、夕飯後に先祖をもてなし供養するメイン料理として、重詰め料理と白餅を供えます。4箱を1組(チュクン)として、2箱は重箱に詰める料理「御三味(うさんみ)」を、2箱に餅を詰めます。ですが、現在は御三味1箱、餅1箱の略式がほとんどです。

現在の一般的な御三味は、主に豚肉、揚げ豆腐、赤かまぼこ、昆布、ダイコン、ゴボウ、カステラかまぼこ、田芋のから揚げ、天ぷらなどが多いです=上写真参照。重箱に詰める際は仏壇側に肉、手前に昆布がくるようにします。料理の品数や餅の個数は奇数にすること。5品や7品、9品が一般的ですが、離島では品数を多くして11品、13品と詰める地域もあります。仏壇に供える際には仏壇に向かって餅を右側に、重詰め料理を左側にします。最近は自宅で重詰め料理を作ることは減ってきていますが、手作りの御三味はとてもおいしいですよ!

今回お伝えしたのは、一般的な重詰め料理について。盛り付け方や食材については各家庭や地域で異なります。行事食はそれぞれに伝わる独自のやり方を残し、伝えていくこともとても大切です。


小天ぷら(クティンプラ)
【材料(10本分)】
白身魚:200グラム
塩:少々
小麦粉:少々
全卵:1個
卵黄:1個分
水:大さじ3~4
塩:小さじ1
小麦粉:1カップ強
揚げ油:適量

【作り方】
 白身魚を繊維に沿って1センチ角、長さ7センチに切って薄塩をし、ある程度時間をおいて身を引き締める。

 ボウルに割りほぐした全卵、卵黄、水、塩を入れて混ぜ、その中にふるった小麦粉を加えてさらに混ぜ、濃いめの衣を作る=写真


 1の魚に小麦粉を軽くまぶし、2の衣をつけて170度に熱した油で色よく揚げる=写真


 揚げたら端を切り落とすか、そのまま盛り付ける。

※魚はアンダアチー(メカジキ)、ミーバイ(ハタ科の魚)、マチ(フエダイの仲間)など白身の魚が適している。
※衣と魚の隙間を出さないようにするには、塩をして長時間おいて水分を十分に取ってから衣をつける。または軽く熱を通しておくこともよい。
 

三枚肉
【材料(21~32枚)】
豚三枚肉:600グラム
かつおだし:1/4カップ
泡盛(30~35度)3/4カップ
砂糖1/2カップ
しょうゆ1/2カップ

【作り方】
 鍋にたっぷりの水と豚三枚肉を丸ごと入れて軟らかくゆで、重箱の3分の1の幅に切りそろえ、1センチ厚さに切る。

 鍋に分量のカツオだしと調味料を煮立て、その中に1の豚三枚肉を入れ、中火でつやが出るまで煮る。

※豚三枚肉に限らず、豚ロースを混ぜて使っても良い。
 

ゴボウ
【材料(1丁分)】
ゴボウ:2~3本
かつおだし:1~1と1/4カップ
酒:1/4カップ
砂糖:1/4カップ
塩:小さじ1/2
しょうゆ:大さじ2

【作り方】
 ゴボウは洗って包丁の後ろ側を使って皮をこそげ取り=写真、重箱の3分の1の長さに切り、太いものは二つ割りにして米とぎ汁につけて軟らかくなるまでゆでる。


 カツオだしに分量の調味料を煮立て、1のごぼうを入れて味が浸透するまで煮つける=写真

 

揚げ豆腐
【材料(1丁分)】
豆腐:1丁
塩:少々
揚げ油:適量

【作り方】
 豆腐は1丁を4~5等分に切って薄塩をふってしばらく置き、十分に水気を切る。

 高温に熱した油に入れ、くっつかないように一つ一つ丁寧にきつね色に揚げる。

 2の豆腐を重箱の3分の1の長さに切る。

豆腐は塩を付けずに揚げたてを塩湯にくぐらせる方法もある。この方法はおいしくいただけますが、長く置けません。
 

結び昆布
【材料(20枚)】
昆布:3本
漬け汁:適量
かつおだし:1/4カップ
砂糖:大さじ2
しょうゆ:大さじ3
みりん:小さじ1

【作り方】
 昆布は洗って水に30分ほど漬けて戻し、縦二つ折りにして結ぶ=写真


 1の漬け汁で軟らかくなるまで煮る。

 鍋に分量のだし、砂糖、しょうゆ、みりんを煮立て、2の結び昆布を入れて煮しめる。
 

大根
【材料(1本分)】
大根:大1本
カツオだし:2カップ
砂糖:小さじ1
しょうゆ:小さじ1と1/2~2
塩:小さじ1

【作り方】
 大根は重箱の幅の3分の1の長さに切って皮をむいて2.5~3センチ角に切る。※目減りに注意する。

 米とぎ汁(または水に洗っていない米を一握りほどいれた水)で軟らかくゆでて洗う。

 鍋に分量の調味料を煮立て、2の大根を入れ、落としぶたをして弱火で時間をかけて煮含める。
 

こんにゃく
【材料】
こんにゃく:1個分
カツオだし:1カップ
砂糖:小さじ1~2
しょうゆ:大さじ1
(みりん:小さじ1)

【作り方】
 こんにゃくは長さ8センチ、幅4センチに切り、真ん中に切り込みを入れて=上写真=手綱にし=下写真、軽くゆでる。



 かつおだしに砂糖、しょうゆ、みりんを入れて煮立て、1のこんにゃくを加えて味を浸透させる。
 

チェック
重箱の詰め方

重箱の長さを測り、9等分してオレンジの部分(一品分の面積)の大きさの型紙を作る。型紙に合わせて具材を切りそろえると、収まりがいいです。

詰めるときは右上のカマボコを基準にし、その後四隅から詰めていくと残りのスペースが明確になります


餅の並べ方

餅は縦3列にして、5個または7個ずつに並べます。お供えする時は仏壇側に餅を向けます


松本嘉代子(松本料理学院 学院長)
『週刊ほ~むぷらざ』ごちそうレシピ
第1985号 2025年8月28日掲載

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