琉球料理
2020年11月5日更新
フータシヤー|パパッと琉球料理[6]
麩(ふ)と卵、ニラを炒める「フータシヤー」。松本嘉代子さんは、「卵を麩にしっかり吸わせることで、しっとりとした食感になります」とアドバイスします。
卵を吸わせて食感しっとり
フータシヤー
材料(3人分)
くるま麩…………………………1本
卵…………………………………3個
塩………………………小さじ1/2
ニラ………………………………10g
油……………………………大さじ2
作り方
(1)くるま麩を水に戻し、水気を絞り、ひと口大に手でちぎる。
(2)ニラは洗って小口切りにする。
(3) ボウルに卵を割りほぐして2のニラと塩を加え、1の麩を混ぜ合わせる。
※ポイント
麩に卵を吸わせるとしっとり仕上がるので、溶き卵につけて3~5分ほど置く。
(4) フライパンを火にかけて油を熱し、3の麩を入れて、程よい焼き色が付いたらできあがり。
※ポイント
火力は中火。火が弱過ぎると焼き色が付きにくい。炒めている間に水分が飛び、カラカラになったら、だし汁(大さじ2くらい)を入れる。
くるま麩は、小麦粉のタンパク質(グルテン)を主な原料とした食材です。低カロリーで、植物性タンパク質が豊富なのが特徴です。
「フータシヤ-」は、家にある材料で時短でできる料理で、腹持ちもいいです。麩は常備しておけるので、いつでも使えます。コロナ禍で買い物を控えたい時にも便利な食材です。材料の卵も麩も安いので、レパートリーの一つに加えてはいかがでしょうか。香りがいいニラが合いますが、ネギを使ってもいいですよ。
フーチャンプルーと言われることも多いのですが、チャンプルーは、豆腐と野菜を炒め合わせたもののこと。タシヤ-は炒め物という意味で、調理法からすると「フータシヤ-」です。
調理のポイントは、卵をくるま麩に吸わせること。3~5分ほどつけておくことで、しっとりとした食感になります。麩にはいろいろな種類がありますが、くるま麩を使うとフワッと仕上がります。炒めている途中でカラカラになると、のど越しが悪くなってしまうので、その際は少量のだし汁を加えるといいでしょう。
麩を手軽に取り入れるには、みそ汁に入れるといいですよ。水に1、2分戻し、手でちぎって加えるだけなので手間いらず。フワッとした食感で、みそ汁によく合います。
まつもと・かよこ/松本料理学院学院長。新聞やメディアで琉球料理の継承について広く発信。県「琉球料理伝承人 琉球料理担い手育成講座」の指導に携わる。
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県内書店で発売中の「松本嘉代子のイチから琉球料理」(松本嘉代子著)では、51のレシピを紹介。だしの取り方や調理器具など、琉球料理の基礎や作り方を詳しく載せている。1500円(税抜き)。問い合わせは、タイムス住宅新聞社098-862-1155へ。
毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1735号 2020年11月4日紙面から掲載」