「こんな時だからこそオタクな生活」|本村ひろみのコラム|fun okinawa~ほーむぷらざ~

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COLUMN

本村ひろみ

2020年4月3日更新

「こんな時だからこそオタクな生活」|本村ひろみのコラム

フリーパーソナリティーの本村ひろみさんが、暮らしを楽しむアンテナを巡らせて日々の沖縄・風景をレポートします。fun okinawaコラム「おきなわ暮らし散歩 Vol.65」フリーパーソナリティーの本村ひろみさんが、暮らしを楽しむアンテナを巡らせて日々の沖縄・風景をレポートします。fun okinawaコラム「おきなわ暮らし散歩 Vol.65」


こんな時だからこそオタクな生活
 

普段は静かな平日のお昼時間。開けっ放しの窓からかわいらしい子どもの声が聞こえている。カーテンがそよいでいるご近所の窓から。エイッとかオーッとか気合の入った元気な声。室内で空手の練習でもしているのかな。
子どもの声につられた野鳥が大きな声でピーッピーッって叫ぶので、寝ていた猫が起き出してガラス戸の前でケッケッケッって不思議な声で話しかけている。
私も大好きな音楽をステレオから流している。
不要不急の外出を控えている天気の良い春の日、皆さんはいかがお過ごしですか?



しばらくの期間、室内の中で過ごさなくてはいけない、という生活から思い出したのが学生時代。試験期間中のころ。思い返せば、机に向かう日々のあと、試験終わりは至福の時だった。試験中だからって我慢して読みたかったマンガを数冊ベッド脇に置いて、読みかけだったアガサ・クリスティのミステリーも積んで、ついでにお菓子や甘いソーダも買って、家の中に引きこもって弟たちとゴロゴロ過ごした。読むのに飽きたら弟がハマっていたプラモデルを一緒に作ったり、こんな時にしかやらない大型のジグソーパズルをしたり。それにも飽きたら楽器の演奏をしてバンドのマネごとしたり。食卓で卓球やったり。試験明けの数日は、なぜか外出するより部屋で楽しめることを考えて楽しんでた。1970年代だから、カラオケもないしゲームセンターも無かったし。外の誘惑も少なかったから家が一番楽しかった。

家で楽しく過ごすことを考える時代。
社会環境を考えてザックリ推測すると、「お宅=オタク」の誕生が1970年代だったのは、部屋の中で自分の楽しいことを見つけて過ごす時間が長かったから。
手作り感のある「オタク」が私のまわりにたくさんいた。
無線が趣味で勝手に交通情報マップを作ったり、天体望遠鏡で自分だけのプラネタリウムを作成したり。次男の弟はオリジナルのタロットカード作って、夜な夜な家族や兄弟を占っていた。年表を作るのが趣味だったすぐ下の弟は、夏休みあまりの暇さかげんに、家にあるロードショーとスクリーンを切り取って壮大な「ブルース・リーの一生」という写真とイラスト付きの年表を作っていた。今では笑い話。でも集中して好きなことに没頭するって楽しい。
今部屋の中で窮屈に感じている皆さん、こんな時だからこそ、好きな何かの精度を上げるべくオタク度を磨いてください。



先日、前島にオープンしたばかりのホテル。
ホテル アンテルーム 那覇
「常に変化するアート&カルチャーの今」を発信するホテルというだけあって、玄関から斬新。ここから入っていいのか? と思いながら足を踏み入れた空間はまさに異空間。これこそまさにオタクなホテル!




案内するスタッフも未知との遭遇っぽくてワクワクする。
ギャラリーフロアはオールガラス張り。
泊大橋を下から見上げるっていう角度にもしびれます。



すれ違う女子高生の笑い声。心に響く。
はやくたわいない笑い声でいっぱいの普通の日に戻れますように。
みんなで一緒にこの時代のビッグウェイブを乗り越えましょう。

この記事のキュレーター

キュレーター
本村ひろみ

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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。

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