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2022年10月13日更新

[沖縄・マネー術]世界各国での価格を比較|女性のイマドキ!マネー術[43]

文・岡田有里(ファイナンシャルプランナー)

世界各国での価格を比較

ビッグマックから経済学ぶ

日本マクドナルドがビッグマックを390円から410円に引き上げるというニュースがありました。おそらく世界中で同様の値上げが行われているのでしょう。

「ビッグマック指数」という言葉を聞いたことがありますか? アメリカのビッグマック価格を基準にして世界各国のビッグマック価格を比較計算することで各国の経済力を測るユニークな指標です。ニュース番組で耳にする外国為替レート、TOPIX、日経平均株価、GDP(国内総生産)などの経済指標に比べて子どもでもイメージしやすい「ビッグマック指数」を使って、日本や海外の物価状況をご紹介しましょう。

子どもにマネー教育をすると考えると難しそうですが、身近なビッグマックを通して世界経済を感じられるのがビッグマック指数の良いところです。親子で世界地図を見ながら日本よりビッグマックが高いのはどの国で、日本より安いのはどの国かなど、世界の物価や日本を取り巻く状況を話す機会にしてはいかがでしょうか。





物価水準の動向を知る

ビッグマック指数(略称:BMI)は世界のマクドナルド店舗で販売されているビッグマックとアメリカでの販売価格を比較して、各国通貨の価値(経済力)を測る指数です。1986年にイギリスの経済専門誌「エコノミスト」が考案して半年ごとに公表され、世界の物価水準やインフレ・デフレの動向を観察するのに使われています。計算式は簡単で、各国のビッグマック価格÷アメリカのビックマック価格を計算するだけ。小学生から大人まで、経済知識が無くても抵抗なく興味が持てると思います。

実際にイギリスの経済専門誌「エコノミスト」が2022年7月に公表した最新情報をもとに日本、アメリカ、スイス、中国のビッグマックを比較して各国の物価の関係を見てみましょう=表(2)。

比較した4カ国の中で一番安いのは日本の390円で、一番高いのはスイスの925円ですね。日本人がアメリカへ行ってビッグマックを買うと日本の約1.8倍にあたる710円なので、「アメリカ、高い!」と感じ、スイス人が日本に来るとビッグマックがスイス価格(925円)の42%(390円)で買えるので「日本、超安い!」となるわけです。ビックマック指数は54カ国を比較しているので、日本にいながら広い世界の物価の動きが感じられます。


日本は5位から41位へ

実は、日本のビッグマック指数は5位だった2000年から年々低下していて、2022年は54カ国中の41位でした=表(1)。カナダは5位(724円)、欧州ユーロ圏は10位(657円)、オーストラリアは11位(638円)、シンガポールは18位(585円)、韓国は32位(483円)。こうした旅行先に人気の国々は日本よりも物価水準が高く、旅先の食事や買い物が割高になりそうな状況です。

新型コロナによる入国制限緩和によって数年ぶりに海外へ出かけたい! と思われる方も多いと思います。ビッグマック指数は旅先選びの参考にも使える親しみやすい指標だといえるでしょう。

経済指標というと難しそうに聞こえますが、普段何げなく食べているビッグマックから経済が見えてきます。日本や海外の物価状況を考えながらビッグマックを食べれば、経済への関心が高まるのではないでしょうか。

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おかだ・ゆり
おかだ・ゆり/ファイナンシャルアライアンス(株)沖縄支店所属。外資系企業を経て沖縄へ。女性のマネー知識の底上げをライフワークに活動
『週刊ほ〜むぷらざ』女性のイマドキ!マネー術
第1836号 2022年 10月13日掲載

この記事のキュレーター

キュレーター
岡田有里

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ファイナンシャルプランナー。ファイナンシャルアライアンス(株)沖縄支店所属。外資系企業に就職し海外勤務を経験し、2000年に沖縄へ。「私の未来に安心を!」をテーマに、女性のマネー知識の底上げをライフワークに活動。

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