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2017年5月11日更新

[絵本で子どもの成長を応援する]能力、人間力、絆を育む|絵本メンタルリング協会

ことしの3月に設立された「絵本メンタリング協会」。メンタリングとは、人の育成、指導法の一つで、同会は絵本を用い、子どもの成長に働き掛けることや親子の絆を強めることの普及を目指す。同会代表理事の仲宗根敦子さん(46)に話を聞いた。

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目安は多く増版された本

子ども向けから大人が楽しめるものまで、多彩に登場している絵本。自宅や学校などで子どもに読み聞かせをする人も増え、より身近に。しかし、絵本についての具体的な効用は、意外に知られていないようだ。

絵本メンタリング協会代表理事の仲宗根さんは「絵本には能力(IQ)や人間力、親子の絆を育む三つの大きな特徴があり、子どもの成長過程において重要で、便利なツール。特に0歳~6歳までに脳の90%がつくられると言われ(囲み参照)この時期に多くの本に触れることが望ましい」と話す。

この時期は言葉掛けも大切。子どもは6歳までは母親との接触が多く、基本的に母親の考え方を受け継ぐので肯定的な言葉掛けを意識したいとも。その時期にいつもお母さんに「ダメねえ」など否定的な言葉を掛けられてばかりだと、無意識に「自分は何をしてもダメだ」と考えがちになるという。

「絵本の物語はハッピーエンドになっていて、どんな困難なことがあっても人生はうまくいくということを無意識にインプットできるところも特徴。また、使われている言葉も『ありがとう』『大好きだよ』『ごめんね』などと優しい言葉が多く、ピュアな気持ちが育ちやすい」と説明する。

例えば、「うれしい」という気持ちを表現する際、ただうれしいだけでなく「腰が抜けるほどうれしい」という具合に無意識に多くの言葉をインプットすることができるのもメリット。登場人物など、いろんな人の考え方が無意識に頭に入り、感情が育ちやすく相手の気持ちが分かるようになるそうだ。
 

インプットの習慣を

では、7歳以降はどうするかというと、大量に定期的にインプットをする習慣をつけてあげることが大切で、その時も絵本は有効だという。

脳は、9歳ごろから物事を直感的にイメージで捉える右脳から、理屈で物事を考えるようになる左脳優位に移行する。「この時期は『9歳の壁』と言われ、将来自分はどういう人生を生きたいかなど模索が始まる時で、世界観を広げる最後の時期ともいえる。多彩な人の考えができるような偉人伝や自叙伝などを読むのがおすすめ」と仲宗根さん。

思春期の多感な時期は本を読んであげようとしてもなかなか聞かない。そんな場合に、「例えば、リビングで子どもがほかの事をしていても、その場に一緒にいるお母さんが音読してあげる工夫も必要。聞いていないようで子どもは無意識に聞いているのです」。それほど絵本の内容は耳に入りやすく、子どもの興味を引く力を持っているという。

絵本の選び方の目安については「より多く増版されているかを意識するといいと思います。増版されているということは、多くの人の潜在意識に働きかけることで何度も読み返されているからだといえます」とアドバイスした。



ことし4月に沖縄県立博物館・美術館で開かれた「心が育つIQ絵本講座in那覇」で参加者に絵本の良さを説明する仲宗根さん
 

脳の発達曲線

成熟期までの成長比|絵本メンタリング協会
3歳で約6割、6歳までに約9割の脳ができ上がると言われている。6歳ごろまでは物事を直感的にイメージでとらえる右脳が活発に働き、感性やイメージに重要な役割を果たす。ひらめきや直感力、想像力に影響を与えるので、右脳が発達していると豊かな想像力や直感力が鍛えられるという。



絵本を気付きに変える方法を仲宗根さんはこう説明する。「例えば、『ウサギとカメ』の話で、子どもに、なぜウサギはカメに負けたの? と聞くと、ほとんどは『カメは地道に頑張り、ウサギは怠けたから』と解答すると思います。では、『ウサギとカメはお互い何を見ていたのだろう?』と質問を変えると『ウサギはカメを見て、カメはゴールを見ていた』と気付くはず。何か目標を達成したいときに見るのは、相手ではなくゴールという気付きも得られる」。



全国に絵本の良さを伝えている同協会代表理事の仲宗根さん(右)と理事の桜チエ美さん

※同協会では、絵本の良さを伝える「絵本インストラクター」の養成講座も行っている。現在、全国で36人の講師が誕生している。講座などに関する詳細は下記へ。
info@eq-ehon.com
090-1949-8750
 


『週刊ほーむぷらざ』第1556号 2017年5月11日掲載

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