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2021年7月15日更新
[沖縄スポット]シマ散策①| 八重瀬町
記者が地域の人におすすめのスポットを案内してもらい、地域の魅力を再発見! 第1回は、八重瀬町ガイドの会の嘉数千秋さんに八重瀬町にあるフクギ並木や散策コース「ホロホローの森」を案内してもらいました。
100種の植物 自生する森 【八重瀬町】
スタートは八重瀬町の南部、具志頭にあるフクギ並木。高さは13㍍ほどにもなるフクギが71本連なる。ガイドの嘉数さんは「具志頭間切番所(現具志頭郵便局)の側に防風林として植えられ、樹齢400年といわれています」と説明する。国道331号沿いにあり、記者も車で何度か通りかかったことはあったが、そんなに歴史の古いものとは驚きだった。
樹齢400年のフクギ並木。広がった枝葉がつくる木陰が涼しげだ
森から海へ続く遊歩道
フクギ並木からさらに南へ600㍍ほど向かった先には、100種類もの植物が自生している、通称「ホロホローの森」がある。森の中を通り具志頭海岸へと続く600㍍の遊歩道を歩いて散策できる。嘉数さんはある木を指さし「あれはホロホローの木。ヤブニッケイのことで、よく燃えるので昔は薪として使われていました」と説明。ほかにも道中みかけたさまざまな植物の方言名などを教えてもらった。
森の中を探検
遊歩道は曲がりくねっていて起伏があり、途中で曲がったガジュマルの枝の下をくぐり抜けて進むので、森を探検しているような気分に。頭上ではオオゴマダラなどのチョウが飛び交い、足元ではオカヤドカリがちょこちょこ歩き回っていた。
通称「ホロホローの森」。遊歩道が整備され森の中を散策できるようになっている
嘉数さんいわく、ホロホローの森は琉球石灰岩に根をからませたガジュマルや、まっすぐ根を伸ばしたアコウの木が見ごたえがあると好評だという。記者も、こけむした岩や曲がりくねった樹木のある森の雰囲気には冒険心をくすぐられた。
奥へ進んでいくと次第に波の音が聞こえ、森を抜けると青い空と海が目の前に広がった! 心地よい海風が吹き抜けていく。
森を抜けた先にある海岸には大きな岩が点在。写真の岩はマスブリという名前で親しまれている。「くぼみにたまった海水から天然の塩ができることが由来」と嘉数さん
帰り道は上り坂が多く、息が弾んだが、いい運動になった。散策を通じて、意外な場所に驚きや発見が隠れていることを実感した。
琉球石灰岩にまっすぐに根をおろしたアコウの木
案内人
八重瀬町ガイドの会 副会長 嘉数千秋さん
八重瀬町ガイドの会は、7月24日(土)にホロホローの森を案内する予定。
問い合わせは、☎︎090(8351)8870
『週刊ほ〜むぷらざ』シマ散策
第1771号 2021年7月15日掲載