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2025年6月5日更新

Q.学生時代の国民年金、どうする?|A.割引でお得に支払おう|マネーのヒント!⑮

2025年度の国民年金保険料は月額1万7510円、年額21万120円になりました。就職前の学生には保険料支払いの負担が重いため、学生期間中の国民年金保険料の支払いを猶予される「学生納付特例」を多くの学生が利用しています。保険料の支払いを猶予されると安心しがちですが、猶予=お得、ではありません。今回は国民年金と最大限お得に付き合う方法をQ&A方式でご紹介します。



Q.学生時代の国民年金、どうする?
A.割引でお得に支払おう

2025年度の国民年金保険料は月額1万7510円、年額21万120円になりました。就職前の学生には保険料支払いの負担が重いため、学生期間中の国民年金保険料の支払いを猶予される「学生納付特例」を多くの学生が利用しています。保険料の支払いを猶予されると安心しがちですが、猶予=お得、ではありません。今回は国民年金と最大限お得に付き合う方法をQ&A方式でご紹介します。
 

Q 20歳で国民年金国民年金が始まるけど、学生の場合はどうすればいい?
A 三つの選択肢から選びましょう。
①子が保険料を自分で払う。
②親が保険料を立て替え、または負担する。
③学生納付特例を利用し、保険料の納付を猶予してもらう。

Q 学生納付特例って何?
A 20歳以上の学生が申請により保険料の納付を猶予される制度です。これを利用する事で将来の年金受給権の確保だけでなく、事故や病気で障がいを負った時の障害基礎年金の受給権を確保できます。前年所得が128万円以下の場合が対象になるのでアルバイトをする場合に留意しましょう。

Q 海外留学中に学生納付特例を利用できる?
A できません。この制度の対象は大学、大学院、短期大学、高等学校、高等専門学校と特別支援学校、専修学校、および都道府県知事の認可を受けた各種学校、一部の海外大学の日本分校に在籍する学生なので、海外留学する学生は対象外です。 

1年以上の海外留学の場合は海外転出届を出すことで日本の住民票が無くなるので、国民年金保険料の支払いが免除されます。


Q 学生納付特例を申請しないとどうなる?
A 申請無しで支払わない状態は「未納」となり、体に障がいを負ったときに「障害年金」を受け取れない可能性が、未納期間や状況によっておこります。そして、将来受け取る老齢基礎年金が減る、または年金受給要件を満たさなくなる可能性があるなどさまざまなデメリットがあります。

Q お得な支払い方法は?
A 前納割引、早割、社会保険料控除による税優遇の三つがあり、それらを組み合わせるのが一番お得な方法です。
前納割引 一定期間分をまとめて前払い(前納)すると割引があり、口座振替による2年分前納で1万7010円、約4%の割引となる。
早割 国民年金保険料の納付期限は翌月末だが、当月末、口座振替で支払うと月60円(年間720円)安くなる。
社会保険料控除 親が立て替えて支払い、年末調整や確定申告で社会保険料控除を適用して住民税と所得税の優遇を受ける事で実質支払額を下げることが可能。
【例】親が1年分(21万120円)を支払って所得控除にすると4万円前後
の節税になります。 個人の所得税率によって変動します。

Q 猶予した場合、卒業後にどうすればいい?
A 経済的に納付可能になれば追納する方が良いが、追納は義務ではありません。追納は承認された月の前10年分以内が猶予期間となるので、20歳の猶予分は30歳、21歳の猶予分は31歳になる前に追納する必要があると覚えておきましょう。追納した保険料は、全額が社会保険料控除対象です。

Q 追納は老後の年金にどれぐらいメリットがある?
A 学生期間の1年分(約21万円)を追納すると、将来の年金が約2万円/年増えると予想。運用効率の観点から支払金額に対するリターンを検証すると21万円の追納に対して、65歳から30年分の年金増加分は60万円(2万円×30年間)。リターン率は約285%となるのでNISAなどの投資運用に匹敵する効果が得られます。

年金は老後のためだけではありません。若くても病気やケガで重篤な障がいが残る可能性は誰にでもあります。若い時から手厚い民間保険に入る人は少ないので、障害年金や遺族年金は頼りになる国のセーフティーネットです。払えないからと放置して「未納」にしないで適切な手続きをして、少しでも自分に有利になる方法で国民年金に加入しましょう。




おかだ・ゆり/ファイナンシャルアライアンス(株)沖縄支店所属。外資系企業を経て沖縄へ。女性のマネー知識の底上げをライフワークに活動

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『週刊ほ〜むぷらざ』マネーのヒント!⑮
第1973号 2025年6月5日掲載

この記事のキュレーター

キュレーター
岡田有里

これまでに書いた記事:77

ファイナンシャルプランナー。ファイナンシャルアライアンス(株)沖縄支店所属。外資系企業に就職し海外勤務を経験し、2000年に沖縄へ。「私の未来に安心を!」をテーマに、女性のマネー知識の底上げをライフワークに活動。

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