琉球料理
2020年9月3日更新
ナーべーラータシヤー|パパッと琉球料理[4]
家にある材料で簡単に作れるナーべーラータシヤーを紹介します。松本嘉代子さんは「夏野菜のナーべーラーをシンプルに、たっぷりいただける料理です。ドゥージル(食材から出てくるとろみ)が出るよう中火で炒めることがポイントです」と説明する。
とろみを出しておいしく ナーベーラータシヤー
材料(4人分)
ナーべーラー(ヘチマ)…500~600g(中3本)
ベーコン………………………………80~100g
油………………………………………大さじ2
塩……………………………小さじ1/2~1
しょうゆ………………………………小さじ1
作り方
(1)ナーべーラーは皮をむいて、1センチ厚さの斜め切りにする。
※乱切りでもOK。厚みや大きさをそろえることが大切。切ったら、時間を置かずに調理する。
(2) 鍋に油を敷き、ベーコンを入れる。
(3) ナーべーラを加えて炒める。
※ドゥージル(食材から出てくるとろみ)を出して仕上げるため、火加減は中火で。弱いとドゥージルが出ず、強いと焦げてしまう。
ポイント
(4) 塩としょうゆで味付けをする。
※しょうゆは鍋肌に垂らして、香ばしく仕上げる。
ナーべーラーは水分が多く、みずみずしさが特徴です。わずかにミネラルやビタミンが含まれます。
沖縄では、みそ味のナーべーラーンブシー(炒め煮)が定番です。今回紹介しているタシヤー(炒め物)のほかに、卵とじ、汁物にも合います。みそ味にして丼物にしてもいいですし、ゆでたものを冷やして酢みそをかけると涼しげな料理に。幅広く活用できる食材です。
タシヤーは、塩としょうゆであっさりとした味わい。サッと仕上がります。ドゥージルを出すことでうまみが出てくるのですが、そのためには火加減が大切です。弱過ぎるとドゥージルが出にくく、強過ぎると焦げてしまいます。中火で炒めましょう。
ベーコンの代わりに、ハムやカマボコを使ってもいいですよ。今回は身近にあるベーコンを入れていますが、本来はゆでて薄切りにした豚三枚肉を使います。
まつもと・かよこ/松本料理学院学院長。新聞やメディアで琉球料理の継承について広く発信。県「琉球料理伝承人 琉球料理担い手育成講座」の指導に携わる。
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県内書店で発売中の「松本嘉代子のイチから琉球料理」(松本嘉代子著)では、51のレシピを紹介。だしの取り方や調理器具など、琉球料理の基礎や作り方を詳しく載せている。1500円(税抜き)。問い合わせは、タイムス住宅新聞社098-862-1155へ。
毎週木曜日発行・週刊ほ〜むぷらざ
「第1726号 2020年9月3日紙面から掲載」