「光を放つ」|本村ひろみのコラム|fun okinawa~ほーむぷらざ~

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彩職賢美|沖縄の輝く女性にインタビュー

COLUMN

本村ひろみ

2019年2月6日更新

「光を放つ」|本村ひろみのコラム

フリーパーソナリティーの本村ひろみさんが、暮らしを楽しむアンテナを巡らせて日々の沖縄・風景をレポートします。fun okinawaコラム「おきなわ暮らし散歩 Vol.51」


第70回沖展入選「再」新垣萌々


新年の決意も緩み始めた2月初旬
わさわさしていた1月も過ぎて、
緊張がほどけたような気分に浸りながらボンヤリと
旧正月にまたやる気をリセットすればいいかなって思っていた。

   

そんななか、首里高校染織デザイン科の卒業作品展の記事を見かけた。
「第59回 そめおり展」
SNSでの投稿にも「絶対に行ったほうがいい」とか「まじですごいぜ」とか
「高校生の発想素敵(すてき)!」とか、みんな興奮して投稿している。
ストレートに届く熱いコメントに居ても立ってもいられなくなり
ダラダラと過ごしていた日曜日の午前中、
急いで那覇市民ギャラリーへ出かけた。

 

行って良かった!
会場では制服女子とその家族らしい人混みのなか
制作者らしい女の子が照れながら家族に
作品を説明しているのをそばで聞いたり、制作ノートも公開されていたので
じっくりとデザインも鑑賞できた。
そして添えられている解説文はどれも秀逸だった。
例えば
「(略)作品制作でたくさんの失敗をし、当初の計画の色から変更になったりしましたが、仕上がりは想像以上に満足でき、失敗も悪いことばかりじゃない。と気づくことができました。花菱のデザインに隈(くま)取りをほどこすと、『うめぼしおにぎり』のようになったのもお気に入りの一つです」(紅型「花菱」下門舞香)


(紅型「花菱」下門舞香)


「今回、私がこの『林檎(リンゴ)』というテーマで制作しようと思ったのは、私の好きな果物がこの林檎だったからです(略)」(紅型「林檎」渡嘉敷鈴奈)


(紅型「林檎」渡嘉敷鈴奈)


他にもオレンジやヒマワリがモチーフだったり。
紅型のデザインに自分の好きなアイテムという、このフレッシュな感性に感服。
染めと織りの作品以外にも、パネル、時計、日傘、風呂敷、ストール、ネクタイにかりゆしウェア、絵本、立体作品など若い作家の熱量を感じる制作物が会場いっぱいにあふれていた。

 


共同制作の壁画「織りなす未来」(縦2,5m 横10,8mの壁画)は圧巻だった。
パンフレットにはこのように書かれていた。
「この壁画は、首里高校74期生の未来と今までの思い出を織りと染めで例えました。長く織られた反物は、私たちが今まで過ごした日々の象徴です。シャトルに巻かれたカラフルな糸は、希望に満ちた74期生の可能性を表現しています。歴史ある首里の地で学んだ思い出は守礼門で、活気ある首里校生を力強く羽ばたく鳳凰で表しました。そして、未来へ向かって堂々とたくましく泳ぐカメは、卒業を控えた私たちの姿と重ねています。(略)この壁画のように、私たちの未来が輝くことを信じて、これからもさらに長く織りを進めていきます」


共同制作の壁画「織りなす未来」


糸に込められた希望が光を放っている。
背筋がピーンとなった。
旅立ちの季節、伝統の担い手や若き芸術家たちへエールを贈ってあげたい。

  

* 2月13日〜17日
沖縄県立博物館美術館にて「沖縄県立芸術大学 美術工芸学部・大学院造形芸術研究科 第30回 卒業・修了作品展」が開催されます。


 

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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。

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