「観察の楽しみ」|本村ひろみのコラム|fun okinawa~ほーむぷらざ~

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COLUMN

本村ひろみ

2020年1月8日更新

「観察の楽しみ」|本村ひろみのコラム

フリーパーソナリティーの本村ひろみさんが、暮らしを楽しむアンテナを巡らせて日々の沖縄・風景をレポートします。fun okinawaコラム「おきなわ暮らし散歩 Vol.62」


▲「模型で造られた1930年頃の画商ポール・ギョームの部屋」

 「観察の楽しみ」

 新年に届いた大きな荷物。開けると春の匂い。宮古島の土付きの野菜たちだ。サラダ菜、レタス、ニンジン、キュウリに大根、そしてずっしりと大きく育ったヘチマ。義母が育てた恵みの島野菜に感謝しながら頂いた。お正月のおせちの後の食べ物のバランス。年末年始の慌ただしさから、ゆっくりといつもどおりの日常にむかって心身を整えていくのに「食」は大切。
 おかげで胃が軽くなって、足取りも軽くなりました。
 皆さんはどんな新年を迎えましたか?





 年末に、駆け足で行きたかった展覧会に足を運んだ。
それも19世紀後半の絵画をテーマにして。
横浜美術館の「オランジュリー美術館コレクション ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」(2020/1/13まで)。ルノワールにセザンヌ、マティスやピカソ、アンリ・ルソー、ユトリロなど印象派のキラ星の名作が一堂に展示され、模型で造られた1930年頃の画商ポール・ギョームの部屋の復元展示がとても興味深かったので動画で撮影した。充実したミュージアムショップではマリー・ローランサンの栞にルノワールとコラボしたロールバーンのノート。女子にはたまらない胸キュンのアイテムばかり!


上野の森美術館の「ゴッホ展」(2020/1/13まで)は予想以上の人で、朝早く着いた上野は寒かったはずなのに、いつの間にか上着を脱いで汗を拭いながらゴッホの美しい「薔薇(ばら)」を見た。静謐(せいひつ)な時間だった。ミュージアムショップで鮮やかな緑と水色の渦巻きが印象的な「糸杉」と「薔薇」のクリアファイルを購入した。きっとこのファイルを使うたびに感動がよみがえるに違いない。

    
三菱一号館美術館の「吉野石膏コレクション展 印象派からその先へ」(2020/1/20まで)。こちらもフランス近代絵画ばかり。
光りに包まれたルノワールの少女やドガの踊り子、シャガールの恋人たちにウットリし、ピサロ、シスレー、モネの描く風景画に幸福な気分になった。パステルトーンの柔らかい色彩、木々からこぼれ落ちる黄色やオレンジの光の粒たち、水面に映る木立や家々。淡い紫色に画面全体が包まれた朝焼け。年末のぜいたくな時間。モネの睡蓮(すいれん)の絵はがきを買い、「やさしくなれます。」という展覧会のキャッチコピーどおり穏やかな気分で美術館を後にした。

 このコラムを書き続けているおかげで、それまでは何となく見過ごしていた物事や事象をじっくりと観察するようになった。あとで文章にしようとする際、気づいた事を忘れないように記録しておくことがいかに大切なことかも学んだ。
そんな私のコラムを楽しみに読んで下さる皆さんに感謝して、今年も散歩を楽しみたいと思います。どうぞよろしければご一緒に歩いていきましょう。
今年もよろしくお願い致します。



 

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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。

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