遠く離れた隣町の自転車本屋さん 台北探訪その一|新城和博のコラム|fun okinawa~ほーむぷらざ~

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新城和博

2019年10月1日更新

遠く離れた隣町の自転車本屋さん 台北探訪その一|新城和博のコラム

ごく私的な歳時記Vol.65|首里に引っ越して20年。「ボーダーインク」編集者でライターの新城和博さんが、この20年も振り返りながら、季節の出来事や県産本の話題をつづります。

遠く離れた隣町の自転車本屋さん    台北探訪その一

 沖縄になんども訪れる旅行者、リピーターといわれる人たちの知り合いが、職業柄なのか多い。ボーダーインクの本もたくさん買ってくれて、沖縄を愛している方々だ。ありがたいことだが、不思議な気もしていた。なんでなんども沖縄の同じ街、島にやってくるんだろうかと。しかしこの1年間ちょっとの間に台湾に3回訪れて、少し気持ちがわかった気がした。ついこのあいだ台北に観光旅行して滞在中、次はいつ行こうかと考えたりしていたのだ。


▲市場周辺はとても那覇と似ていた       ▲散歩途中に京劇と遭遇

 まぁ台北でもやっていることはいつもと同じで、街をひたすら散歩していたのだけど、おもしろいったらありゃしない。一応目的地を決めるのだが、やぱり適当に歩いていく。
 知らない街のはずなのに、どこか那覇の隣町のような気がする通りを、簡単な地図とグーグルマップを使いながら、なんとなく歩いていたら、小さな公園で、小さなイベントを発見。フライヤーには「世界的八月半」と書いてある。中秋の名月の日(旧暦八月十五日)に合わせて、客家系台湾人の若きアーティストたちが、ライブやDJや芝居をしたり、子どもたちのためのペインティングやお茶などを振る舞っていた。
 その中でブルーシートに子どもたちを集めて、絵本を読み聞かせしている青年を発見。本のある場所はなんとなくどこも似ている。古書も売っている箱もあったので、どれどれとのぞいたら、横の置かれている自転車に、「脚踏車本屋」と看板がある。おー、自転車本屋さんだ。「BOOK BIKE」「自転車本屋」とも書かれている。


▲脚踏車書店                 ▲子どもたちに読み聞かせ 紙芝居やさんみたい 

 自転車本屋さんって、なんてビューティフルなアイデアですね~なんて、つい話しかけたら(といってもほとんど手ぶり身ぶりだが)、二年ほど前から始めた自転車本屋さんだそうで、自転車だからどこにでもいけるから便利だという。なるほど。
 沖縄から来た編集者やいびーん、と自己紹介したら、「あっ、沖縄といえば、市場の古本屋ウララを知っている!」というではないか。すかさずその本、『那覇の市場で古本屋』(宇田智子著 ボーダーインク刊)を編集したのは僕なんですと言ったらびっくりしていた。この本は台湾でも翻訳出版されているのだ。
 ついでにぼくの本『ぼくの〈那覇まち〉放浪記』(ボーダーインク刊)も台湾で出版されてますよとちゃっかり宣伝すると、さっそくケイタイで調べてくれた。
 買うよ、絶対にね。というような笑顔に、那覇に来る機会があったらぜひ連絡して、なんて、つい調子にのって言ってしまったが、本当に那覇の市場のそばであえたらおもしろいなぁ。やはり台北は那覇の隣町なんじゃないだろうか。
 まぁ多分こんな出会いがいろいろあって人はリピーターになっていくのだろう。 

 ここからは告知であります。
 10月は「ブックパーリーOKINAWA2019」と銘打って、ブックイベントがめじろ押しですが、ボーダーインクも参加しています。那覇の桜坂劇場とコラボした「明日に向かって千鳥足 ボーダーインクフェア」(開催中11月5日まで)、八重瀬町のくじらブックス&ZouCafeとコラボした「話題のビジュアルシリーズフェア」(10月12日~10月26日まで)。ブックパーリーの概要は、公式FB、twitterを検索ください。

▲明日に向かって千鳥足ポスター       ▲明日に向かってガレッジセール 

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ライター/編集者
1963年生まれ、那覇市出身。沖縄の出版社「ボーダーインク」で編集者として数多くの出版物に携わるほか、作詞なども手掛ける。自称「シマーコラムニスト」として、沖縄にまつわるあれこれを書きつづり、著書に「うちあたいの日々」「<太陽雨>の降る街で」「ンバンパッ!おきなわ白書」「道ゆらり」「うっちん党宣言」「僕の沖縄<復帰後>史」などがある。

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