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彩職賢美|沖縄の輝く女性にインタビュー

COLUMN

地域と暮らし

2018年8月27日更新

祭り|美容外科医のないしょ話

文/当山護(当山美容形成外科会長)

「学会って何ですか?」

突然の質問。場所は地方空港のレストラン内である。
医学・医療の学術学会に関してであり、素人さんからの質問ではない。れっきとした若手の専門医からである。面識はあるが、ゆっくり懇意に話し込んだ経験は少ない。
彼は専門医同士の発表集会でアイデアに富んだ、常に学術研究的に深みのある内容を報告する若手医師の一人である。会場内から鋭く他の発表者に切り込む英知にあふれているところもある。
その彼が一人で食事している私の所に近づいての前述の質問であった。私は一瞬あぜんとしてキョトンとした。質問の真意を測りかねていたからである。学会が医学の学術的発表をする場である事くらいは知っているはずだ! そうするとそれ以外を意味する彼の質問は?…と考えざるを得ない。カレーライスを食べるのをやめ、彼の腹の内、すなわち質問の真理を頭の中で探ってみた。
毎回新しいアイデアをリポートするのに疲れてしまったのであろうか?まさか! 発表の種切れで困っているわけではないだろう。浮かんでくるのはただ一つ。学会の価値をどのように見いだしてよいのか? 自分の研究に対し他人からの評価をどう見つけだしたら良いのか? 迷っているのではと推測した。
確かに彼は大学や総合病院という大きな組織に依存しているわけではなかった。この点は私とやや似ている。私は沖縄から遠路足を運び学術集会で発表してもその後は一人で過ごす。「私自身、専門学会をどう捉え、毎年参加し発表しているのだろう?」。自分の原点を考えてみた時、彼に対する答えはひとつだった。「学会はわれわれ専門医のお祭りだよ!」。祭りを楽しむために出し物という発表をひとつ持って行き、皆でその内容についてワイワイ吟味するんだ! 私の答えに満足したかは分からないが…彼はその答えを黙って聞いて去って行った。
翌年、広い会場内ではしゃぎながら立派な学術発表をする彼を遠くで印象深く眺め身近さを感じた。


 


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『週刊ほーむぷらざ』
第1622号 2018年8月23日掲載

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