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2022年6月16日更新

[沖縄]顎が痛い① 顎関節症とは|身近な病気もっと知ろう 家族の医学手帳(97)

家族の健康が気がかりな「ほーむさん」が専門のドクターを訪ね、気になる病気について聞くコーナー。今回から3回にわたり、顎の痛みにスポットを当て、顎(がく)関節の専門医である神農デンタルオフィスの神農悦輝(えつき)先生に話を聞きます。今回のテーマは顎関節症です。

口ではなくて耳の前が痛い
顎が痛い① 顎関節症とは

顎が鳴るなら気をつけて!
 食事時や大きく開口して痛むなら受診を 


Q1 顎関節症とは?

顎関節は口の周りではなく、口を開閉したときに動く耳の前にあります。顎が痛い、口が開かない、顎を動かすと音がするというのが顎関節症の代表的な症状です。かむときや口を大きく開けたときに痛みを感じたり、顎を動かすとカクカク、ジャリジャリ、ミシミシといった雑音がしたり、口が開きにくいなら、顎関節症の可能性があります。ぜひ口腔(こうくう)外科やかかりつけの歯科へ相談し、他の疾患がないかどうか検査や診察を受け、顎関節症と診断されたら必要な治療を受けましょう。
 


Q2 どうして顎関節症になるの?

弥生時代の人は1回の食事で4千回もかんでいましたが、昭和初期には1400回、現代では600回以下にまで減少しています。一口にかむ回数は、弥生時代では50回だったものが、昭和初期には30回、現代は10回以下です。その結果、日本人の顎の力はどんどん弱くなり、中高年だけではなく若い世代にも顎関節症が増えました。顎関節症は軟らかいものを好んで食べる現代型の生活習慣病だと考えます。

生活習慣や食生活、全身の健康状態などの問題で、よくかんで食べなくなると、顎の関節や筋肉、靭(じん)帯(たい)の機能が低下します。そして顎の力が弱くなると、顎関節にかかる負荷に耐え切れなくなり、顎関節症が起こります。また、食いしばり、歯ぎしり、虫歯や歯周病などによる歯の欠損、かみ合わせの不具合なども、顎関節に大きな負荷となり、顎関節症の原因になります。
 

Q3 ひどくなるとどうなるの?

顎関節症には、口を動かしたときに咀(そ)嚼(しゃく)筋という筋肉が痛む1型、食事や口を大きく開けようとした際に炎症を起こした顎関節が痛む2型、顎関節のクッションとなる関節円板が前方へずれて音や痛み、開口障害が起こる3型、関節円板の位置が完全にずれて顎の骨が変形してしまい、口を開け閉めするとジャリジャリと音がする4型があります。顎関節症が悪化すると、かんだり口を開けようとすると強い痛みが生じたり、口が開かなくなってしまうこともあります。

◇       ◇       ◇

次回は、顎関節症の治療法とセルフケアについて聞きます。
 


神農悦輝さん/神農デンタルオフィス院長 医学博士
しんのう・えつき/大阪大学歯学部卒業後、同第二口腔外科学講座を経て、琉球大学医学部歯科口腔外科学講座外来医長、浦添総合病院歯科口腔外科部長、南部徳洲会病院口腔外科部長を務め、2021年に開業。日本顎関節学会専門医。診療のモットーは、「安心、安全、信頼される治療」。


神農デンタルオフィス
電話098-996-1184 
豊見城市渡橋名289-62-3


文・堀基子(ライター)
『週刊ほ〜むぷらざ』 家庭の医学手帳<97>
第1819号 2022年6月16日掲載

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