彩職賢美
2016年2月25日更新
タッチセラピーで元気と笑顔与える|ビューティータッチセラピスト 平良美麗さん
今週の彩職賢美は、ビューティータッチセラピスト・ビューティーインストラクターの平良美麗さん
才色兼備『沖縄で働く女性は、強く、美しい』
美容の技術を介護に生かす
タッチセラピーで元気と笑顔与える
ビューティータッチセラピスト
ビューティーインストラクター
平良 美麗さん
メークを中心に女性の美をポートする平良美麗さん(37)。2年前にスキンケアやメークを通じて心身の健康を促す「ビューティータッチセラピスト」の資格を県内で初めて取得した。高齢者に心身の癒やしを提供しながら、「活動を知ってもらいたい」と奮闘する日々を送っている。
触れ合い楽しみ 普及も
化粧品メーカーの美容部員としての本業を持ちながら、ビューティータッチセラピストとして週に2度、南風原町の介護老人福祉施設「嬉の里」に通う平良さん。利用者を対象にスキンケア、化粧やフェース・頭皮マッサージなどを施す。
「化粧品の販売目的と思われがちだが、それをしないのがルール。利用者の喜びをじかに感じられるのが一番の魅力。最初は表情が優れない人も、口紅などメークをするだけで顔色が明るくなり、笑顔になる」とにっこり。利用者からは「肌つやが良くなった」「外出するのが楽しくなった」「今日、デートに行こうかね!」との声が聞かれ、満面の笑みがこぼれる。
施設内では「マッサージのお姉さん」と呼ばれ、心待ちにしている人が多く、女性だけでなく男性の希望者も。平良さん自身も元気をもらい、仕事の励みにもつながっているようだ。
肌に触れることでお互いに心が打ち解け合えるのもセラピーの特徴。「戦後の苦労話や子育ての話など、先輩方の多彩な話を聞くことができるのも私の貴重な時間」と、触れ合いも楽しんでいる。
ナリス化粧品のビューティーインストラクターとしても活動。美容部員や顧客に美容理論を説明する平良さん(中)=那覇市おもろまちのナリス ビューティースタジオ沖縄
もともと、美容に興味があったという平良さんは19歳でエステティシャンになり、これまで美容関係の道を歩んできた。ビューティーアドバイザーとして働く中、母親が勤める高齢者福祉施設から「施術をしてみないか」と声がかかり、施術を開始したのは2012年のこと。最初はボランティアとして月1回のペースで通っていた。
そんな中、「日本介護美容セラピスト協会」を2年前に立ち上げた理事長が、平良さんに資格取得を勧めた。
「私のボランティア活動を知ってもらえたのがうれしかったし、技術を高めたかった」と、休みを利用し、講習の開かれている福岡県に通った。施術法をはじめ、高齢者の心理やコミュニケーション法などを約半年かけて学び、資格を取得。県内では初の「ビューティータッチセラピスト」になった。
その後、施設側からの依頼で、週に2回の契約で仕事をするように。また、同施設はことし5月の改装を機に施設内に「理美容エステルーム」を設け、平良さんが高齢者への施術を任されることになった。
活動は口コミで広がっていったが、県内の資格取得者は平良さんのみということもあり、ニーズに応えられない一面も。そこで、これまで県外でしか実施していなかった講習を県内でも開催。ことしの3月までの期間、県内で初めて資格取得講座が開かれ、平良さんも実技のサポートなど第一人者として協力している。
「今後はさらに県内での資格取得ができるよう、周知に努めたい。県内にセラピストが増え、活動が広がるとうれしい」と平良さん。多くの高齢者に元気と笑顔を与え続けている。
平良さんのハッピーの種
Q.普段から意識していることは?美や健康を支援する立場としては自分も健康でなければと常に考えています。普段から意識していることは、とにかくよく食べ、よく寝ることかな。
それと、休みの日は会社のメンバーや友人らとカフェでおしゃべりをしたり、マッサージに出かけ自分の心身のリセットをしています。それが息抜きにもなり、「明日も仕事を頑張ろう!」と活力になります(笑)。
Q.趣味は?
趣味は「仕事」ですかね。ほぼ、毎日のように仕事に出ています。多くの人と触れ合えることで、自然と疲れも吹き飛んでいるのかも。
これまで、ずっと美容関係の仕事に携われていることに喜びを感じています。好きなことを継続できるのは、家族や仕事仲間など、私に関わっているみんなのおかげ。感謝しています。
ナリス ビューティースタジオ沖縄
090-6776-1522
日本介護美容セラピスト協会
http://www.beauty-touch-therapist.jp/
PROFILE
平良美麗(たいら・みれい)1979年生まれ、南風原町出身。99年、県内のエステサロンに入社。その後、県外大手エステサロンや県内のリゾートホテルサロンで勤務。12年より、南風原町の介護老人福祉施設「嬉の里」でビューティータッチセラピーを開始。14年、同セラピストの資格を取得。同年から高齢者にメークやマッサージのサービスを提供。現在も継続中。
[今までの彩職賢美 一覧]
撮影/比嘉秀明・編集/安里則哉
『週刊ほーむぷらざ』彩職賢美<1206>・第1493号 2016年2月25日掲載
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編集者
日々、課題ばかりですが、取材ではできる限り、対象者の人間性が引き出せたらと思い、仕事に努めています。食べることが大好き。そのためダイエットにも力を入れたところですが、いまだ実現せず(笑)。