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2017年2月9日更新

[彩職賢美]児童養護施設ならさ理事長 翁長克子さん|八重山初の児童養護施設

「やると決めたらやり抜く。人に任せては立ち上げはできない」。きっぱりと言い切る翁長克子さん(61)。「子どもは環境が大事。島の子は地元で育てる」と、八重山で初めての児童養護施設の設立、保育園の開所、と子育ての環境づくりに力を注いできた。還暦で念願の歌手デビューも実現。並々ならぬバイタリティーの持ち主だ。


 

島の子は地元で育てる

児童養護施設ならさ理事長
歌手

翁長克子さん


「やると決めたらやり抜く。人に任せては立ち上げはできない」。きっぱりと言い切る翁長克子さん(61)。「子どもは環境が大事。島の子は地元で育てる」と、八重山で初めての児童養護施設の設立、保育園の開所、と子育ての環境づくりに力を注いできた。還暦で念願の歌手デビューも実現。並々ならぬバイタリティーの持ち主だ。

仕事力のベースは、埼玉県での学研の営業職だ。知らない街へ数人で車で行き、おろされる。飛び込みで一軒一軒回った。「どうしたら伝わるか。買ってもらえるか」独自に教材を研究。すべての教材とコース、価格を頭にたたきこんだ。「その場で話しながら、この家に本当に必要なものを勧める。二度と来られないから、即決が基本。クーリングオフはほとんどなかった」。全国でもトップの売り上げを挙げ続けた。
 楽な仕事ではない。「極限まで集中して神経を使って、終わったら外で吐くくらい」。それでも辞めようとは思わなかった。「子どもがよく病気をするから、他の仕事はクビになったんです。営業は時間は自由だし、子どもの保育料も稼がないといけない。時には子どもも連れて、家を回っていましたよ」。豪快に笑う。
26歳で石垣に帰郷。学研の代理店をする傍ら、30歳で保育園を開園した。「本土と石垣の子どもの集中力や学力の差に驚いて、何とかしたいと思った。子どもは環境さえ整えれば、ぐんぐん伸びる」。学研での経験を生かし、教材やプログラムに力を入れ、幼児教育に取り組んだ。

40代、もっと幅を広げて子どもと関わりたいとフリースクールについて調べていたころ、市の担当課の職員に児童を養護し自立に向け援助する「児童養護施設」の設立を依頼された。寝耳に水。「働いたことも、知識もない。2年間断っていたけれど、泣きながら訴えられて。熱意にほだされた」。
計画を進めて土地を購入したものの、近隣住民の反対運動に遭い3度頓挫した。しかし、「途中で止めるのは、負けるようで嫌だった。ここがだめなら違う場所で」と粘り強く交渉。
2005年、4度目にしてようやく開所にこぎつけた。区長や地域住民に説明を繰り返して同意を得る、地道な活動の成果だった。
施設で施設長として、24時間子どもたちに関わり続けた。「子どもが求めるのは親。どんなに愛情をかけても親にはなれないシビアな仕事。それでも駄々をこねて迷惑をかけていた子が成長して感謝してくれると、やってよかったと思う」。言葉に重みがある。卒業後、自身の子どもを連れて遊びに来る子もいる。
八重山で初めての児童養護施設で意義は大きかった。「本島だと、親が会いにいけない。島内だと、施設での一時保護の後に家庭復帰がしやすい」。実際に、家庭復帰をした子どもも多い。2015年、県社会福祉大会で特別功労賞を受賞した。
施設長を10年務めた後、理事長へ就任。その年、CDをリリース。念願の歌手デビューを果たす。小さなころから歌が好きで、「演歌歌手になると決めていた」。数十年越しに、夢をかなえた。「歌うのは楽しい」とはつらつと語る。CDは映画の挿入歌となり、沖縄国際映画祭でレッドカ―ペットを歩いた。リサイタルを開くなど、人生を謳歌している。
現在は、母と子をサポートする母子寮を計画中。「ずっと考え続けて、これだと思ったら行動する」。強い意志と行動力で、次々と思いを実現させている。





還暦で歌手デビュー

60歳でCDアルバム「歌の翼(katsuko)」をリリース=上写真。県出身のしゃかりがプロデュース。しゃかりが作詞作曲した「歌の翼」ほか、演歌歌手のカバー曲など全10曲が収録されている。「歌の翼」は、石垣島を舞台にした日韓合作映画「絶壁の上のトランペット」(2016年制作)の挿入歌となった。
子どものころから歌手になりたかった翁長さん。中学卒業後名古屋へ集団就職するも歌手になる夢をあきらめられず、半年で退職し上京。その後も歌手を目指していたが、結婚、出産。還暦にして、積年の夢がかなった。昨年11月には、石垣市内で川中美幸さんのコンサートの前座として、大勢の観客の前で「無法松の一生~度胸千両入り~」を張りのある声で歌い上げた=右写真。今年6月25日には、石垣市民会館大ホールで歌手の佐久川和美さんと歌とファッションショーのリサイタルを開く。

問い合わせ
北海道夢jr石垣店
0980-88-0808

 

翁長さんのハッピーの種



趣味は旅行です。子どもや孫たちとの旅行が何よりの楽しみ(写真右端が翁長さん)。特にディズニーランドのミッキーマウスが大好きで、一人でも行くほど。1年に2回ほど遊びに行きますよ。※写真は翁長さん提供

彩職賢美 翁長克子さん
PROFILE
翁長克子(おなが・かつこ)1955年石垣市出身。6人きょうだいの長女。中学校卒業後名古屋へ集団就職。上京し学研の営業職へ。81年帰郷。86年保育園を創設、園長へ就任。2004年「(有)奈良佐企画室」を立ち上げ代表取締役へ。ホテル業、土産品店をオープン。05年社会福祉法人紺碧の会「児童養護施設ならさ」を創設。15年、県社会福祉大会で特別功労賞を受賞。子ども2人、孫6人。



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撮影/比嘉秀明・編集/栄野川里奈子
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1243>
第1543号 2017年2月9日掲載

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編集者
おいしいものに目がないガチマヤー(くいしんぼう)。2016年に国際中医薬膳師の資格をとりました。おいしく健康に!が日々のテーマ。

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