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2015年4月16日更新

[彩職賢美]Naoko女性クリニック院長 髙宮城直子さん|女性の健康守り より良い人生に

沖縄県浦添市経塚でNaoko女性クリニックを開業している院長の髙宮城直子さん(53)。「女性がより良く生きるためのお手伝いをしたい」と、婦人科と漢方内科の視点から、県内ではまだ珍しい女性のヘルスケアをサポートする病院だ。3人の子育てや自身の苦しかった更年期など、これまでの経験を基にしながら、患者に寄り添い「婦人科のかかりつけ医」を目指す。


 

診察に生かす更年期体験

婦人科のかかりつけ医目指す
Naoko女性クリニック院長

髙宮城 直子さん


「体中が痛くて、力も入らない。あまりにも具合が悪くてうつ状態になった」。42歳のころ、突然訪れた体の不調。勤務医として不妊治療の最前線に立ち、患者はひっきりなし。3人の子どもの学校や塾への送迎など、体を休ませる間もなく働いていた時だった。
それがきっかけで退職。体調が落ち着き始めると更年期学会(現日本女性医学会)で専門医の認定を受けた。自身がホルモン補充療法や漢方薬を試して体調が回復し、新たなスタートを切った。女性の体の不調などを気軽に相談でき、治療法やアドバイスを行う婦人科クリニックの立ち上げだ。
婦人科は「内診」など「行き辛い」というイメージが先行する。髙宮城さんが産婦人科を専攻するきっかけになったのも、「産婦人科へ足を運ぶ時の重い気持ちを変えるような病院を作りたい」と思ったからだという。
思春期や妊娠、出産、更年期など年齢で体調が変化する女性に「心のケアをしながら婦人科的な相談にのりたい」という長年の夢を実現させたのがクリニックだった。自らの経験を踏まえ、女性が気軽に体の不調を相談できる「婦人科のかかりつけ医」としての存在を目指す。



細かな問診で患者の悩みに耳を傾ける髙宮城さん(中央)。さまざまな提案をしながら、診察を進めていく(沖縄県浦添市経塚)


今、多いのが更年期に関する相談。「他の病気の可能性を排除した上で更年期の症状は400以上。ホルモン補充療法や漢方薬など、幅広い選択肢からどれが合うかを探していく」という。「以前は対症療法が多かったが、現在では漢方の考えに基づき、病気になる前に対応する『未病』の考えが出ている」と現在の医療界の変化を語る。
医学的なアプローチにとどまらず、ヨガ、針灸などを取り入れ、アンチエイジングの提案も行う。来院者から「自分の体を見つめ直すことができた」との声が寄せられる。
しかし、時には更年期だろうと自己判断し、体の不調を我慢して、ようやく受診した時には別の病気だったというケースも。「我慢せずに受診してくれると早期発見できたかもしれない。だからこそ、気軽に来院できるクリニックにしたい」と力を込める。
医師としての仕事に力を注ぐ髙宮城さんだが、この職業には偶然出合ったという。「国語と算数が嫌いで、理科が好きだから」と理系を選択し、大学の英文科と医学科に合格。実家から近い佐賀県に進学した。
「入学してからが大変。ようやくやりがいを感じ始めたのは5年次のころ」。卒業後の研修医2年目、結婚を前提として付き合っていた同期の男性に付いて沖縄へ。88年に第一子、その後、第二子、第三子を出産。産後8週目から勤務復帰した。
勤務先に併設された保育園を活用し、夫の協力を得ながら育児。3人の子連れで夫の留学に同行し渡米。体外受精の最先端技術を学んだ。パワフルに突き進む中で体験したのが更年期だった。「思春期、妊娠、出産、更年期など、人それぞれに悩みや不安はある。そこには何らかの解決方法があるということを提案したい」とキリッとした表情を見せた。

 

宮城さんのハッピーの種

Q.クリニックの内装にこだわったようですが?
入り口を入ると右手に赤い壁があります。赤が好きだったし、あまり「病院」という雰囲気にはしたくなかったので、あえて赤い壁にしました。そこには1人掛けのチェアを置いて、何だかカフェのような感じもするでしょ? とってもお気に入りの場所なので、表紙の写真もそこで撮影してもらいました。

Q.子育てと仕事の両立のコツは?
周りの人の支えです。勤務医のころは勤務時間を調整してくれました。でも何といっても育児に関しては夫がとても協力的でした。家事はできないけれど(笑)、子どもが夜泣きすると抱っこしてあやしてくれたり。本当に感謝しています。


Naoko女性クリニック
沖縄県浦添市経塚745-7(地図
経塚駅前医療モール2階
098-988-9811
診療時間/9時~13時、14時~18時(水曜終日、土曜午後、日曜、祝祭 日休診)
※完全予約制




PROFILE
髙宮城直子(たかみやぎ・なおこ)1961年、長崎県生まれ。佐賀医大(現佐賀大医学部)を卒業後、86年に来県。琉大医学部附属病院での研修を経て、同院や県内の公立、個人病院等で産婦人科医として勤務する。来県後、医大で同期の沖縄出身の夫と結婚、2男1女をもうける。産婦人科専門医、女性ヘルスケア専門医、更年期に関するメノポーズカウンセラーの資格を持つ。



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今までの彩職賢美 一覧


撮影/比嘉秀明・編集/高江洲千里
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1165>
第1448号 2015年4月16日掲載

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この記事のキュレーター

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ちぃちゃん

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元企画・編集プランナー
身の回りの「はてな?」や「なるほど!」を追い求めながら、好奇心のアンテナを張り巡らせて日々、取材中。何でもやるからには「徹底的」に。そのための息抜きも大切に。メリハリのある暮らしと、メリハリのある仕事のこなし方ができるよう心がけています。

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