スキルアップ
2021年3月18日更新
[続・働き方ラボ]社会全体で人材育成を
文・比嘉華奈江[22]
2012年に会社を設立し、当初より働き方改革を進めてきた。法改正もあり、社会全体で、かなり働き方は変わった。企業とそこで働く個人という視点で見ると、働き方改革の進み具合は各社各様である。会社が働き方改革を推進していても、私は残業したいですという人もいたり、個人は定時で帰りたいのに、毎日数時間の残業が当たり前という働き方をしている会社が、まだあるのも実態だ。
よく見て・問いかけ・相談しやすく
心から仕事を楽しめる社会
子どもたちを出産後「働くことが楽しいと心から言える社会を創ろう」と自分の中のスイッチが入った。そもそも楽しいという言葉の定義も人それぞれだろうが、私は新卒で就職してからの14年間、とても楽しかった。伸び悩んで苦しい時期や学びの時期、時には自分を変えるような場面もあったが、入社して3年、5年、10年とそれぞれに役割とステージがあり、会社全体で教育の仕組みがあった。そして日常の中では、毎日互いにフィードバックし合うシステムのおかげで、何年たっても学びがあり、日々成長する機会が得られたと思っている。その積み重ねで、仕事の醍醐味(だいごみ)を自ら創り出すことができる力を育ててもらった。
教育で人は輝ける
起業して10年。多くの企業を見てきて特に思うことは、教育により、人は輝くことができるということ。最近は特に、30代~40代の皆さまへのリーダー育成研修が多いのだが、皆さん可能性の塊だ。そして、何よりも一番大事だなと思っていることは、社会全体で人材育成をしていく必要性だ。
特に社会に出て最初に就職した会社で教わったことが、その後のスタンダートを創る可能性が高い。だから、私たちは、わが社に入ってくれたメンバーを育てる必要がある。もしかしたら1年でやめてしまうかもしれないとか、どうせ2~3年したら転職するだろうからとか、現場は人手不足で教育の時間が持てないとか、諦めてしまっていたり、やり方で悩んでいたりという場合もあるだろう。だが、ひとつひとつの会社と組織が諦めることなく、育成をしていけば、それが結果として、最大の社会貢献につながるのではないかと、私は思っている。
弊社で共に働いてくれるメンバーには、ワーク・ライフバランスについての本質を伝え、共に働き方改革をしていく。弊社のあるメンバーの話だが、気づいたら、通信大学で学び始め、だれよりも自己研さんをして、イキイキしていた。彼女は学ぶ中で、自分が生涯をかけてやりたいことを見つけ、さらなるステップアップのために去年退職した。弊社で働いたことで、自身の生き方と働き方がガラッと変わったと何度も言ってくれ、今でも連絡をくれるのだが、今年も新たな挑戦をしているようだ。とてもうれしいことだなと率直に思う。一企業の育成や教育が、結果的に、沖縄全体の発展に確実につながる。
コミュニケーションから始めよう
人は、見てくれているな、気にかけてくれているな、と感じた時に、自分はここに居てもいいのだ、役に立てているんだという「自己重要感」を感じる。社会に出て1年で、まずそれが感じられたら、働くことへの喜びの一歩につながるはずだ。育成や教育を難しく捉えることなく、「相手をよく見る」「相談しやすい空気をつくる」「問いかける」そういった、ささいなコミュニケーションからスタートしたら良いのではないだろうか。今働いている私たち自身が心から仕事が楽しいと言える会社を、社会を創ろう。これからも、弊社の活動は続く。皆さま、3年間お読みくださり、ありがとうございました。
ひが・かなえ
(株)Life is Love代表。日本教育推進財団認定コミュニケーション・トレーナー。2児の母。客室乗務員を14年務め2012年起業。経営戦略や働き方改革・チームビルディングなどの組織活性から人事評価制度や賃金制度構築までコンサルティング。
http://www.lifeis-love.com/
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心から仕事を楽しめる社会
子どもたちを出産後「働くことが楽しいと心から言える社会を創ろう」と自分の中のスイッチが入った。そもそも楽しいという言葉の定義も人それぞれだろうが、私は新卒で就職してからの14年間、とても楽しかった。伸び悩んで苦しい時期や学びの時期、時には自分を変えるような場面もあったが、入社して3年、5年、10年とそれぞれに役割とステージがあり、会社全体で教育の仕組みがあった。そして日常の中では、毎日互いにフィードバックし合うシステムのおかげで、何年たっても学びがあり、日々成長する機会が得られたと思っている。その積み重ねで、仕事の醍醐味(だいごみ)を自ら創り出すことができる力を育ててもらった。
教育で人は輝ける
起業して10年。多くの企業を見てきて特に思うことは、教育により、人は輝くことができるということ。最近は特に、30代~40代の皆さまへのリーダー育成研修が多いのだが、皆さん可能性の塊だ。そして、何よりも一番大事だなと思っていることは、社会全体で人材育成をしていく必要性だ。
特に社会に出て最初に就職した会社で教わったことが、その後のスタンダートを創る可能性が高い。だから、私たちは、わが社に入ってくれたメンバーを育てる必要がある。もしかしたら1年でやめてしまうかもしれないとか、どうせ2~3年したら転職するだろうからとか、現場は人手不足で教育の時間が持てないとか、諦めてしまっていたり、やり方で悩んでいたりという場合もあるだろう。だが、ひとつひとつの会社と組織が諦めることなく、育成をしていけば、それが結果として、最大の社会貢献につながるのではないかと、私は思っている。
弊社で共に働いてくれるメンバーには、ワーク・ライフバランスについての本質を伝え、共に働き方改革をしていく。弊社のあるメンバーの話だが、気づいたら、通信大学で学び始め、だれよりも自己研さんをして、イキイキしていた。彼女は学ぶ中で、自分が生涯をかけてやりたいことを見つけ、さらなるステップアップのために去年退職した。弊社で働いたことで、自身の生き方と働き方がガラッと変わったと何度も言ってくれ、今でも連絡をくれるのだが、今年も新たな挑戦をしているようだ。とてもうれしいことだなと率直に思う。一企業の育成や教育が、結果的に、沖縄全体の発展に確実につながる。
コミュニケーションから始めよう
人は、見てくれているな、気にかけてくれているな、と感じた時に、自分はここに居てもいいのだ、役に立てているんだという「自己重要感」を感じる。社会に出て1年で、まずそれが感じられたら、働くことへの喜びの一歩につながるはずだ。育成や教育を難しく捉えることなく、「相手をよく見る」「相談しやすい空気をつくる」「問いかける」そういった、ささいなコミュニケーションからスタートしたら良いのではないだろうか。今働いている私たち自身が心から仕事が楽しいと言える会社を、社会を創ろう。これからも、弊社の活動は続く。皆さま、3年間お読みくださり、ありがとうございました。
ひが・かなえ
(株)Life is Love代表。日本教育推進財団認定コミュニケーション・トレーナー。2児の母。客室乗務員を14年務め2012年起業。経営戦略や働き方改革・チームビルディングなどの組織活性から人事評価制度や賃金制度構築までコンサルティング。
http://www.lifeis-love.com/
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『週刊ほ〜むぷらざ』続・働き方ラボ[22]
第1754号 2021年3月18日掲載
この記事のキュレーター
- キュレーター
- 比嘉華奈江
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株式会社Life is Love代表
日本教育推進財団 認定コミュニケーション・トレーナー
14年間の客室乗務員経験を経て、2012年起業。
経営戦略構築・働き方改革・チームビルディングなどの組織活性化コンサルティングから
人事評価制度や賃金制度を構築していく労務コンサルティングまでを
ワンストップサービスで提供。また、元客室乗務員メンバーから成るチーム「PLUS+」の総括も担当。
”価値をプラスする印象づくり”をテーマに、印象戦略支援や沖縄観光の価値の向上をお手伝い。