暑いから無口になるけど話したいことはいっぱいある|本村ひろみさんのコラム|fun okinawa~ほーむぷらざ~

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COLUMN

本村ひろみ

2022年7月5日更新

暑いから無口になるけど話したいことはいっぱいある|本村ひろみさんのコラム

フリーパーソナリティーの本村ひろみさんが、暮らしを楽しむアンテナを巡らせて日々の沖縄・風景をレポートします。fun okinawaコラム「おきなわ暮らし散歩 Vol.92」

容赦なく降り続いた今年の梅雨。
もう雨の歌もそろそろ聞き飽きた、って思っていたら突然の梅雨明け。
その途端、いっきに夏空がやってきた。
「えっ、なんだかもう盛夏って感じなんですけど」っていうくらいのまばゆさ。
ゆっくりと、とか、徐々に、とかいう心の準備期間もなくお天気の振りが激しい今年の夏、皆さんはいかがお過ごしですか?
私は冷たいものに頼って生きています。



いつもカバンに入っている雨天晴天用の折り畳み傘。
先月は風の強い日も多かったので、突風に傘の骨が大きく曲がった。
曲がったのは1カ所だけだし、まだ使えるのでいびつな形だけど畳まずに持ち歩いて使っている。
信号待ちで足元に目をやると並んだ人影に歪んだ傘の影をみつける。八角形とはほど遠い形だけど役割は十分に果たしている。
通りの角を曲がって人影がなくなったら、手元のハンドルをクルクル回す。頭上で傘のベルトが楽しげに跳ねる。雨粒ならなお楽しい。



雨の日も晴れの日も、お世話になっている傘なので壊れてもすぐには手放せない。
そんな物ってありますよね。
断捨離のタイミングがわからない物。
もう捨てていいのにでもなんだか捨てられないもの。
実家のタンスにはもう着ないけど手放せない水着や派手な浴衣、花柄のムームー、ジャラジャラと大きなアクセアリーがある。バブルの頃のもの。あの頃は泳がなくてもバーベキューしなくても夏は海だった。暑さのせいで無口になっても、話したいことはいっぱいあった。
そんなセピア色の夏の思いにふけっているうちに片付ける気分もうせ、やっぱりヤーメタって畳み直して引き出しの奥にしまった。
そう、実家のタンスの奥には甘酸っぱい胸きゅんな感情をよみがえらせるアイテムがいっぱいなのだ。



ブルーシールのソフトクリーム食べたり、バタフライピーのシロップで炭酸水を作って飲んだり、視覚からも味覚からも身体に涼をよびこむ。無理はしない。取材で街を歩いていても、時折クーラーの効いた場所に逃げ込む。今年の夏は始まったばかり。日差しと暑さとゆるーく付き合っていきましょう。




夜風にのって遠くから太鼓の音が聞こえてくる。
まさに夏の夜に涼を追う。
 

本村ひろみ

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ロマンチストなラジオDJ
那覇市出身。清泉女子大学卒業、沖縄県立芸術大学 造形芸術研究科修了。現在、ラジオ沖縄「GO! GO! ダウンタウン国際通り発」「We love yuming2(毎週 日曜日 19時~20時)」でパーソナリティーを務める。

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