「September」|本村ひろみのコラム|fun okinawa~ほーむぷらざ~

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COLUMN

本村ひろみ

2019年9月5日更新

「September」|本村ひろみのコラム

フリーパーソナリティーの本村ひろみさんが、暮らしを楽しむアンテナを巡らせて日々の沖縄・風景をレポートします。fun okinawaコラム「おきなわ暮らし散歩 Vol.58」



「September」
 
「9月になったら、まずこの曲を」と、学生の頃から9月の決まりごとのように聞いているのがEarth Wind & Fireの“September”。
ミラーボールがなくても、曲が流れてくると体が自然に動きだして勝手に踊り始める。今年の9月もこの曲で幕開け。きっと初めて聞いた時の幸福感が、脳に、体に刷り込まれているんですね。以前、午後のラジオ番組を担当していた時も9月になったら、この曲をオープニングでかけて昼間からディスコ世代まるだしのノリノリで喋(しゃべ)っていました。
そう、音楽は日々の生活を豊かにします。

 

さて、夏休み明けの街には学生の姿よりも社会人が目立ちはじめた。
日常が戻り、日中の暑さも弱まるこれからは本を読んだり映画を観たり、展覧会へ出かけたりするのが楽しい季節。
芸術の秋
先日、人混みが和らいだ時期を見計らって、行きたかった展覧会に出かけた。
六本木の森美術館で開催されている「塩田千春展:魂がふるえる」(10/27まで)
彼女はベルリンを拠点として活躍する現代アーティスト。今回は過去25年にわたる軌跡を総括する展覧会で作品総数も113点と過去最大級。そのおかげで展覧会初日から連日多くの人が列をなし話題になっている。
圧倒的な存在感のインスタレーション。赤や黒の糸が張り巡らされた空間を前に息を呑(の)む。メディアからの情報で既にこの光景は知っていたはずなのに、実際目の当たりにすると、改めて作品のパワーを体感。



ボートから伸び交差する赤い糸の長さは240キロメートル。それを見ている私達は糸とボートで結ばれたこの空間に触発され、自分の内に存在する記憶の旅に出る。
黒い糸で埋め尽くされた展示室には燃えたグランドピアノと木の椅子。詩的なイメージから強烈な「美」が立ち上がる。厳かに広がる黒い糸の宇宙。この糸は手作業で設置されたもので1日39人が関わり11日かけて作り上げられたそうだ。
約430個のスーツケースのインスタレーションは圧巻だ。微妙に振動する仕掛けは、旅にでる浮き足立つ気持ちを表している。「不在の中の存在」を意識させる彼女の作品には、そこにいない人々を想起させイマジネーションが駆り立てられる。
気鋭の現代アートを前に、説明の出来ない感情のもどかしさを感じながらも鑑賞の醍醐味(だいごみ)を味わいながら帰路についた。

 






視覚、聴覚をフル活動した後は味覚、触覚、嗅覚を満たす。
食欲の秋
沖縄市のプラザハウスショッピングセンターにある「月苑飯店」は子供の頃から特別な場所。歴史を感じさせる落ち着いたインテリアに、家庭的な笑顔で迎えてくれる馴染(なじ)みのスタッフ。小さい頃、国際通りで商売をしていた両親や叔父叔母が美味しい中華を食べに行こうと出かける時は決まって月苑飯店だった。着飾った大人たちと一緒にテーブルを囲んだ記憶のおかげで、今でもここに来ると幸せな気分になる。今年で65年の歴史を数える沖縄の老舗の中華レストランは、昔と変わらず今もお洒落(しゃれ)な大人の空間だ。


 

September
皆さんにとって豊かな日々でありますように。
 
塩田千春展
https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/shiotachiharu/
月苑飯店
http://plazahouse.net/shop/data/67
 

本村ひろみ

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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。

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