バスに揺られて|本村ひろみのコラム|fun okinawa~ほーむぷらざ~

沖縄で暮らす・食べる
遊ぶ・キレイになる。
fun okinawa 〜ほーむぷらざ〜

彩職賢美|沖縄の輝く女性にインタビュー

COLUMN

本村ひろみ

2017年2月3日更新

バスに揺られて|本村ひろみのコラム

フリーパーソナリティーの本村ひろみさんが、暮らしを楽しむアンテナを巡らせて日々の沖縄・風景をレポートします。
fun okinawaコラム「おきなわ 暮らし散歩 Vol.27」




琉球バスのモニターをしている。
乗車の際に緑色のパスカードを見せ
運転手さんと軽くあいさつを交わし、
運転席の斜め横、一番前の席が空いていたら
だいたいそこに座る。
携帯に目を落とさず窓の外
動く景色を楽しむ。

車の免許を持っていないので
いつも公共の交通機関にお世話になっています。
そんな私にとって
バスのモニターはうれしいお仕事。
バス会社から預かったチェックシートに感想を記入し
定期的にリポートを送る。
モニター会議に出席する。
乗車中気になることをメモする私は
ちょっとだけ乗り物評論家です。

行き先を告げて
このバスであたっているのか確認する乗客に
時にはウチナーグチで丁寧に答える運転手さん。
この路線を初めて利用する方には
降りるバス停を知らせてくれるアナウンス。
笑顔であいさつしながら降りた二人連れの観光客が、
バスに向かって手を振っている。
つられて手を振る。
今日はいい日だ。

せっかくのモニターなので
いろんな場所へ行ってみる。
やってきたバスに飛び乗る。
行き先を確認しなくても
沖縄では間違いなく北か南へ向かっている。
時々西か東。

聞いたことのない地名って
長く住んでいる沖縄にもまだまだあるんです。
「ブウルバル」
頭の中で漢字に変換してみるけど分からない。
正解は「武宇留原」
こんな発見もうれしくなる。
きっとまだあるんだろうな、読めない地名。知らない場所。





早い午後の静かな時間、
昼食後だと乗り過ごす危険があるほど
心地いい眠りを誘うバス。
文庫本を開いていた男性が
居眠りをして足元に本を落とした。
滑ってきた本を
前の座席の女子高生が拾う。
どんな本を読んでいたのだろう。
私も夢の中。
本にしおりを挟み、いつの間にか目を閉じていた。
すべてが白昼夢のよう。

バスは楽しい。
混んでいる時間は後方で席を探す。
車内が見渡せる一段高くなった場所、
少し体を小さくして相席をする。
停車時や交差点を曲がる時、
ときおり軽く揺れて体がぶつかる。
お互い会釈する。
帰宅路のバスは
「お疲れさま」って優しい気持ちになる。

窓越しに暖かい日差し。
大山のバス停を越えたあたりから
空が大きくなった。
イヤホンを耳にラジオを楽しみながら、
プロ野球のキャンプも桜祭りにも
フラッと出かけよう。
もちろんバスに揺られて。


 

本村ひろみさんのコラム一覧

本村ひろみさんのコラム|funokinawa
これより以前のコラムは「コノイエプラス」へ

本村ひろみさんのコラム[カテゴリー:暮らしをデザイン 輝く女性を応援]
おきなわ 暮らし散歩 vol.27

本村ひろみ

タグから記事を探す

この記事のキュレーター

キュレーター
本村ひろみ

これまでに書いた記事:36

ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。

funokinawacolumswitch2016

TOPへ戻る