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2016年10月27日更新

ママじゃなきゃダメ?【働き方ラボ】

ワークライフバランスコンサルタントの比嘉華奈江さんがつづるエッセー vol.7。
自身の体験を通して、楽しく柔軟な働き方を考えます。

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「この人がいないと仕事が回らない」状態をなるべく作らないこと。いわゆる「属人化しない働き方」が、生産性向上の一つのポイントだ。

そのためには、一人一人のスキルアップや多能工化が必要だ。電話のやりとりで、「担当に確認して後日掛け直します」と対応するより、電話を取った者が素早く説明し、次の展開まで進めたらどうだろう。サービスの質と生産性の向上につながるのではないだろうか。

さて、家庭内に置き換えてみよう。役割は属人化していないだろうか。子どもの寝かしつけ、夜泣き対応、子どものお風呂やお弁当作りも、絶対ママじゃなきゃダメ?

1996年に、共働き世帯が専業主婦世帯を上回った。現在では圧倒的に共働き世帯が多い。1996年生まれの方々が現在20歳。この世代が男女共に働き方で重視するのは「ワーク・ライフバランスが実現できる会社か否か」だという。幼少期、仕事と家事と育児を一人でこなす母親、昇進すると家に帰ってこなくなる父親を見てきたからだとも言われている。

2014年度の内閣府による調査では、夫婦間の家事や育児について「同じくらい負担する」と答えている男性が、女性より多いのには驚きだ=下図参照。価値観は、大きく変わりつつあるのではないだろうか。


2014年度「結婚・家事形成に関する意識調査」


 

育児も家事も共に

私は夫と結婚前に、「どんな人生を過ごしたいか」を話し合ったことがある。クーラーボックスにビールやワインを買い込んで、浜辺で何時間も互いの考えを話した。これまでの経験で何が自分の支えになったか?どんな仕事観を持っているか? 子供が生まれたら仕事はどうしたいか? 家事分担はどうするか? この時、「今後もきちんと話す時間を確保する事を大事にしよう」と決めた。

結婚して3年目の記念日に二人で食事に出かけ、「わが家のモットー」と「大事にしたい価値」を話し合った。その中に「それぞれが自分のやりたい事を追求すると共に、お互いの幸せを尊重し、惜しみなく支え合う」「よく話し、よく聴き、本音で話し合う」というフレーズがある。実現するために、わが家は共に、仕事も育児も家事もすると決めた。役割分担は一切ない。「家庭内属人化禁止」である。

娘にも息子にもグローバルな感覚を持って自立し、生きる力を身につけ、人生を楽しんでほしい。まずは家庭から意識は創られるのではないか。今こそ、私たちが子どもたちのロールモデルとなる番だ。職場も家庭も、新しい発想で楽しみたい。


比嘉華奈江|働き方ラボ

[執筆]
比嘉華奈江(ひが・かなえ)
客室乗務員を経て、2012年に(株)Life is Loveを設立。(株)ワーク・ライフバランス加盟コンサルタント。

(株)Life is Love
http://www.lifeislove-okinawa.com/

funokinawa|ワークライフバランスコンサルタントの比嘉華奈江さんがつづるエッセー


『週刊ほーむぷらざ』
第1528号 2016年10月27日掲載

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この記事のキュレーター

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比嘉華奈江

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株式会社Life is Love代表
日本教育推進財団 認定コミュニケーション・トレーナー
14年間の客室乗務員経験を経て、2012年起業。
経営戦略構築・働き方改革・チームビルディングなどの組織活性化コンサルティングから
人事評価制度や賃金制度を構築していく労務コンサルティングまでを
ワンストップサービスで提供。また、元客室乗務員メンバーから成るチーム「PLUS+」の総括も担当。
”価値をプラスする印象づくり”をテーマに、印象戦略支援や沖縄観光の価値の向上をお手伝い。

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