地域と暮らし
2018年7月26日更新
血液型性格判断|美容外科医のないしょ話
文/当山護(当山美容形成外科会長)
当たるも八掛ですが、半信半疑で信じている。これが日本人の血液型による性格判断ではないでしょうか? うちのカミさん人情厚く真面目なタイプ、友人の誰しもがA型人間と思っているらしいのですが、実際はO型です。人の性格は多面性があり判断に難しさはありますが、私もO型ですから家族全員天真爛漫型と言えます…がしかし、私から見る家族の性格にも多少の違いがあります。
ひょっとすると、我々は雑談の中で血液型の性格判断を楽しんでいるのかもしれません。ある外国の方に言われた事があります。「日本人は血液型で性格判断をするが、医者であるあなたは本当に信じているのですか?」。その時、血液型の理屈が分からない私は「信じていません」とO型らしく楽天的に答えました。
その後、科学者(?)の端くれとして、なぜO型が天真爛漫型でA型は真面目タイプなのか少し調べてみました。
実は、医者というのは若い時に文献検索することを教え込まれ、専門学会で発表し、専門書に投稿するよう育てられている動物でもあるのです。先人が記した論文に目を通すくせを植え付けられているのが医者なのです。
さて、血液型の性格判断は正しいのでしょうか?
驚きました。フランスにもあったのです。かの国ではAはハーモニー型、Bはリズム型、Oはメロディー型、ABは複雑型です。日本でも大正時代に正式に討議されています。勇敢で決断力があるO型は軍隊向きとあります。面白い歴史が医学にもあったのですネ。
不思議なのはここからです。血液の分類は人間そのものの分類にも用いられているのです。
人間の分泌物、いわゆる唾液などから人間の型が分かり、そこから血液型を調べられるのです。人間の型が性格と一致するのかはどうもこれからの研究を待たねばならないようですが、血液型は時に変化するのを知ったのも文献からです。まさに目からウロコでした。そしてうちのカミさんO型からA型に変化しているのかも、ふと最近彼女の性格の変化から疑ってしまった私なのです。
<美容外科医のないしょ話 一覧>
『週刊ほーむぷらざ』
第1618号 2018年7月26日掲載