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2025年4月17日更新

インド中央政府認定ヨーガセラピスト タユフェール 美弥さん|自分を知り 周りと調和[彩職賢美]

5000年の歴史があるヨーガの知恵を伝え続けて16年。「心が変われば行動が変わり、行動が習慣を作り、習慣が人格を育て、人格がやがて運命を形作る」を合言葉に活動するタユフェール美弥さん。「ポーズをとることが目的ではなく、内面から湧き上がる感覚や感情と向き合う」ことを伝える「氣づきヨーガ」を提案している。

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暮らしにセルフケアの知恵を


インド中央政府認定ヨーガセラピスト
タユフェール 美弥 さん


ヨーガで心身健やか 特別でなく日常に

インド中央政府認定ヨーガセラピストのタユフェール美弥さん(44)。「歯磨きのように、ヨーガを暮らしに」がモットーだ。

ヨーガと言えば、体の柔らかさが目を引くポーズが思い浮かぶが、美弥さんは「イメージを変えたい」と言う。「ヨーガの本質は自分を知って周りと調和して生きていくこと。体が硬いからできないと思っている人、年配者、体に不調がある人にこそ届けたい」と、子どもから高齢者まで幅広い層を対象に、運動公園や公民館、学校などで開かれる講座やイベントで指導している。

美弥さんの提案する「氣づきヨーガ」はポーズを取ることが目的ではなく、動き、呼吸法、瞑想法を通じて内面と向き合い、客観的に自分を見る力を養う訓練をする。「心が落ち着かないとき、無意識に深呼吸するけど、なぜ、どのようにすればいいかを知る人は少ない。それをヨーガで学んだとき、授業、部活、受験に大いに役立つと思った」と、子どもへの指導にも力を注いでいる。

ある講習会。美弥さんの穏やかな声は参加者を包むように静かに響いていた。「鼻で吸って、吐いて、呼吸に合わせて軽く押し合います」「息を吐ききったら自然にいつもの呼吸を5回。今ここにある自分の体に意識を向けましょう。はい、力を抜いてリラックス」。体の変化に驚いた参加者から思わず感嘆の声が漏れる。会の終わりには自由参加の「スピーキングサークル」。「誰も否定せず、アドバイスせずに聞く練習をする、安心安全な場所を提供したい」と美弥さん。「話すのも緊張するけど、聞くことにも学びがいっぱいある。他者の考えや選択を聞くことで、自分にはなかった気づきが生まれるんです」と強調する。

美弥さんはNPO法人日本ヨーガ療法士協会が特許を持つヨーガ療法の認定ヨーガ療法士でもある。「ヨーガ療法は医療的治療の補助療法として、身体機能の回復だけでなく、心の落ち着きや睡眠など精神的な健康を向上させる方法として期待され、多くの理学療法士が取り入れている」とし、「ヨーガ療法士は呼吸や心についてガイドしながら行うのが特徴」と説明する。

70歳の女性は最初膝が全く曲がらなかったが、継続するうちに正座ができるようになった。「年齢に関係なく変われる姿を見て、他の生徒も勇気づけられている」と喜ぶ。
 
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美弥さんは27歳で出産後、「まわりに取り残された」と落ち込み、背中の痛みに悩まされ、ヨーガを始めた。その後、夫の転職を機に沖縄へ移住。そこでインド伝統のヨーガを教える木村慧心さんに出会った。木村さんはヒマラヤの洞窟に住む90代の師匠から直接指導を受け「心身の病気で困っている人たちに伝えなさい」という教えを忠実に守っていた。そんな木村さんの講演を聞き、師事するようになった。

2度の流産を経て2人目を妊娠した際は日々ヨーガを行い、自分の体と向き合った。「呼吸と共に赤ちゃんの頭や肩が出てくるのを感じながらお産できたんです。胸に乗せてくれた赤ちゃんのぬくもりは、今でも忘れられない深い喜びでした」と振り返る。自身の経験はヨーガを広く伝えたいと活動する原動力でもある。

「ヨーガは目的ではなく道具。使いこなし、磨くことで深まる」と美弥さん。週に1回のレッスンで終わらせず、日常の中で生かすことが大切だと強調する。「人々が心身の健康のためにセルフケアができるよう、これからもヨーガの知恵を伝え、体だけでなく心のほぐし方も共に学べる場を提供していきたい」

美弥さんの導きに、自分を慈しみ、調和する世界が広がっている。


 美弥さんが教える 誰でもできる簡単ヨーガ 
昨年、「くらしのヨーガ」を出版した美弥さん。冊子には、朝・昼・夜に分け、その時間帯に行うとおすすめのヨーガなどが紹介されている。その中から、今回は特別に簡単にできるヨーガを二つ紹介。オフィスや、寝る前に取り入れてみて♪

【座ってできるヨーガ】
デスクワークの合間や、テレビを見ながらでもできる「ながらヨーガ」。肘を持ち、腕を外側へ、手は手前へと引っ張りながら、体を後方へねじる。力を押し合い、引っ張り合うことで単なるストレッチとは異なる効果が得られる。息は止めずに自然な呼吸を5回行い、戻すときも引っ張りながら吸って、ゆっくり戻して脱力する。首や肩の痛みに悩む人におすすめ。「しつこい痛みが取れて驚く人も多い」と美弥さん。

【横になってするヨーガ】
「スマホを充電するように自分も充電する」と美弥さんが表現する、寝る前に最適な充電ヨーガ。足の先から順番に全身を「スキャニング」するように意識を向ける。足の裏、指先、甲、かかと、足首、ふくらはぎ、膝、すね、もも…と上へ向かって、全身の各部位の力が抜けているかを客観視する。こわばりや痛みを感じる部位には、優しく吐く呼吸を流すようにイメージする。美弥さんは「日中のエネルギー消耗を途中で回復させる習慣をつければ、夜も元気でいられますよ」と話す。

■問い合わせ 電話 090(9696)8660

 娘と共同作業で冊子発行 

上記で紹介したヨーガのイラストは、美弥さんの娘である世真(せま)さん=写真左=が担当している。2007年、美弥さんとカリブ系フランス人の父との間に生まれた世真さんは、ことし県外の美術大学へ進学。「絵を描くことがずっと好きでデザインを専門に学びたいと志望していた高校生の娘へ冊子のイラストを依頼しました。私をヨーガの世界に導いた娘と共同で取り組めたことがとてもうれしい」と目を細める(写真は美弥さん提供。撮影は山元彩香さん)



プロフィル/タユフェール・みや
1981年、兵庫県神戸出身。インド中央政府認定ヨーガセラピスト。2006年、結婚。07年、第1子を出産。その後の体調不良でヨーガと出合う。09年夫の転勤に伴い沖縄へ移住、「氣づきヨーガ」を提案。16年にインド中央政府認定ヨーガセラピスト、NPO法人日本ヨーガ療法士協会の認定ヨーガ療法士を取得。一男一女の母。



↓画像をクリックすると、「氣づきYOGA」のホームページに移動します


今までの彩職賢美 一覧
撮影/比嘉秀明 取材/赤嶺初美(ライター)
『週刊ほ〜むぷらざ』彩職賢美<1446>
第1966号 2025年04月17日掲載

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