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2024年6月20日更新

ひざの変形(軽症)による長引く痛み|骨の表面にモヤモヤ血管⁉︎[新治療で長引く痛み改善⑤]

文・佐久川貴行(さくがわクリニック院長)

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軽症なら効果を実感しやすい

ひざ関節の骨(大腿骨)と骨(脛骨)の間には軟骨があります。変形性ひざ関節症は、ひざ関節の間の軟骨がすり減って、骨(大腿骨)と骨  (脛骨)とがぶつかり合うことで痛みを生じたり、骨が変形してしまう疾患です。なぜ変形してしまうのか? 加齢、肥満、遺伝、外傷歴などさまざまな原因が関与していると考えられています。 変形性ひざ関節症は日本国内だけでも数百万人の患者がいるとされ、痛みや歩行障害から生活の質が著しく低下します。数カ月から十数年かけて徐々に進行するため、軽症~重症までさまざまな状態の方がいらっしゃいます。今回は比較的軽症の変形性ひざ関節症について説明します。


 40〜50代に見られるひざの変形(軽症)による症状 



超音波検査で明らかに

当院が治療対象とするモヤモヤ血管は40歳以上の方に生じやすいです。40~50代の方に見られる変形性ひざ関節症は比較的軽症であることが多く、イスからの立ち上がりや歩き始めにひざが痛むことが多いです。軽症のため、レントゲン検査を行っても「骨に大きな異常はない」と評価されることがあります。個人差はありますが、軽症の方は、鎮痛薬内服、湿布、リハビリなどの治療を行うと数週間で治まることが多いです。

一方、軽症の方でも3カ月以上経過していると、前述の治療を続けてもなかなか痛みが治まらない場合があります。当院ではこのような方に超音波検査を行っており、ひざ関節の痛むところをチェックすると、骨の表面にモヤモヤ血管による異常血流が見られることが多いです。骨には確かに異常なかったのですが、骨の表面に異常が見られ、痛みの原因が明らかになったと安心される方は多いです。

このような方に当院では運動器カテーテル治療を提供しています。太ももの付け根の脈が触れる血管にカテーテルを挿入し、ひざ関節までカテーテルを進めて直接投薬することでモヤモヤ血管を減らす治療です。歯科治療と同じ部分麻酔で行い、片側30~60分程度。日帰りで行います。


治療後のセルフケア重要

個人差はありますが、軽症の方はカテーテル治療の効果を実感しやすい傾向があります。元々、骨の変形がほとんどないため、骨表面に見られるモヤモヤ血管を消すと、異常がほとんどなくなるからです。40~50代の方は日常生活やスポーツによるひざへの負担が大きくなりやすいため、治療後はセルフケアが重要です。日常生活は従来通りに行いますが、スポーツなどひざに負荷をかける動作はすぐに元通りには行わず、徐々にぺースアップする必要があります。併せてリハビリを行うのも効果的です。




執筆者
さくがわ・たかゆき/宜野湾市出身。放射線診断専門医。IVR(画像下治療)専門医。運動器カテーテル治療研究会・監事。2021年9月浦添市前田にさくがわクリニックを開院


↓画像をクリックすると、さくがわクリニックのホームページに移動します

毎週木曜日発行・週刊「ほ〜むぷらざ」
第1924号 2024年06月20日掲載

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