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2018年10月25日更新

[イマドキ子育て]お産を考える 子育てママ座談会|11月3日はいいお産の日

11月3日は「いいお産の日」。そこで、20代~40代までの3人のママと3児の母として育児中の助産師に、産院選びや出産について話し合ってもらった。自分らしいお産のための参考にして。


抱え込まず周囲を頼って

自分の希望の出産をイメージ

Q.産院選びで重視したことは?

新垣
37歳での初産だったので、何かあった時のために夫や両親が駆けつけやすい近くの病院を選びました。

山内
自宅と職場の間にある病院を選びました。建て替えで新しくなっていて、全個室。家族や夫も一緒に泊まっていいところも決め手になりました。

砂川
私は1人目と2人目も同じ病院で出産したのですが、家から近いことと、予算内に収まるところを選びました。費用はホームページに載っていなかったので、5カ所ほどの病院に電話で直接確認しました。

吉澤
上の子2人は産科クリニックで、3人目は助産院で出産しました。なるべく自然なお産や母乳育児がしたかったのと、知り合いの助産師がいたことも決め手の一つでした。
出産経験者として、助産師として、いろいろなお産を見る中で、自分がどういう出産を希望するかを意識することは大切だと思います。例えば、急きょの帝王切開にも早めに対応できスタッフもそろっているところが良ければ総合病院であったり、家庭的な場所が安心する人は助産院だったりと求めるところは人それぞれ違う。

Q.妊娠中つらかったことは?

一同
やはり、つわり。

砂川
つわりがひどく寝むれないし、起きたら吐くし、食べても吐くし大変。何でも自分でやりたかったので、自分を追い詰めていたのかも。2人目からは夫に頼るようになりました。

吉澤
私も20代で1人目を産んだ時は何事も自分でと考えていました。でも2人目を産んだ時からは無理だと思い、夫や家族のサポートを受けました。

山内
私もつわりがひどかった。仕事帰りに吐き気が始まるので車の中にビニール袋を常備していました。家でもご飯を作れず、あまり口にできず結局、出産直前までご飯を食べるのがつらかった。夫や両親の協力に助けられました。

新垣
自分で全部っていうのは無理ですよね。私も1人目のときは立っていられないほどつらかった。でも、2人目の時は免疫があったのか、あまりきつくなく過ごせたかな。

Q.どんな出産でしたか?

砂川
自然分娩で、おしりからすいかが出てくるくらいつらかった(笑)。

山内
私も自然分娩でしたが、陣通時は腰をハンマーでたたかれている感じ。携帯のアプリを利用しながら陣痛の間隔を計り、確認しながら乗り切りました。

吉澤
1人目は、吸引分娩で出産しました。2人目、3人目はフリースタイル出産で自然出産をしました。

新垣
1人目のとき、自然分娩の予定でしたが、子どもの負担が大きいこともあり緊急帝王切開に切り替えました。2人目は、自然分娩ができると言われましたが心配だったので最初から帝王切開を希望しました。陣痛もないまま切開されたので、違和感はありましたが、私にとっては無事に生まれてくる安心感の方が大切でした。


Q.帝王切開に負い目を感じる人もいると聞きます。

吉澤
全然負い目を感じる必要はありません。どんなお産であっても、自分自身の「産む力」と赤ちゃんの「産まれる力」を信じて、取り組んでいくことが大切です。
帝王切開の場合でも、赤ちゃんの出産のためにできることは、呼吸です。臍帯を切り離す瞬間まで、お母さんは赤ちゃんに酸素を送り届けることができます。赤ちゃんとのつながりを感じ出産をすること、それが幸せなお産だと思います。

山内・砂川
赤ちゃんが元気に産まれてお母さんが元気であればいい。


産後1カ月はしっかり休息を


Q.出産後、一番大変だったことは?

砂川
産後も家事は人任せにしたくなくて、自分でやっていました。一度掃除を始めると細かなところまで気になって、休みたいけどひたすら続けることも。夫や家族に「手伝って」と言えたらよかったと今になって思います。

吉澤
産後の1カ月は心理的に緊張が強い状態なんです。寝ていても「赤ちゃんは息をしているかな」などと必要以上に気になります。その状態が続き、疲れる人もいれば、熱を出す人も。産後の1カ月はとにかく休むことを大事にしてほしい。

新垣
育児では、子どもがなかなか寝てくれなくて、それがストレスになる時も多かった。でも、自分が落ち着いた時にすんなり寝てくれる気がします。母乳をあげて気持ちを落ち着かせたり、子どもに癒やされました。

吉澤
妊娠中からうつになる人も。新生児訪問で自宅訪問をしますが、その際、楽しそうに子育てしている人は、たくさんのサポートを受けている人が多いです。「サポートを受けていいよ」って自分に許可を出すのも大切。また、周りにサポートしてくれる人がいない方も、ファミリーサポートや子育て支援センター、スーパーの宅配サービスを利用してみるのをお勧めしています。

Q.授乳は「おっぱい」それとも「ミルク」?

砂川
周りからは、完全母乳がいいと言われていました。でも1人目の時は仕事をしながらの育児のため、それができなくて、ミルクを与えていました。2人目には母乳を与え、親に預けることも考え、ミルクも併用しています。

山内
病院では母乳が出なかったので、ミルクをあげていたのですが、赤ちゃんが標準よりも体重が増えて。それが心配になり、退院後からは、母乳で育てています。

新垣
私は1人目のときはミルクを嫌がったこともあり完全母乳で、2人目のときは、ミルクに抵抗を示さなかったので親に預けることも考え、混合で育てています。母乳を与えたくても出ない人もいるはず。それがストレスになると子どもにもよくない。お産と一緒で授乳の方法も人それぞれですよね。

吉澤
初乳の時期は、免疫力成分が豊富なので母乳をあげるのをお勧めしていますが、授乳に対しての価値観は人それぞれ違うので、その気持ちも聞きながらサポートしています。母乳育児は飲んだ量が分かりにくいなど、見えないからこそ不安になりがち。悩んだらぜひ、助産師に相談してほしい。

Q.これから出産を考えている方にアドバイスを。

新垣
妊娠が発覚する前から自分がどんなスタイルの出産をしたいかを考えることで、理想に近い出産につながると思います。妊娠するとつわりが始まったり、いろいろと忙しくなり、情報をゆっくり集められません。
出産は大変だけど、わが子がおっぱいを吸う姿はとてもいとおしく、辛いことも忘れてしまうほど。これも母親の特権。

山内
出産は私にとって、とてもプラスになった。それまで仕事ばかりの毎日でしたが、子育てに関わることで、周りの人たちの優しさが実感できました。例えば、スーパーなどに買い物に行くと「手伝おうか」などと声を掛けてもらえます。

砂川
「子育てはこうあるべき」と、あまり思い詰めなくていい。もっと、気持ちの余裕を持った方が良かったのかなあと思います。

吉澤
何か困ったことがあったら、どこかに相談するとか、行動すること。子育て支援センターでもいいし、お母さんや友人でもいい。誰かとつながる力は大事。
妊娠・出産は女性にとって人生が大きく変わる瞬間。そこを大切に過ごしてもらえたら、その後の人生はすてきなものになるはずです。



「妊娠前から、自分がどんなスタイルの出産をしたいかを考えて」
新垣香織さん(43)
沖縄市嘱託職員


「子育ては自分にプラスに。周りの人たちの優しさも実感」
山内綾子さん(37)
沖縄市職員。現在は産休中



「子育ては『こうあるべき』と、思い詰めないで!」
砂川愛(めぐみ)さん(28)
普段は事務職員として勤務する会社員。現在は育休中



「妊娠・出産は女性にとって人生が大きく変わる瞬間。そこを大切に過ごして」
吉澤早苗さん(38)
南風原町で自らが代表を務める「ENAさくら助産院」の助産師。
沖縄県助産師会会員


参加者
砂川愛さん/息子4歳と0歳(5カ月)
山内綾子さん/娘0歳(11カ月)
新垣香織さん/息子5歳と1歳半
吉澤早苗さん/娘10歳と7歳・息子5歳

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『週刊ほーむぷらざ』第1631号 2018年10月25日掲載

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