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2020年3月5日更新

[彩職賢美]香りと場研究所 代表の薗田(そのだ)優子さん|香り身近に癒やし提供

沖縄には、シークワーサーや月桃など県外にはなかなかない香りを放つ魅力的な植物があります。そんな自然の香りに癒やされ、元気になったという方は多いのでは。だが普段から自然に囲まれた場所に足を運ぶことのできる環境にいる人は少ないはず。そんな方のために天然精油の力を借りて、気分転換を上手に図り、明るい毎日を送るためのお手伝いをしていけたらと思っています。

香りで笑顔を増やしたい

香りと場研究所
代表
薗田優子
 
さん

アロマで空間をデザイン 県産木を使った新商品も

アロマの商品開発や販売のほか、顧客の要望に合わせ調香し香りの漂う空間にするアロマ空間デザインや、アロマ機器のレンタルサービス、精油の製造を行う「香りと場研究所」代表の薗田優子さん(48)。「香りがあることでコミュニケーションが生まれ、自然とその場の雰囲気が変わり、笑顔が生まれていく。お客さまとじっくりと向き合い、その空間にあった香りをご提案していきたい」。香りのある空間で人を癒やし、笑顔を増やしていきたいという思いが仕事の原動力になっている。

アロマ空間デザインでは、環境改善に取り組むさまざまな業種の担当者に香りの価値や効果、機能性を活用した提案を行う。「お客さまと一緒に何もないところから香り空間をつくり上げていくのが、この仕事の醍醐味。香りを取り入れる目的やご希望をお伺いする時間を大切にし、丁寧に説明することを心がけています」と話す。

丘の上に立つホテルの例では、太陽が輝くハーブ園と小さな花々が香る温かい香りをイメージし調香。月桃精油をブレンドし、沖縄らしい香りになるよう仕上げたという。依頼者からは「爽やかな香り」、「心が落ち着く」などと好評を得た。

調香は、最初の30分の香り=トップノート、1・2時間後の香り=ミドルノートなどのバランスを細かくチェックする。「バランスがいいと、香りを嗅いだ後も、時間がたつにつれて変化を楽しむことができます」。試作を担当者と共に確認しながら進め、約1~2カ月で完成させる。


小さいころから自然散策が大好きで、森や山、海に足を運んでは自然の香りに触れ癒やされていたという薗田さん。県内の雑貨店で勤務した際、アロマオイルを扱う機会があり、さまざまな香りに囲まれることが心地よく、時には元気づけられたという。そんな体験から「香りの魅力を伝えることを仕事にしたい」と独学でアロマについて学び、アロマテラピーアドバイザーの資格を取得し、2014年に香りと場研究所を設立した。

地域の農家や林業関連業者とコラボレーションしながら原材料を調達し、独自で香りを製作。アロマのオリジナルブランド「森旅」や「北中城Sol(ソル)」を立ち上げた。さらに手作り市や物産展にも参加し、香りの魅力を発信し続け、顧客も増えていった。

一方、「精油は貴重なものが多く、繊細なので取り扱いに神経を使います。原材料が植物なので安定した調達の難しさもあり、原料確保の課題がある」という。

そんな中、薗田さんは樹木に注目した。「松の葉や小枝など未利用材を原料に、オリジナルの香り『リュウキュウマツブレンド』を作りました。その香りや効能などの分析を県の工業技術センターへ依頼すると、気持ちを落ち着かせるといわれる成分、フィトンチッドが豊富に含まれていることが分かった。森林浴のさわやかな香りが楽しめるのが特徴」と説明する。

2017年には、そのリュウキュウマツの香りを生かしたアロマ商品が、県内企業が開発した新商品の魅力を競う大会で、見事にグランプリを受賞。新商品づくりの励みになったという。

「アロマによる空間の清浄作用や香りでリラックスし、免疫力のアップも期待できます。植物の持つ作用を上手に日常生活に取り入れてほしい」。「今後は、新しい商品づくりはもちろん、生産力を強化していきたい。手軽に植物や香りに触れられるようなワークショップも展開していけたら」と思いを広げている。


 香りの体験学習も提供したい 

薗田さん提供

2017年に開かれた、県内企業が開発した新商品の魅力を競う「磨け! 輝け! 琉球の宝物創造プロジェクト」で、薗田さんが携わったリュウキュウマツを使ったアロマセットがグランプリに輝いた。同作品は国頭村の「木工作家 洋屋(ひろしや)」とのコラボ作で、木工芳香器を森の不思議な生き物に見立てやわらかい形にするよう依頼し、こだわりの品が完成したという。

薗田さんは「受賞したときは、びっくり! 仕事の励みになるのはもちろん、新たな商品開発への意欲も高まりました」と振り返る。商品は「フォルムがおもしろく、木目がきれい。香りも心地いい」と好評。イオンモール沖縄ライカム内「北中城村トラベルマートきたポ」やホテルコスタビスタ沖縄内「暮らしの発酵ストア」などで購入できる。

香りと場研究所
宜野座村惣慶803番地
098-989-5762(来所の際は事前に連絡を)



 受賞が仕事の励みに 

薗田さん提供

2017年に開かれた、県内企業が開発した新商品の魅力を競う「磨け! 輝け! 琉球の宝物創造プロジェクト」で、薗田さんが携わったリュウキュウマツを使ったアロマセットがグランプリに輝いた。同作品は国頭村の「木工作家 洋屋(ひろしや)」とのコラボ作で、木工芳香器を森の不思議な生き物に見立てやわらかい形にするよう依頼し、こだわりの品が完成したという。

薗田さんは「受賞したときは、びっくり! 仕事の励みになるのはもちろん、新たな商品開発への意欲も高まりました」と振り返る。商品は「フォルムがおもしろく、木目がきれい。香りも心地いい」と好評。イオンモール沖縄ライカム内「北中城村トラベルマートきたポ」やホテルコスタビスタ沖縄内「暮らしの発酵ストア」などで購入できる。



薗田さんのパワーの種

Q.休日の楽しみは?

自然散策をすることです。地元の宜野座村周辺が多いのですが、漢那ダムや近くの海沿いによく足を運びます。あとは国頭村など、やんばるの森もお気に入りの場所になっています。沖縄は暖かで年中花が咲き、県外にはないような個性的な香りがある。花々の香りや森の中の空気も濃厚で甘いと感じます。自然に触れているだけで、ストレス発散にもなっています。時間に余裕ができたらダイビングも楽しみたいと夢見ています(笑)。



プロフィル
そのだ・ゆうこ

1971年生まれ、神奈川県出身。大学卒業後、大手家電メーカーに就職。2003年、沖縄に移住。県内の植物園や雑貨店で勤務した後、12年、アロマテラピーアドバイザーの資格を取得。13年、エッセンシャルオイルアートブレンディング&ケミストリーコースの講座を修了。14年、香りと場研究所を設立。17年、県内企業が開発した新商品の魅力を競う「磨け! 輝け! 琉球の宝物創造プロジェクト」でアロマセットがグランプリを受賞した。


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撮影/比嘉秀明 編集/安里則哉
『週刊ほ〜むぷらざ』彩職賢美<1358>
第1701号 2020年3月5日掲載

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安里則哉

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編集者
日々、課題ばかりですが、取材ではできる限り、対象者の人間性が引き出せたらと思い、仕事に努めています。食べることが大好き。そのためダイエットにも力を入れたところですが、いまだ実現せず(笑)。

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